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2008/11/09

ウイーンの協会にあったオルガン

Just_intonation1
午後何気なくテレビをつけると、西村由紀江さんがドイツをあるものを求めて旅している番組をやっていました。
西村さんのお顔を拝見するのは初めて・・。いつもUSENのヒーリングチャンネルで、ピアノの調べを聞かせていただいている方です。想像していたよりも現代的な感じの美人でした。

彼女が追い求めていたのは「純正調(律)」と呼ばれるもので、私たちが日常耳にしている西洋音楽の「平均律(1オクターブ12音階)」ではなく、さらに何十音階もに分かれ、和音が非常に美しいもの・・というあまり一般人は知らない概念です。
それをドイツで研究し、オルガンに取り入れ、最終的にパイプオルガンをドイツの音楽工房とともに製作し、ドイツ皇帝に絶賛された日本人・田中正平という人がいたのだそうです。100年以上も前の話です。
【写真は田中と製作に関わったドイツの音楽工房の子孫が開いている職業訓練校に残っていた小さな田中作製のオルガンの鍵盤です。キーがたくさんに分かれています】
Just_intonation2
ドイツ中をめぐり巡ってたどり着いたのが、上記の職業訓練校でした。しかし、戦争のために、現存する純正調のパイプオルガンはドイツ国内にはなく、ウイーンのとある協会まで行くことになりました。
そこでは、作曲家であり、純正調のオルガンの製作も手がけている方がいて、ついに現代の純正調パイプオルガンと西村さんは出会うことに・・・。写真のように通常のキーボードの上には、さらに複雑なキーボードが。
純正調の演奏は非常に難しく、このオルガンはコンピュータも接続されていて、難しい部分の音は自動的にキーを選んでくれたりするようになっていました。
過去の技術と現代の技術の融合です。田中正平も100年前には、磁石を使ってパイプの部品を移動させ、パイプの空洞部分の容積を変えて他種類の音階を得ていたとのこと。その当時は革新的な技術だったに違いありません。
Just_intonation3
西村さんはやっとのことで純正調のオルガンに出会い、涙があふれていました。
そして、お願いしてその協会でコンサートをさせてもらうことになりました。
Just_intonation4
私、純正調について知識がまったくありませんでした。
しかし、通常の平均律の和音と純正律の和音を田中正平の作った小さなオルガンで聞いただけでも、その美しさには驚愕でした。
どこまでも天にまでも真っ直ぐ素直に伸びていくような美しさです。平均律でその和音を聞くと濁った感じに聞こえます。昨日まで美しく聞こえた和音です。対比するとわかるのです。
驚いたなぁ。聞くところによるとあの「エンヤ」も純正律を用いているのだとか。

西村さん、感極まっていました。
そして、素晴らしい“音”でした。
Just_intonation5
田中正平帰国後、伊藤博文がドイツ皇帝に謁見したときに、「田中博士はどうしていらっしゃいますか?」と真っ先に聞かれて、田中氏を知らなかった伊藤は何も返答ができなかったとのこと。
そのとき、皇帝は「誰よりも音楽に造詣の深かった田中博士をご存じないか、ドイツ国民は田中さんを皆知っていますよ」とおっしゃったのだそうです。

田中正平さんの記念野外音楽堂が今も淡路島にあるらしいです。

【NowPlaying】 Somewhere / 溝口 肇 ( Instrumental Music )

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