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とげぬき地蔵尊「高岩寺」に行ったときの話

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12月3日に落語会を聞きに巣鴨に行ったお話しを書きましたが、そのとき当然ながら「とげぬき地蔵尊」にも行ってみようということになりました。

商店街沿いに大きな門があり、すぐに場所はわかったのですが、不心得な私、すっかり油断して“物見気分”で入ろうとして、持ってきたカメラ『PEN』の電源を入れたのです。

すると・・驚いたことに電源は入れど、モニター画面は真っ暗!
何度も電源を入れ直したのですが、カメラの状態を表示する数値などは表示されても、画像は一切表示されません。まだ買ってから数か月の新品です。
何度も何度も試みましたが、駄目でした。

「はっ!」と気づきました。
神社仏閣やその他霊的な場所で、何かモノが見えたり感じ取ったりする人間にはよくこういうことがあると本で読んだばかりの妻が教えてくれました。

「お前が気楽に入ってくるような処ではない」と言われているのだ、と思いました。

あわてて、不心得をわびて、真面目にお参りしますと手を合わせると・・カメラの画像表示は復活しました・・。

 

 

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ということで、今回の写真の中には一番肝心な『とげぬき地蔵』のお姿は撮っておりません。※初代のお地蔵様はタワシで長いことゴシゴシされたので、ほとんど形が無くなってしまい、現在は二代目がその役目を果たしているのです。お姿は地蔵ではなく、観音様となっておりました。

今は、タワシではなく、皆さん持参したタオルで自分が痛くて治したい部分を洗っているのでした。
私もその写真は撮らずに、自分が首から右腕にかけて痛みが激しいので一生懸命持参したタオルで撫でました。

 

 

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かなりの行列になっていましたが、やはり気軽にお参りするような場所ではありませんでした。皆さん必死に自分の痛いところを水を掛け、タオルで必死に撫で洗いしていました。

帰りの電車に乗った頃には・・・あら不思議、さっきまであんなに痛くて物を持つのにも激痛が走っていたのに、痛みは消えておりました。

あれから一週間、まだその効果は消えておりません。
残念ながら妻は腰痛持ちで腰を撫でたのですが、いまだ効果が出ておりませんが(^-^;

 

2023/12/09

「人生ノート/美輪明宏」を読みました。

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『人生ノート/美輪明宏著(PARCO出版)』という本を見つけ、読んでみました。
1998年刊行で、1983年の「獅子の座布団」からも一部抜粋・加筆をしているので内容としてはかなり古いものになります。
巻末に掲載された美輪さんの写真も若く、男性とも女性ともつかない不思議で魅惑的なものになっていました。

さて、この本は美輪さんが日頃感じている人生上のモットーというか、こういうふうに心がけていれば、こんなふうに覚悟していれば、人生の荒波をなんとか乗り越えられますよ、という感じのものになっていました。

読んでいて、私もそんな気がする・・と思った部分があります。

最近のスピード時代の人間は結果を急ぎ過ぎる。
すぐ効果が出ないとダメだと思います。
楽あれば苦あり、苦あれば楽あり、努力なしでは何事も成功しないようにこの世の中は出来ている。

でも、なんとまあこの世の中は、人になりきれないで動物のまんま年を重ねていく人の多いことでしょう。
もっとひどいのは、人の方角へ近づかず、けだもののほうに近づいている者も多いようです。困ったものです。

と書かれていました。
この本が刊行されてから25年、現在はよりそんな状態が深刻化しているように思います。


それから気になった部分をもうひとつ。

政治家も官僚も商人もみなみなすべて、精神的栄養失調の重病人です。
その証拠に、あらゆる演劇や音楽界や美術館に定期的に足を運んでいるそれらの人たちを、みなさん見かけたことがおありですか?

