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2006/09/18

腑に落とす?!

Beatlesuniv
「ビートルズ大学(目からウロコのビートルズ鑑賞法)」という本を読みました。
作者は、いわゆるビートルズ第二世代といわれる、リアルタイム経験がなく、解散後に本格的に聞き始めた方で、私と同じ境遇です。一番情報が少なく(媒体もあまりなかった)、ハードロックやプログレッシブロックブームのまっただ中で、ビートルズを聞いたりするだけで友達から迫害を受けた世代です。

この作者のキーワードは「腑に落とす」です。
当時実際にビートルズと関わりを持った人にインタビューなどをして、今まで一般に言われていたことを鵜呑みにせずに検証していって「腑に落ちる」ようにする、納得する作業を丁寧にやっているのです。

雑誌「ミュージックライフ」の星加ルミ子さんに初めてビートルズと会ったときの状況を聞いて、ビートルズの連中がスタジオ内においでおいでをして呼び込み、紅茶を入れてくれたり、クッキーをくれたり、読者からの質問に答えてもらおうとしたら、どんどん自分で回答を書いてくれたりするシーンを昨日のことのように話している様子が書かれていました。
そこで、星加さんが「スターというのは、撮影の時以外は、むっすりしていて、もし威張っていて、冷たくされても驚かなかったと思います」「でも、ビートルズの連中は、清潔で明るくて、茶目っ気たっぷりで、本当にこんな素晴らしいスターがいるものかと思いました。この人たちが世界一の人気者にならなくていったい誰がなるんだろうと実感しました。」とおっしゃっているのがとても印象に残りました。

そして、このくだりを読んで思わず涙ぐんでしまったのは私です(T_T)
で、その章を読み進むと、作者の方もその部分を執筆しているときに泣いてしまったと書かれていました。
この「宮永正隆」さんという作者は、私と年代もほぼ同じだし、ビートルズ第二世代としての感覚が共通しているようです。

この本にはさらに、ビートルズが来日時、あのヒルトンホテルの「クラブ・スターヒル」に深夜飛び入りで出演してライブを行ったことが書かれていました。でも当時のお客さんは、ビートルズを聞く年代の人がいなくて、何の曲を演奏したのかなど未だにわからないと書かれていました。知らなかったなぁ、そんな夢のような出来事があったなんて。ホテルの方の証言や、当時のお客さんの証言もあるので事実のようです。

来日40年を経て、まだまだ色々な事実が判明するのですが、そろそろリアルタイム世代が歳を取ってくるわけで、「腑に落とす」作業を急ピッチで作者は行っているようです。
“一”ビートルズファンとしては今後の活動が楽しみです。

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コメント

はっPさん、こんばんは。
この本、面白そうですね。
私も買ってみようかと思いました。
ビートルズは、小学生のころに来日があったと記憶しています。クラスメートのお兄ちゃん世代が聴いていたという年代です。そのクラスメートがビートルズのLPを持っていたのを見て、「ふーん、大人っぽいなぁ・・」と思ったものでした。
中学生になってから聴き始め、初めて買ったビートルズは、新譜としてのマジカルミステリーツアーでしたっけ・・。
でも、以外と曲以外の背景って知らないです。
それにしても、素顔も素敵だったって聞いて、とても嬉しくなりました。(^^)

pixydustさん、こんばんは!
兄・姉や、友達のお兄さん、お姉さんなどがいると、ちょっと大人びた音楽に触れたりできますね。私も兄がポップスを聞いたりしていたので、小学生にしては、色々聞いていたかもしれません。
さて、pixydustさんの初購入ビートルズは「マジカルミステリーツアー」ですか。いいアルバムですよね。たぶん、豪華ブックレット付きではないですか?あの中に入っている「フールオンザヒル」の録音日にたまたま星加ルミ子さんがスタジオを訪ねる話も、この「ビートルズ大学」に書かれています。スタジオの隅にうずくまっていた東洋人があとになって小野洋子だと気付く話なども面白いです。機会があったらぜひお読みください、楽しい本ですよ。

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