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2009/05/05

山本夏彦氏の本で思い出したこと

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また、山本夏彦氏の本、「浮き世のことは笑うよりほかなし/講談社」を読みました。
氏の大好きな「向田邦子」さんとの対談など、過去の対談集です。
亡くなってまだ新刊が出ているのです。

出久根達郎氏との対談では、昭和三十年代初めに出久根氏が戦争で焼かれなかった月島に集団就職で古本屋の“丁稚奉公”をした話などが語られ、とても貴重な話が盛りだくさんの本でした。

おっ・・・と、私が興味を持ったのは、古河林業の社長・古河氏との対談でした。

住宅が商品にしにくくて、ながく商品にならない時代に「日本電建」という会社が、「朗(ほがらか)」という雑誌を出し、昭和十年代から三十年代まで出していた。
そして、日本電建のPR誌から出発して、住宅金融公庫のない時代に、家を建てたい人に積み立てをさせて、三割くらいたまると家を建て、あとは月賦にするということを始めたと話されています。

今のハウスメーカーの祖先ともいうべきものだとしています。
やがて住宅金融公庫ができて、殖産住宅相互や太平住宅などに独立するものが出たともあります。

そして現在のハウスメーカーが日本中を覆うような時代になったと・・・。

実は、82歳になる私の父は、日本電建の社員でした。
父の会社がどういう時代にどういうやり方で成長していったのか、など、初めて知りました。
小さい頃は、父がただ出社し、帰宅する姿ばかり見て、どのような仕事をしているのかなどは、あまり聞いたこともなく、大人になってから少しは話す機会があったくらいでした。

なので、本に書いてあったことを知っただけでも、とても感慨深いものがありました。
それに、日本電建が、もとは「日本電話建物」という名であったことも、この本の記述で知りました。
父も知っているのだろうか、とも思いました。

今は父のいた支社も千葉にはなく、どうなっているのかはわかりません。
父の若い頃のエピソードとしては、東京本社に出張時に子どもが生まれた(私の弟)ことを社長に言うと、お祝いをいただき、のちにそのときの交際帳をよく見てみるとそのお祝いをくれたのは「田中角栄」氏であったことがわかりました。
ということは、ずいぶん昔の話であることがわかると思いますが・・・。
巷間言われていた田中角栄氏が冠婚葬祭などの人付き合いに関しての几帳面なところが感じられました。
だって、地方の支社のたまたま出張で出て来た若い社員になんか、普通、お祝いなどわたすでしょうか。

などと、色々なことに思いをめぐらせつつ、きょうのブログでした。

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