これもまた年月を経て、今現在が最もひどい状態だと感じます。
裏金や、無理強いのインボイス制度、性被害を起こした興行界のドンなど、上記重病人の症状が出ている人たちではないでしょうか。
演劇や音楽、美術にふれて少しは人としての心を持てるようになればよいと思いますが、そのお顔を見ていると、そんな感じの人は皆無です。

その他、特に夫婦というものはどういうもので、どう人生を過ごして行けば良いのかという部分に多くが割かれていましたが、これは読んでいてそのとおりだと思うことが、そして思い当たることがいくつもありました。

古い本ですが、とても生きるということに参考となる、しかも面白い本でした。
278頁、三日で読了いたしました。


【NowPlaying】 オトナのjazz time / DJ:沙理 ( ラジオ日本 )

 

2023/12/06

巣鴨に落語を聞きに行ってきました。

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このあいだの日曜日に、巣鴨に出掛け落語を聞いてきました。

『第七回 おひろめ寄席/於:巣鴨地域文化創造館』
皆さん、アマチュアで落語をやっている方々。
私は、そういう落語会を初めて聞きに行ったのですが、驚きました。
小噺とかではなくて、「鼓が滝」や「厩火事」「品川心中」など寄席に掛かっているような噺を堂々と“フルサイズ”で語られて、それがまたプロ同様に心を揺さぶられるような立派なものでした。

 

 

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今回出かけるきっかけとなったのは、出演されている「神栖亭 世喜音(かみすてい・せきね)」さんこと関根真弓さんからこの会の案内をいただいたからです。

関根さんとは私の中学時代の美術の先生の個展会場で初めてお目にかかり、その後竹久夢二美術館で関根さんが語りをされていた「銚子浪漫ぷろじぇくと公演 夢二ひと夏の恋」という竹久夢二が関根さんの地元銚子でひと夏を過ごした様子を語るという公演を拝見して感動したところからfacebookなどでやり取りするようになりました。

銚子のお寺でも夢二の語りを聞きに行って、その後落語を習い始めたと聞き、そのアグレッシブな行動にはただ驚くばかりでした。
都合がつかなくて何度かその後の落語会に行けなかったのですが、今回念願かなって妻と巣鴨まで出掛けたわけです。

 

 

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神栖亭世喜音さんの今回の出し物は「厩火事(うまやかじ)」。
髪結いをやっている奥さんが仲人で相談に乗ってくれる旦那のところに亭主の不実を嘆きに行くところから物語は始まり、ほんとうは亭主が大好きだけど、でもほんとうに自分を大事に思っているかどうしたら試せるのか・・と旦那に相談して出された案を実際にやってみる話。

世喜音さん、見事に髪結いをやっている奥さんの気持ちがあっちにいったり、こっちにきたりの様子を時にはヤキモキするような表情で、また愉快な感じで演じ、私、唸っちゃいました。
とても良かった。

 

 

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皆さん、それぞれの噺が持っている独特の雰囲気や、肝心な部分を巧みに表現されていました。
すごいなぁ・・というのが正直な感想でした。

またお誘いがあったらぜひ出かけたいと思いました。
落語は、人間そのものの可笑しみを豊かに表現して見せてくれる日本人のお宝だと思いました。

 

2023/12/05

「京都でひっそりスピリチュアル/桜井識子」を読みました。

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『京都でひっそりスピリチュアル/桜井識子著(宝島SUGOI文庫)』という本を古本で見つけ、読んでみました。

著者桜井識子(さくらい・しきこ)さんは、ブロガーで文筆家、霊能者の祖母と審神者の祖父の影響で幼い頃から霊や神仏の世界を身近に感じて育ったそうです。

やがて自身も霊能力を持ち、神仏の声を直接聞くことができるようになり、全国各地の神社仏閣、霊山、パワースポッなどを訪れながら、神仏を感知する方法、スピリチュアルな世界の仕組みと恩恵などを書籍によって伝えるようになったとのことです。

で、私がこの本を読もうかというときに、妻もこの著者の本を今まで何冊も読んでいたことがわかりました。
妻からの「とてもわかりやすくて面白いよ」との言葉に私もワクワクして読みました。

