ハトのことわざ
ラジオを録音していたものがあり、“女剣劇”で有名だった浅香光代さんの話を聞きました。
浅香さんは幼い頃に養女に出され、「もう帰ってくるところは無いと思え、“ハトのような人になれ”と母親に言われた」ことを小さいなりにずっと覚えていたというお話でした。
「ハトのような人になれ」??どういうことなんだろうと、ずっとその言葉だけが心の中に残っていたとのこと。
後に、浅香さんが拾ってきたネコを可愛がった芸者さんにお客がつくようになり、「縁起の良いネコ」と話題になった飼い猫がいて、そのネコは話題が話題を呼び、「足形」をラジオで売りに出したら数千万円もの売り上げがあり、そのほとんどを寄付した話が出て・・・。
そのネコが癌になり、えらい先生にも無駄だと言われたけれども手術をし、家に帰ってくると、前日に大量のハトの大量虐殺の事件があった中、自宅の塀にその被害を逃れたハトがとまっていたとのこと。
「お願いだからその運の良さをウチのネコにわけて一日でも長く生きながらえさせておくれ、そのかわりにエサを毎日来てくれたらやるよ」と話しかけたんだそうです。
で、結局ネコはなんとか奇跡的に3ヶ月生きてくれたそうで、しばらくハトにもエサをやっていて、ふと見ると・・・。
いつも二羽の鳩が遠慮して他の鳩が食べ終わるのを待っているのに気づいたんだそうです。
で、鳩について調べてみると
『鳩に三枝の礼あり 烏に反哺の孝あり』ということわざを見つけたのだそうです。
鳩の子は親鳩より三本下の枝にとまるという礼の道をわきまえ
烏は親烏に養ってもらった恩に報いるために、成長してからは逆に親烏の口にえさを含ませてやるという孝の道をわきまえる
ということわざなのだそうです。・・・恥ずかしながら私、このことわざを存じ上げませんでした。
まさに浅香さんの家に来た鳩はことわざどおりの行動をしていたのだと浅香さんは気づき・・・「はっ」と思い出したのだそうです。
お母さんが自分を養女に出すときに言った「ハトのような人になれ」という言葉を。
礼の道をわきまえること・・・それが人間たいせつなのだと心をあらたにされたとのこと。
私も「礼の道」「孝の道」にはずれたことを、特に近年していないかあらためて反省しているところです。
自分を戒めねば。
きょうは「ハトにまつわることわざ」のお話でした。
【NowPlaying】 クラウズ / マイク・ハウ ( Instrumental Music )
« ネコをつれて病院に | トップページ | 中山康樹さんのジャズ入門本読んでます »
「言葉」カテゴリの記事
- 「夏彦の写真コラム」傑作選(2) 阿川佐和子編 を読みました。(2023.10.18)
- 「叱る、だけど怒らない/永六輔」を読みました。(2023.10.15)
- 「かなり気がかりな日本語/野口恵子」を読みました。(2023.09.18)
- 「ラジオ深夜便 新 珠玉のことば ~ラジオが教えてくれた名言100~」を読んでみました。(2023.08.21)
- 外山滋比古氏の「知的な聴き方」という本を見つけ、読んでみました。(2023.08.20)
「家族・親子」カテゴリの記事
- 「見事な死/文藝春秋編」を読みました。(2023.10.10)
- 佐倉市立美術館で開催されていた企画展「IMAGINARIUM」を見てきました。(2023.09.25)
- 永六輔さんの「老い方、六輔の。」という本を読みました。(2023.06.29)
- 「アガワ流 生きるピント」を読みました。(2023.06.18)
- すごいタイトル「妻がどんどん好きになる」を読んだ。(2023.06.09)
コメント