フォト

わたしのいきつけ

無料ブログはココログ

« 200人を超える飲み会 | トップページ | ビートルズとボブ・ディラン »

2010/06/16

舞姫 -MAIHIME- の録画を借りて見ました

20100616_maihime01


表題の宝塚歌劇『舞姫 -MAIHIME-』の録画DVDを借りて見せてもらいました。
貸してくれたのは、職場の“トップ娘役”F波さん。今や私の宝塚盟友となっております(^^;)

彼女の観劇は、心から入り込んでぐいぐいと物語やショーの展開に“くいついて”いくタイプ。
ある意味私と同じですが、私のやや苦手とする「女の情念」や「どろどろの男女関係」などにも大きな影響を受けるタイプで、私も観劇後の感想を聞いていつも勉強になっています。

さて、「舞姫」ですが、言わずとしれた森鴎外の同名作品のミュージカル化です。
作・演出は、先だって著書のご紹介をした「植田景子」先生です。
主役は花組の愛音羽麗(あいね・はれい)さんと、相手娘役は今や宙組トップ娘役の野々すみ花(のの・すみか)さん。

非常によく出来た作品で、ストーリーも本を読まずに初めて舞台で接してもわかるような丁寧なつくり。
希望に胸をふくらませてドイツに赴く主役愛音さんが、順調だった勉学、そして外国の文化・芸術、人々の生き方に感心し、吸収しようとしているところに、それを良く思わぬ上司が現れる。

貧しい踊り子の相手役野々さんに出会い、恋に落ち、愛にあふれる生活をしようとすると、それをスキャンダルにして愛音さんは人生の坂道を転げ落ちていく・・・。

野々さんのあまりにも純粋で美しく、可愛い、そして儚い(はかない)生き方にもう私は涙・・・。
そして、野々さんの愛と日本に残した母や妹、さらに自分の仲間、自分を支えてくれる人の間に立った愛音さんは苦悩の中に陥ります。

文学で表現されるものと、舞台で表現されるものは、大きく異なると思いますが、植田先生の演出は原作を丁寧になぞってはいるものの、心模様や、周りの人達の心情、回想シーンなどをうまく舞台上に照明、セットを使って同時に見せるなど、「うまいっ」と思いました。

この頃の野々さんの演技を初めて見ましたが、驚きました。もう、完全にトップ娘役の演技です。だもの、宙組に組替えされた今、堂々と大空祐飛さんと大劇場の舞台が踏めているわけです。

主役の愛音さんを日本の未来のため、そして本人のためと、支え導く、未涼亜希さんの“静かで熱い”演技も見ていて唸りました。

舞台全体を締める専科の「星原美沙緒」さん、「光あけみ」さん、お二人の演技は、この作品を深く、豊かに、魅力あるものに仕立てていたと思います。

不遇な環境にあえぐ画家を演じた華形ひかる(はながた・ひかる)さんの最後の演技にも涙が出ました。
その心の支えとなっていた愛音さんも涙を誘う演技、そして無念の気持ちが良く出ていました。

愛音さんは、カーテンコールのときにも涙していましたが、この作品は、作品上の素晴らしさも感じますが、出演者の作品への気持ちや出演者同士の心のかよう様子まで伝わってきました。
久しぶりに“いいもの”見たなあと、清々しい気持ちになりました。

こういう日本の文学作品をこれからも多く取り上げてもらえると、また文学のみとは異なった視点で、しかも宝塚歌劇として味わうことができて私は幸せになれそうです。


【NowPlaying】 I Want You / Bob Dylan ( Folksong )

« 200人を超える飲み会 | トップページ | ビートルズとボブ・ディラン »

宝塚」カテゴリの記事

コメント

s.baraさん、お久しぶりです(^_^)v

「チャレンジ・ドリンカーの旅」、更新できないのをたいへん心苦しく思っております(-_-;) 

なかなか帰りが遅いと、探すことも買うこともできないし、きちんと撮影して、ちゃんと飲むってことも難しい今日この頃です。

久しぶりに復活してみたい気分になってきました・・・ひょっとすると近々更新するかも(^^;)

どうもご無沙汰しております。
最近もあやしいものを見かけてはいるのですが、、お渡しする機会がなく残念です。

よく見ているサイトに見かけたことのある飲み物がありましたのでお知らせおば↓。
http://portal.nifty.com/2010/06/17/c/index.htm

・・・記事と関係ないコメントですみません。ではでは。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 舞姫 -MAIHIME- の録画を借りて見ました:

» 宝塚歌劇はいかが・・・ [宝塚歌劇]
ブログのランキングサイトなんか調べて見ると、ここにも宝塚歌劇について書かれた記事沢山ありました。気になるブログを掲載します。阪急交通社、宝塚歌劇団 雪組 水夏希 「サヨナラ貸切公演」を先行発売 ...2007年2月に雪組トップスターに就任以来、本公演を最後に9月12日付で宝塚歌劇団を退団することが決まった水夏希の最後のステージを阪急交通社が貸切をした公演です。今回はチケットプラン、日帰り食事付プランそして1泊朝食付きの宿泊プランと...... 宝塚歌劇団「ブス25箇条」宝塚歌劇団「ブス25箇条」/... [続きを読む]

« 200人を超える飲み会 | トップページ | ビートルズとボブ・ディラン »

2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

最近のトラックバック