映画『Little DJ』
公開してすぐに見に行ったのですが、ブログに書かずにいたのであらためて書いてみようと思いました。
副題が「小さな恋の物語」となっていて、あの昔の「小さな恋のメロディ」を彷彿とさせますが、実際そんな感じの、思春期の少年と少女の物語でした。
野球の試合中に倒れた少年が親戚がいる関係で函館の海辺の病院に入院、実は症状は重く、ラジオ放送が好きだった少年の治療法として、少年に病院のお昼の放送のDJをまかせるという出だしでした。
少年が病院のスピーカーケーブルを辿って林の奥にある“大先生”の書斎(オーディオルーム)にたどり着き、そこからDJをさせるというアイデアが大先生から提案されます。
映画の中に出てくる大先生のオーディオルームは最高に素敵な部屋で、壁一面がレコードラック、そして、重厚な感じのレコードプレーヤーや、オープンリールのテープレコーダーなど、私が住みたい(^^;)ような部屋でした。
少年の放送による病院関係者や、患者、患者の家族などとの交流は、見ていて心打つものがありました。
そして、交通事故で入院していた少女とDJの少年の淡い恋物語は、中学生の頃を思いだして、胸がキュ~ンとしっ放しでした。
二人で、同じラジオからイヤフォンを付けて片方ずつ耳に入れ、音楽DJ番組を聞くシーンなども、いいなぁと思いました。
ラストに近づき、二人で病院を脱出して映画を見たり、星を見に函館山に登ったりするシーンは、映画らしい美しいシーンや感動的なシーンの連続でした。
少年が絶対安静になってからは、退院した少女が少年を訪ねて来て、少年が告白するシーンも含め、涙無しには見ることが出来ないものでした。
映画館に来ていたのは、ほとんど中高生の女子ばかりでしたが、みんな泣きまくり状態でした。そして、その中にただ一人のおじさんの私も両頬を涙が伝いっぱなしでした。
なんだかんだ言って、最近の若い監督は皆、なかなかやりますね。
全然気負いが無くて、大作主義でもなくて、ほんとに心に残る良い作品を作ります。
今回もたいへんいいものが心に残る作品でした。ありがとうって感じです。
※作品中でかかった1970年代の音っていいですねぇ。クイーンの「SomebodyToLove」なんか、ステレオを意識した録音で、中音域がふっくらしていて、あの頃の音って心にじ~んと沁みます!
【NowPlaying】 スター・ダスト / 美空ひばり(Jazz)
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