2018年発行ですから古本といっても、情報はそんなに古くはありませんでした。
この本では、京都の神社仏閣を訪れています。

事前の知識なしに読むと、識子さん(1962年生)が境内などに入り、ご本尊やいくつかの社などの前にくると神様やその他霊的な存在が語りかけてきて(その語りかけも文語調でなく、わかりやすい現代の口語に近い感じで書かれている)、自らの存在がどういうものなのかや、願い事をかなえてくれるのか、それともいろいろな条件があってそのうえで相談を聞いてくれるのか、など、とても面白く書かれています。

識子さんも相手によっては、失礼な質問をしたり、無邪気な話かけをしたりで、スピリチュアル本とは思えない楽しい本でした。
しかも、訪ねていくのは京都の有名な神社仏閣も多く、「ぜひ私も行って、神様とお話ししてみたい」などと思ってしまうのでした。

「そんなのウソだよ、信じられない」という読者も多数いると思いますけど、でも、私自身もこの10月から11月にかけて出雲大社、日御碕神社を訪れたときにけっこう何者かの存在を感じました。

日御碕神社からは、明らかに呼ばれていた感覚があり、訪れたときには「来たな」という雰囲気を感じましたし、その神社の裏側の山の上にあった稲荷神社まで行くと、強烈な霊気を感じ、実際に気温までかなり低くなり、私が声に出して話しかけると私に向けて葉を落として返事をしてくれたり、ということがありました。

出雲大社に行ったときも、本殿裏側の塀の外にもただならぬ神聖な霊気が漂っていて私も動けなくなるくらいの霊的な力を感じました。
隣にいた妻は「この裏側に来たら涙が出てきて驚いた」と言っていました。
あそこもすごいパワースポットでした。
以前、仕事での出張の途中、ささっと回ったときには何も感じなかったのに。

というわけで、桜井識子さんのこの本は、とても面白い本になっていました。
あまり何かを感じない人でも、興味深く読むことができる、とてもいい本だと思いました。
かなりな“おすすめ本”です。
また識子さんの別の本も読んでみたいと思います。


【NowPlaying】 I'll Take Romance / Jeri Southern ( Jazz Vocals )

 

2023/12/02

「しあわせのねだん/角田光代」を読みました。

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『しあわせのねだん/角田光代著(新潮文庫)』を読みました。
2005年に刊行、2009年に文庫化されたものです。

だから話題的にはワープロからパソコンに入れ換えたときの騒動など、時代を感じさせる話題もありますが、基本的に著者角田さんの強烈で独特なものの考え方や行動などが書かれているので内容的には面白く読みました。

角田光代という作家がどういう人だったのか、けっこうご本人が剛球ストレートに書かれているので驚きました、私。

風呂は嫌いだし、お肌の手入れなどは「何を世の女たちがしているのかさっぱりわからん」ということで、なんだかわからないけどデパートに行って高いクリームを買ってきて体中に塗りたくったが、ものの4分で終わった・・・30分から一時間はお手入れをしているとのたまう世の女はいったい何をしているのか?と考え込む・・。

30歳くらいになるまで好き嫌いが激しく、キノコや魚介類その他幾種類もの食材を注文して出てきた料理からどんどん除いていく姿も衝撃的でした。

食べ物を並んでまで待つことなんて我慢できず、イライラすることもしょっちゅう。

待ち合わせすると、待ち合わせ場所には20分前に来ていて、5分でも相手が遅れると様々なことを考えだし、勝手に考えた理由で怒り出したり、心配したり、自分が待ち合わせ時間を間違えていたんじゃないか、などとあらゆることを考えだしイライラはどんどんつのり、爆発寸前になるのでした。

家電は嫌いだと言いながら、実際に大手家電量販店に行くと、あれもこれもということになり、家に入らない冷蔵庫を買ってしまったりもする。私が家族だったら体が持たない人だと思いました。
こうしてエッセイを読んでいる分には笑って読んでいることが出来るのですが、もしも家族だったらちょっと手に負えない人だと思いました(^_^;)

