昔の面影が消えて行く
先日、本社に寄った帰りに、地元の商店が並ぶ通りを歩きました。
どの店もシャッターが閉まっていましたが、ああ、この通り沿いのビルが解体されるのだなと気付きました。
そして、写真の元時計・貴金属店の前を通ると、看板は外され、シャッターには貼り紙が。
私は、ここのお店で結婚したあとに最初の掛け時計を買いました。
そして、その時計が役目を終えたあとにも、思い出として、またこの店で二台目の我が家のメインの掛け時計を買いました。
とても親切で、客商売の上手な方が経営していました。
現在は、掛け時計といっても、まるで家電品の様だし、大きなショッピングモールなどにある時計屋さんに行っても、メタリックなものや、プラスチッキーなもの、ファンシーグッズ的なものばかりで、好みに合うようなものがなく、この店を思い出して行ってみたのです。
そして、好みのものが手に入りました。
貼り紙を読んでみると、決して“うまい”文章ではありませんが、こちらの心には100%伝わってくるものがあります。
まさに、「万感」の思いでしょう。
私のような小さな思い出を持つ人たちがたくさんいて、このお店が成り立っていたのでしょう。
今や、こうした町の時計屋さん、そのほかにも、写真屋さん、文房具屋さん、本屋さんなどは、どんどん無くなっていきます。
こういう人たちの商売が成り立ってこその「景気」だと思うのですが、日本は見た目は大きくて、中身にはあたたかいものが何も無いような商売が隆盛です。
・・・昔の面影がまた消えて行こうとしています。
【NowPlaying】 涙の河 / マギー・ミネンコ ( 歌謡曲 )
« モノを捨てるとテンションが上がる?? | トップページ | 『遊び』の達人 »
「街で発見」カテゴリの記事
- 最近、散歩中によく見かける光景(2021.11.07)
- 安西水丸さんの「東京美女散歩」を読みました。(2021.04.17)
- みうらじゅんさんの「ムカエマの世界」を読んだ。(2019.09.19)
- 南隆一 絵画・造形展に行って来た。(2019.03.10)
- 横浜でのイベントのあとは、ちょっと散策(2019.03.03)
「しみじみモード、私の気持ち」カテゴリの記事
- 「老いを愛づる -生命誌からのメッセージ-/中村桂子」という本を読みました。(2022.07.21)
- 太田和彦さんの新刊「75歳、油揚がある」を読みました。(2022.07.12)
- 二十年の時を経て、町内のひとたちの心模様は変わっていた(2022.07.05)
- 「一日一言 -人類の智恵-/桑原武夫編」を読みました。(2022.06.30)
- コロナ過で仕事や生活が大きく変化していく(2022.05.12)
「建物・風景」カテゴリの記事
- 「父の縁側、私の書斎/檀ふみ」を読みました。(2022.08.09)
- 古民家美術館で開かれている『旭 風景美術展』に行ってきました。(2022.05.14)
- 「食べごしらえ おままごと/石牟礼道子」を読みました。(2022.04.04)
- 「間取りのお手本」という本を読みました。(2022.03.31)
- 「剪定枝チップ機」が役に立つ(2021.11.24)
張り紙何度も読んでしまいました。ご主人の想いが、温かいものが、伝わってきます。切ないですね。
ほんとにこういうお店が無くなってゆくのは淋しい限りですね。
わたしの住む町でも、シャッターが下ろされたお店が増えています。大型量販店の進出で小さなお店は成り立っていかないようです。
古いものがだんだん消えてゆきます・・・思い出も。
投稿: みい | 2009/11/01 10:58
みいさん、こんばんは!
きょうも市内の中心地に家族で行ったのですが、私が子供の頃の面影はなくなっていました。
だいいち、人通りが少ないのです。
かなりのシャッターが閉まっていて寂しいかぎりです。
人は郊外型のショッピングモールのようなところに分散しているようです。
みいさんのおっしゃるように、「思い出」も消えていくのですね・・・。
投稿: はっP | 2009/11/01 18:20