人口は減った方がよい??
『石田衣良の白黒つけます!!/石田衣良著(毎日新聞社刊)』を読みました。
これは毎日新聞に連載されていたもので、毎回テーマを決めて読者からのメールによる回答を受けて、“白黒つける”という企画だったものをまとめたものです。
「夫・妻・恋人の携帯チェックは許される?」とか、「生きがいは夫(妻)? 子供?」とか、「我が家の熟年離婚はある? ない?」などなど。
興味深いテーマが次から次へと出てくるわけですが、読者のメールによる回答が圧倒的多数のものについても、石田さんが独自の理論、意見で決着をつけるのです。
私は、ブックオフにて格安で手に入れましたが、“面白そうだ”と思ったあなた、ぜひ読んでみてください。
私が一番興味を持ったテーマは、「日本の人口が半分になっていい? だめ?」でした。
実は、今年に入ってから全国の都道府県、政令市の方々と出席した大学での研修で、「今のペースで日本の人口が減少した場合、困るのは大都市? 地方都市?」という質問が投げかけられました。
今回の本にあったテーマと関連するような質問です。
この本での結果は、55%が、人口減少については、「ダメ」でした。
でも、メールの中身を見ると、現在の日本の人口が多すぎるのでは、というものが多かったようです。ただ、急激に減るのはちょっと・・ということのようでした。
で、私が大学で研修を受けた時の「大都市と地方都市、どっちが困るか」という質問には、多くの人が「地方都市」と回答しました。それは、ただでさえ減少傾向にある地方都市は、さらに過疎化して、衰退するという理由がほとんどでした。
私は、超少数意見で、「大都市が困る」という回答でした。
それは、人が減れば大都市のインフラは過剰なものになり、その維持が困難になる、それに伴い物価その他は高くなる。
・・ただでさえ、汚い、狭い、ゴミゴミしている、暑い、寒い、犯罪は多い、という大都会、そんなとこに住んでいる理由はなくなるよっ!と思ったのです。東京で仕事をしている今は、さらに“実感”です。
逆に地方は程良いインフラ整備環境、土地は広い、空気も水もきれい、人は知っている人が多く、時間ものんびり、・・こっちの方がいいと思って都会から人口が流出、さらに都会は困難な状況になる・・と、そんなふうに思ったわけです。
いろいろな考え方があると思いますが、今回紹介した本は、そんないろいろな考えがたくさん載っている面白いものでした。
自分でも、いろいろ仮想質問を作って頭の中で考えてみると、ちょっとおもしろいかもしれませんよ。
【Now Playing】 Origin / 宮下富実夫 ( Healing Music )
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