20歳にもなっていたのに、母親が病気になり「お金がない、困った」というと「銀行に行けばいいのに」と発言し、母親を“超がっかり”させるのでした。

その後も一人暮らしになったときに、母親から「何かあったらこれを使いなさい」とカードを渡されると、月40万円も使いだし、怒った母から取り上げられたり・・。

豪快な人でした・・(こんな人だとは思わなんだ)・・。

読み進むと、だんだん通常の人達の考え方や行動が理にかなっていて、世の中の動きはこうなっていたのか、と角田さんは気づきはじめます(^-^;

そんな角田さんを読書によって見守っているような気分になりつつ読了。
人ごとだから読んでいられた、思わず吹き出した、という本でした。

 

2023/11/30

「眠れぬ夜のラジオ深夜便/宇田川清江」を読みました。

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『眠れぬ夜のラジオ深夜便/宇田川清江著(新潮新書)』を古本で見つけ、読んでみました。
2004年発行のもので、著者宇田川清江さんは「NHKラジオ深夜便」の放送開始時からアンカーを務めた方です。

私もほんとうはラジオ深夜便を聞いて夜を過ごすということをしたかったのですが、仕事があるのに朝までラジオに付き合うことは出来なかったので、休日の夜に最初の部分くらいしか聞くことが出来ずにおりました。

でも、数年前仕事を辞めるきっかけとなった入院時に「ラジコ」を使ってベッドで聞いていました。
図らずも念願かなったわけですが、その頃は退院の見通しもなく、暗い気持ちで聞いていることが多かった・・。
で、希望を持てるような会話などを聞くと心に明かりが灯り、いい音楽やそのエピソードを聞くと少し元気になったりしました。

この本では、宇田川さんが深夜便が始まった頃の話題や、その後リスナーとの手紙や実際に会ったりしたときのエピソードなどを書いてくれていて、宇田川さんがその手紙や自分が冒頭のあいさつに使った原稿の実際の文章を載せています。

いろいろなジャンルの人がゲストで来たときの飛び切り面白い話は、私も何度か聞いていて、あのリラックスしたスタジオの雰囲気とともに、とても心地良いものです。
こんな考え方もあるんだ、こんな気持ちで過ごしていると心も体も弾むようになるんだな、などと思うのですよね。それがラジオ深夜便のいいところでもあります。

私は「深夜便」というのは、ラジオから送られてくる手紙のような感覚で聞いていたのですが、宇田川さんは「列車」をイメージしていたようです。
なので、私は午前5時に番組が終了するときに宇田川さんがラジオの向こうから「深夜便、到着です」とおっしゃっていたのを聞いたことが無いので「ああ、そうだったんだ」とあらためてびっくりしました。

ラジオ深夜便は、どこから聞いてもいいし、どこで眠ってしまってもいいという、あのゆったりとした感覚の流れのようなものが良くて、今でも時々聞いています。
これからも緩く長い付き合いとなりそうです。

いいエピソードが満載の心温まる本でした。

 

2023/11/28

聞いてみた The Beatles/1962-1966 赤盤 Disc1(2023 Version)

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ヨーコから渡されたジョンの歌入りカセットテープをもとに「ナウ・アンド・ゼン (Now And Then)」というビートルズとしての新曲が発表され、その際かつて「赤盤」「青盤」と呼ばれた前期・後期のビートルズ・ベスト盤がリミックスされ、しかも追加曲も入って発売されました。

・・ファンとしては手に入れるしかない(^_^;)ということで、購入に至りました。
これからこのブログで、全部で4枚のディスクがあるのですが、一枚ずつ実際に聞いた感触をアップしてみようと思います。
まずは「赤盤」のディスク一枚目から始めます。
事前に何か情報は入れておりません。私が直に聞いた感じをそのまま書きます。

さあ一曲目の「ラブ・ミー・ドゥ」からです。


01 LOVE ME DO

2023年 ニュー・ミックス。

このミックスはリンゴがドラムを叩くシングル・バージョンを基にしたもののようです。
ボーカルだけ抜き出してトラックを分けることが出来るようになったからか、真ん中からボーカルが聞こえてきますが、ミックスはステレオ状態になっています。

