映画 SHINE A LIGHT / The Rolling Stones
「ギャング・オブ・ニューヨーク」「ディパーテッド」などアカデミー賞受賞作の監督、マーティン・スコセッシによるローリング・ストーンズのライブを収めた映画『SHINE A LIGHT』を見ました(聞きました)。
コンサート会場は、ニューヨークの Beacon Theater。コンサートオープニングのMCは、何とビル・クリントン!!
撮影がスタジアムなどの大会場でないことが、ストーンズのメンバーそれぞれの動きや親密感なども“ガンガン”と画面から伝えてくれる結果にも結びつき臨場感満点の映画でした。
客席は奥行きがあまりなく、二階三階がそびえ立つような劇場で、これがまた観客達と握手したりしながらのライブパフォーマンスとなり、飛び散る汗も見えるくらいの“近い”感覚です。
で、これまた曲がいい!
なかなかコンサートが始まらず、じらした挙げ句にいきなりの「ジャンピンジャック・フラッシュ」でドカーンと始まり、そこで心臓がバクバクいう興奮が早くも頂点に達します。
あとはコンサートでは割と珍しい「シャッタード」や「シー・ワズ・ホツト」などが続きます。
ちょうど私が学生時代に夢中になって聞いていた頃のアルバム「サム・ガールズ」からの三連発選曲などもファンにとってはたまらないものであったと思います。
とにかく音が良かったですよ。
実際に会場で聞いているような、音の固まりが突っ込んでくる感じ、そして、ギターの音もドラムの音もきっちりと録ったうえで絶妙のミキシング、画面がチャーリーになれば、シンバルの音がぐぐっと迫ってくるし、キースになれば、フレットの上をすべる指の感じまでぐぐぐっと前面に出てくるのです。
キースとロンのギターは「押さば引け、引かば押せ」みたいな剣豪同士の呼吸のような絶妙の駆け引きを聞かせてくれて、ファンは昇天するね!
ゲストとして登場したジャック・ホワイトとミック・ジャガーの交互に歌う絶妙の味はこたえられない心地よさだし、次のバディ・ガイは、ダイナマイトなシャウトと、超高音のフレーズから一転、ミサイルを撃ち込むような雷鳴轟くようなブルース・ギターを聞かせてくれて、見ているこちらも、そしてストーンズのミックとキースも大満足。
あまりに満足したキースはステージ上で自分の弾いていたギターをプレゼントしてしまうというハプニングまで・・!
三人目のゲスト、クリスティーナ・アギレラは、ただの美貌の持ち主ではなく、ミックをも圧倒するくらいの歌唱力を「リブ・ウィズ・ミー」で、魅せてくれました。
いやはや、途中息つくところもないくらいの充実したコンサートです。
これで、60代なんだもんね、超人だね。
あとは、怒濤の「スタート・ミー・アップ」から「ブラウン・シュガー」、「サティスファクション」の定番曲で観客を完全KOして終了いたしました。
ストーンズの面々、このお歳になっても進化していますね。
特にチャーリー・ワッツのドラムは今でもうまくなっているように思います。1960年代のストーンズ若かりし頃の全盛期よりも断然いいドラム叩いています。
ただ、さすがに体力的には辛いらしく、途中、疲れてひいこらいってるシーンがあって、映画館の観客からも笑いがもれていましたっけ。
でも、とても楽しいひとときと、血がたぎるようなひとときでした。
残念ながら上映している映画館はかなり少なく、なかなか見ることはできないかもしれませんが、ストーンズ・ファン、ロック・ファンには“おすすめ”です。
久しぶりに“でかい音”でロックを聞いて、大興奮しました。
【NowPlaying】 Heart Of Stone / The Rolling Stones ( Rock )
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