産経抄
「産経抄 この五年/石井英夫著」を今読んでいるところです。
これは産経新聞の一面コラム「産経抄」の石井英夫さんが書いていた頃のものを集めたものです。
朝○新聞で言えば「天声○語」みたいなものです。中身は全く違うけど(^_^)
産経抄は、“歯に衣着せぬ”名物コラムです。特に石井さんのものは気持ち良かった。
国民のほとんどが、ほんとうはこう思っているんじゃないか、ということをずばっと言ってくれて気持ちが良いのです。
靖○○拝についても、どこかの(どこかの国の新聞かとも思わせる)新聞は、「たいへんです。うちの国の首相が○国○社参拝をします、これってどうですか?」と、『ご注進ご注進』と自国の事案を他国にいいつけに行っているようでありますが、それとは正反対です。
横田めぐみさんの問題についても、早くから取り上げていました。
他の新聞などでは、「憶測でものを言ってはいかん」というような状況でした。むしろ、「人道的に北○鮮に物資を支援しろ」というような調子でした。拉致は人道的にどうなのか!と思ったものです。
言葉の話や、舞台の話、季節の話、しみじみと今読み返しているところです。
私が小学生の頃、なぜか先生(日○組)は、朝○新聞を、天○○語を読め、試験に出るぞ、と子どもをそそのかしていました。真に受けて新聞をかえる同級生も多々おりました。子ども心(小学生でしたよ)に「ひどいやり口だ」と、感じていました。
銀行や床屋さんなどに朝○新聞がおいてあると、その天○○語をためしに読んでみましたが、悪文の見本のようでした。最初に言い出した出だしと結論が結びつかぬこと多々、文脈もあちこち飛んで整理ができていないこともまた多く、結論はたいていどっちつかずの人任せのようなものが多かったと記憶しています。
そして、この国はこの国は、と、まるで自国を他国のように見て、それこそ他人事です。
十年以上前には、外国の新聞かと思えるほどでした。
それを先生に言われたから、試験に出るからと言われて、ありがたがって読んでいた人たちが、もういいオヤジになっているわけで(団塊の世代もそう)、年配者に悪文が多いのもうなずけるし、すぐに人のせいにするおじさんが多いのもうなずけます。
最近も、職場で昼休みなどに、○○新聞を読んでみますが、相変わらずだと思いました。
・・・ただ、最近は新聞を取っていない家が多いんだそうですね。
ネット(携帯含む)やテレビなどで情報を得ているのだと思いますが、活字中毒者といたしましては、やはり紙媒体で読むということを捨て去ることはできません。
五年後、十年後はどうなっているのだろう。
【NowPlaying】 Here's That Rainy Day / Paula Faour ( Jazz )
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