オリジナルのマスターテープはこのシングル盤用のものに限って廃棄されてしまい、2009年のリマスター時にはレコード盤から“盤起こし”したと記憶していますが、あらためてデジタルでニュー・ミックスされたことはとても感慨深いものがあります。

ポールのベースもよく聞こえているし、2009年 リマスターではアルバム・バージョンよりも“もっさり”と聞こえたリンゴのスネアドラムの音も少し修正が効いているように感じました。
聞いた感じは、ボーカルとコーラスの音がバックの演奏から浮いているような感覚が残り、少し違和感がありました。


02 PLEASE PLEASE ME

2023年 ニュー・ミックス。

2009年 リマスターの方が“生き生き”としていたように感じました。
ドラム、ギターの音ともにやや精彩を欠いているような印象。
整え過ぎな感じがするなあ・・。

真ん中に来たボーカルがなんだか“そらぞらしい”ような浮いているような感じに聞こえました。
不思議だけど、AIを使って分離するとそんな影響が出てしまうのか、と感じてしまう。

この曲の“生きのよさ”みたいなものがスポイルされてしまったというのが正直な感想です。
ラストのエコーが強烈にかかっているボーカルが“ふっ”とエコーが途切れるように感じる不自然な部分も発見しました。きっと編集操作上どうしようもないことだったのだと思いますが。


03 I SAW HER STANDING THERE

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

この曲を追加したのは正解だと思います。
ビートルズのメンバーにとって“自信”のある曲だし、解散後もポールやジョン、その他様々なミュージシャンも取り上げているし、名曲です。

この曲については、割とうまくミックスが出来ているように感じます。
ボーカルと演奏の一体感を感じる。
真ん中に来ているリンゴのドラムの歯切れも良くミックスされていて、勢いがあります。


04 TWIST AND SHOUT

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

これもベストアルバムに追加されて当然の曲だったと思います。ナイス選曲です。

ジョンのボーカルがやや遠慮気味にミックスされているのが残念。
間奏のリードギターがあの“パキパキ”する感じが弱まっていて、それも残念。
全体にワイルド感が減少していると感じました。

全編に流れていた“ざわざわ”とした感触がなくなり、良く言えば丁寧なミックスがなされて、雑音的な要素は除去されたという感じです。


05 FROM ME TO YOU

2023年 ニュー・ミックス。

ギターの音は、運指の様子がわかるくらい臨場感があるが、もともとのちょっと過剰なくらいのエコーその他のアンプから出てくるドキドキするような雰囲気の音が減ってしまった感じがします。

ボーカルについても“ごわんごわん”いってたリヴァーブみたいな音はあまりしなくなっていました。
ベースの音は思ったよりも強調されておらず、ボンボンと平凡に鳴っていました。


06 SHE LOVES YOU

2023年 ニュー・ミックス。

これも最新技術を用いてうまくボーカルの位置を処理したようです。

でも、アルバム「1」で聞けたような勢いある感じはあまり感じられません。

それからオリジナルでは明らかに音質が劇的に悪くなっているつなぎ目がありましたが、それはアルバム「1」同様、うまくわからないくらいに調整されていました。
リンゴがタムで「ドンドコ」リズムを叩き、盛り上げる部分については、ちょっとタムの音が引っ込み過ぎと感じました。


07 I WANT TO HOLD YOUR HAND

2023年 ニュー・ミックス。

これもリンゴのドラムをもっと強くしていいんじゃないかと思いました。
バスドラムももっと強調しても大丈夫だと思います。きれいなミックスにしたいのはわかりますが、やはり全体的に勢いがもうひとつです。


08 THIS BOY

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

この曲の追加もなかなかいい選曲だと思いました。
映画「ハード・デイズ・ナイト」のシーンなども思い出すし、初期のライブフィルムなどでも見かけたビートルズの絶妙なコーラス曲です。

ミックスもうまくいっていると感じました。
とても自然な印象になっているし、余計な残響音も省かれているように思います。


09 ALL MY LOVING

2023年 ニュー・ミックス。

これも自然に感じるミックスだと思いました。
ジョンのジャララ・ジャララという三連のカッティングもよく聞こえるし、この曲も余計な残響音が少なくなっていると思いました。


