『外伝・ベルサイユのばら -アンドレ編- /エキサイター』
宝塚歌劇・花組東京公演「外伝・ベルサイユのばら -アンドレ編- /エキサイター」を見ました。
実は外伝を含め、私は一度も“ベルばら”を見たことがなかったのです。全盛期には、まだ宝塚自体に興味もなく、興味を持ったときには“ベルばら”は無く、結婚して子供も出来、すっかりご無沙汰している間に“ベルばら”は復活していたようですが、そのときにも一度も見ることはありませんでした。
宝塚ファンを自認している私が恥ずかしながら“ベルばら”初体験です。
といっても今回のものは、外伝ということで、よくいう“ベルばら”とはちょっと異なるものだったのでは、と思います。
実際に見てみると、“ベルばら”という演目に関係なく、花組は非常に丁寧な舞台を作り上げていたと思いました。
さらに周りを固めるベテラン陣は、邦なつきさん、星原美沙緒さん、“えびらかおる”さんと、私が宝塚を初めて見たときに、すでに組の中心だったおなじみの方々で、とても安心し、実際、とても安定感のある舞台になっていました。もちろん、夏美ようさんのシモーヌという酒場の女将が舞台をきりっと引き締めていました。
さて、主役の真飛さんのアンドレは人生に、愛に、一途な主人公像を描ききって、見事なものでした。「ベルばら」というと、“くさい”のじゃないかと先入観が先に立ちましたが、これはこれで大丈夫、いい芝居に思わず感情移入してしまいました。さすがです、真飛さんも素晴らしいトップスターになられたと、ほんとうに心から思いました。お見事。
桜乃彩音さんは、強烈な個性がある女性という役柄でもなく、割とマンガ的な一途だけど普通に計算高く、ちょっと感情的でもある女性役で、逆に演ずるのが難しい役なのかもしれないと思いました。
しかし、そこは桜乃さん、そんな役柄を立体間があり、しかも微妙な心情まで表現されていました。
アラン役の壮一帆さんは、血気盛んだけれども、ちょっと少年的な部分も残し、さらに内に秘める愛を演じて、これも堂々たるものでした。
オスカルの愛音羽麗さんは、太王四神記でのスジニなど、普段から女っぽい役もこなしているし、これも安心して見ていられました。
ただ、アンドレと二人の「男と女」のシーンでの、あまりにも“なよなよ”な仕草は、たぶん演出でそう指示されているのでしょうが、過剰な演出と感じました。
全体には、とてもがっしりとした、いい舞台で、「ベルばら」アレルギーにはならずにすみました。これからもガンガン見ますよぉ~!\(~ o ~)/
ショーの「エキサイター」は、素晴らしいのひと言!!
テーマソングもバシバシ決まるし、衣装最高、ダンス最高(特に今回のショーは、群舞が圧倒的です)、歌もいい、大階段の使い方もいい、コミカルな部分も真飛さんのスターらしい一面を見せてくれ(スターじゃなきゃ、こんなシーンうまくできないですよ、恥ずかしくて)、特に男役のスター達の充実度は目を見張るものがありました。
久しぶりに100点満点のショーでした。
終わったあとに、もう一度すぐに見たくなりました。ほんとの話ですよ!
もう、この花組の東京公演はもう終わってしまいますが、見てよかった充実の演目でした。
あとは、月組の12月、「ラスト・プレイ/ヒート・オン・ビート」に向かってまっしぐらです。
・・おっと、その前に雪組の日本青年館「雪景色」も見る予定です。これも楽しみ!
写真は、現在の東京宝塚劇場のクリスマス・ツリーのディスプレイです。
もうすぐ、12月ですね。
【Now Playing】 I Want You(She's So Heavy) / The Beatles ( Rock )
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