10 ROLL OVER BEETHOVEN

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。
この曲の追加も“納得”です。
ジョージのボーカルと、ギターが楽しめる、そしてビートルズらしいリズミカルで仲の良さを感じるハンド・クラップがとてもいい。

この曲のミックスも自然に感じます。
リンゴのバスドラはもっと“やり過ぎ”なくらい強調してもこの曲に合っていたかも。
間奏のギターの音量もいい感じで上がっていて芸が細かいと思いました。


11 YOU REALLY GOT A HOLD ON ME

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

この曲も今回の追加曲ですが、ベスト盤にこれを入れたのはちょっとマニアック、でもファンにはうれしい選曲です。

ミックスは“モノラルっぽいステレオ”という印象。
ジョンのボーカルもいい声で入っています。
リンゴのシンバル・レガートはもうちょっと強調してもこの曲に合うんじゃないかと思いました。


12 CAN'T BUY ME LOVE

2023年 ニュー・ミックス。

これも“モノラルっぽいステレオ”ミックスという印象です。
ギターの音も“割れる”ことなく耳に心地良い。
リンゴのハイハットの音もうまく抑制されていました。


13 YOU CAN'T DO THAT

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

これも今回アルバム追加曲ですが、素晴らしい選曲だったと思います。
ジョンのボーカルもいいし、バックの追いかけてくるようなコーラスも良く、ギター・リフもカッコいい!
ビートルズらしい“生きのいい”、ワイルドな曲です。

ステレオの広がり方も不自然な部分がなく、聞きやすいと思いました。
ボーカルも、それぞれの楽器も適正な音量と配置になっているように感じました。
今回この曲が入ったのはかなりな“ヒット”だと思います。


14 A HARD DAY'S NIGHT

2023年 ニュー・ミックス。

これもモノラルチックなステレオ・ミックスと感じました。
全編に流れるチャカチャカ・ポコポコというボンゴの音はもっと大きい方がこの曲の“大騒ぎ感”が増したのに、とも思いました。
リンゴのスネアとハイハットも、もうちょっと前に出てきた方が良かったかも。
AMラジオで聞いているみたいな感じが出ているように思い、それはこの曲の時代的な背景も考えると正解だったんじゃないかと思いました。


15 AND I LOVE HER

2023年 ニュー・ミックス。

ボーカルへのエコーのかかり方がやさしい感じで、自然です。違和感なし。
アコースティックギターの音も“そっと置かれて”いるような感じで、しみじみとさせてくれました。
妙に強調された部分もなくて、良いミックスだと思いました。


16 EIGHT DAYS A WEEK

2023年 ニュー・ミックス。

これも“モノラルっぽいステレオ・ミックス”だと思いました。
けっこう元気良く聞こえるようにミックスしたくなる曲だと思いますが、実に抑制が効いている。

リンゴのアクセントを入れるような部分のドラムは、もうちょっとガツンと強調した方が良かったかも。


17 I FEEL FINE

2023年 ニュー・ミックス。

ジョンのリード・ボーカルもバック・コーラスも丁度良いバランスで入っています。
ギターの音には余分なリヴァーブは除かれているように感じました。
ギター・プレイの様子もよくわかり、いいと思いましたが、この曲のサビの部分からのワッと広がりを見せるところでは、何か工夫があっても良かったのではないかと思いました。


18 TICKET TO RIDE

2023年 ニュー・ミックス。

ジョンのボーカルの“歌いっぷり”がよくわかるくらいクリアに聞こえます。
ちょっとメタリックなギターの音はもっと強調して、ジョンがかつてインタビューで言っていた「最初のヘヴィーメタル曲だ」という感じにしてもらえるとなお良かったと思いましたし、リンゴのぐいぐい引っ張っていくドラムのスネアとタム、バスドラの音はもっと上げてしまっても良かったと思います。


19 YESTERDAY

2023年 ニュー・ミックス。

ギターの音質も音量も適正かつ自然です。
弦楽四重奏の音もしずしずと抑制が効いてミックスされています。
ポールのボーカルにも過剰なエコーはかからず、全体的にとても自然です。
やればいろいろやれるところを我慢して名曲を自然に仕上げた“大人ミックス”でした。

 

以上が、2023年版のビートルズ・ベスト赤盤 Disc一枚目をざっと聞いた印象です。
次回は赤盤の二枚目に突入です。

 

2023/11/27

加藤諦三先生の『どうしても「許せない」人』を読みました。

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『どうしても「許せない」人/加藤諦三著(ベスト新書)』という本を読みました。

加藤諦三先生といえばラジオ、ニッポン放送の「テレフォン人生相談」が有名です。
そして私がよく聞く番組でもあります。
ラジオでは様々な相談があるのですが、この本のテーマ「どうしても許せない人」っていうのもラジオ番組内でも多くある相談内容です。

2008年初版発行のこの本ですが、読んでみて、今でもここに書いてある加藤先生からのアドバイスや考え方は変わらずに通用するものだと感じました。

「どうしても許せない人」を自分の中に存在させてしまう人(私もその傾向があった)っていうのは、ずるい人、人を利用してその人がどうなってもまったく悪いと感じない人から職場他で「ひどい目に遭い」、しかもそれを耐えて自己の内側に溜めてしまう人であることがわかります。

溜めて溜めて溜めて・・うつ病になってしまったり、最悪の場合自殺という結果につながってしまう場合もありますが、そういう人が一つのタイプとして有り、もう一つのタイプはやがて溜まった状態で爆発してしまい、暴力的行為に及んだり、ひどい場合は世の中すべての人に凶器をもって暴力をふるったりするという・・テレビなどで見るような事件に発生することもあります。

この本にはそういう人に対して何度も何度も色々と表現を変え、具体的な方法を教示しています。

詳しく書いてしまうと申し訳ないので具体的な方法・内容にはふれませんが、私も使っているというか自分に言い聞かせている方法としては、ひどい扱いを自分にした相手について「可哀想な人だ」と自分と相手の状態を俯瞰するような気持ちで見て、“恨みつらみ”を断ち切るようにすることが第一だと思います。
・・それがなかなか難しくて、昼日中にはそう思えたのに寝る直前に過去を思い出して苦しむ・・というようなこともあるのですが。
けっこう自分との戦いのようになってしまいます。

とにかくこの本では、最後の最後まで根気よく加藤先生が「こう考えてみては」とか「自分の楽しみ、夢中になれることを突き詰めて行くことで“囚われの状態”から逃れられるのでは」などといくつもの解決への「道しるべ」を示してくれます。

15年も前の本ですが、「どうしても許せない人」がいて、苦しんでいる人にはかなり効くお薬的なものになると思いました。
私も肝に銘じて日々過ごそうと思いました。

 

2023/11/24

伊集院静さんの「あなたに似たゴルファーたち」を読みました。・・この文を書き終えたときに伊集院さんの訃報が入ってきました・・。

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『あなたに似たゴルファーたち/伊集院静著(文春文庫)』という本を古本で見つけ、読んでみました。

伊集院さんの、ゴルフに関連する短編小説をまとめたもので、底本は1998年頃のものかと思われます。

伊集院さんのゴルフに対する考え方を反映してか、物語のほとんどが“いい話”でした。
男同士の友情の話もありましたし、仕事上で競い合ってきた仲の二人がゴルフでさらに深い絆を感じるような話もありました。

ちょっとミステリーっぽい話もありましたが、全体に読んだあと爽やかな気持ちになるものが多かった・・。

私は人生でたった一度しかゴルフをしたことがありません。
勤め始めたばかりの頃、職場でコンペをやるから雑用をしながらお前も回れ、ということになり、関西にいたゴルフ好きの叔父さんがくれた古いクラブを持って、練習もしたことないのにぶっつけ本番で参加したのです。
この本にもそんな新入社員の話がありました。

いったい何打したのかまったく覚えていないし、夢中でしたが、「パー3」のホールで二つ「パー」を取ったことだけが記憶にあります。
その時だけ、「自分は天才だ」(*^^*)と思ったのでした。

そんな結果でも、何かしら心に残るものがありました。
一緒に回る人や、その時の会話、クラブハウスに戻ってからの時間など色々なことが不思議とずっと残っているのです。
私はゴルフを続けることが出来ませんでしたが、続けている人達が感じている魅力みたいなものが伊集院さんのこの短編に様々な形で書かれていました。

読んだあとに“いい気持ち”になる、やさしいタッチの物語が散りばめられた短編集でした。

と、ここまで書いたら伊集院さんの訃報が今入ってきました。
近年伊集院さんの本をたくさん読み、このブログにも読後感を書いていましたが、私の生きる道しるべのようなものがたくさん書かれていて、いつも感謝しながら読んでいました。
驚きと悲しみが同時に来て、つらいです。
伊集院さんのご冥福をお祈り申し上げます。

 

ブログ版、出雲・松江の旅まとめ その3

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出雲・松江の旅、三日目の報告です。
当初は四日間の旅にしようとしたのですが、自分の体調のことも考えて三日間にしました。
いよいよ最終日。

前回ご紹介した二日目の宿、玉造温泉にある「長楽園」。

昨日は夕刻に到着したので庭園はよく見えませんでしたが、あらためて朝の光の中で見ると立派なものでした。

 

 

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朝食前に妻と二人でその庭園を散策してみました。
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この写真の池に見えるのは温泉で、夕べはここに入りました。とても大きい。
混浴なんです。現在は湯浴み着のようなものを身に着けて入るようになっています。
このブログで最近「日本列島なぞふしぎ旅 -中国・四国編-/山本鉱太郎」という本をご紹介したのですが、そこにも写真入りで載っていたのがこの露天風呂でした。
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妻と二人、ゆっくりと散策していると何やら岩壁の不思議な入口が。地下道のようになっているところをさらに歩みを進めました。
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出たところは、前回ご紹介した天皇陛下が宿泊した棟のある別庭でした。
ここも見事。
実に静かで、ここが温泉街でにぎわっているようなところだとは想像も出来ない静寂がありました。
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散歩してお腹も空いてきたので、朝食に。
実に気づかいのある盛り付けと、朝の胃にやさしそうな味つけの朝食、ゆっくりといただきました。
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それから、またクルマで松江に向かいました。
写真は松江城のお濠です。
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濠沿いを歩いて、まずは武家屋敷。500~1000石の程度の藩士が屋敷替えによって入れ替わり住んでいたものだそうです。
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次は近くの小泉八雲記念館。八雲の記念の品などを展示している館は撮影が出来ませんでしたが、第二記念館となっている八雲が実際に住んでいた家は撮影することができました。
八雲が執筆していた机、机の上には家人を呼ぶときに吹いた“ほら貝(※レプリカ・・本物は第一記念館に展示されていました)”などが見られました。
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家の様子も実に落ち着いた日本家屋で、松江という場所に似合います。
台所などが見られなかったので係の人に聞いてみたら、来年あたりから実生活に使われていた屋敷内の部屋なども開示予定だそうです。また来てみたい。
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そして前日昼食がうまくとれなかったので、あらかじめ調べておいた松江市伊勢宮町の『味富』というお店に行ってみました。
ここの名物は「ギョウサン」という丸くてお団子のような形をした餃子でした。
“アッツアツ”で大きくて、二人でやっと食べましたが、もたれるかと思いきや、まったくもたれず、美味しい不思議餃子でした。
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お店の看板に味噌ラーメンもうたわれていたので、それも食べてみました。
もうこれでお腹いっぱい(^_^;)
Pb10357

帰りの空港までの時間を考え、あとはいろいろ寄っていられなくなり、同じ松江市の袖師町にある“湖畔の菓子処”「清松庵 たちばな」に寄って和菓子と珈琲をいただきました。
窓の外は宍道湖です。
「いい旅になったね」と二人で話し、一路出雲空港目指しました。

以上、三回のブログアップでなんとかまとめることができました。
思い出に残る旅になりました。

 

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