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2010/06/30

『The Scarlet Pimpernel』ショーヴラン(明日海りお)バージョンも見ました

20100630_spimpernel01


宝塚・月組東京公演「スカーレットピンパーネル」のショーヴラン(明日海りお)バージョンも見ましたので、その報告を。

昼の部でしたが、観客の多くは、既にこの演目を何度も見ているような雰囲気が感じられました。

全体を見渡してみても非常にパワー感あふれるものになってきていて、前回のときよりもさらに月組の一体感が増した感じ。
ロベスピエールの越乃リュウ、アントニー・デュハーストの青樹泉、ルイ・シャルルの愛希れいか、など個々の演技もより力強く、しかも丁寧になっていました。
舞台上の群衆によるコーラスも“かなりいい”。

蒼乃さんのマルグリットは、前回の荒涼とした“ただ中”にいる風情から、今回はさらに自らの意志も全面に出てくるような感じで、
“強く”“あふれ出る愛”のようなものを感じました。どんどん「練れている」ように感じました。

きりやんのパーシーは、前回の悩みを抱えながらのピンパーネル団として動いている様子が、今回は、悩みを感じつつもぐんぐん前に進んで、全ての解決へと導いていく様子が、なかなか素晴らしいものでした。

なので、トップ二人のシーンは、非常に濃密な感じがして、ふるえるような気持ちになりました。とても珍しいことです。

そして、明日海りおさんの「悪役ショーヴラン」ですが、非常に良かったと思います。
龍真咲さんが、どちらかというと悩みつつ取り組んでいる様子がうかがえたのに比べ、明日海さんは自分でこうと決めた「かたち」を突き進めているように思いました。

それが功を奏して柚希・ショーヴランとはまたひと味違った、自らの信念に疑問を抱きつつも、若さゆえ突っ走ってしまうショーヴランになっていました。

歌も合格!!
ぐっと奥行きのある歌唱に、ひとつ向こう側に行ったな・・という気がしました。

さらに観客の反応がすごく、明日海ショーヴランが一曲歌い終わる度に、割れるような拍手!

ラストに近づくに連れてその拍手は大きなものとなり、見せ場をソロで歌い上げたあとは不思議なため息が出るような、ある種なかなか見られない宝塚の歴史的な瞬間にいるのではないかと思えるほどの空気が漂っていました。

ミュージカル部分が終了し、まずは緑色の衣装で銀橋での「歌う紳士」の明日海さんの歌唱も非常に良かった。
観客の祈るように、そしてうっとりしている様子がわかったのでしょう、歌いきったときに「やった」という表情がうかがえました。
きょうの明日海りおさん、満点でしたよ(^_^)v

話を、このミュージカル全体に戻しますが、どんどん良くなっていく印象です。
感動の度合いがますますヒートアップして、涙があふれてくる感じ。こんなことって滅多にありません。
きりやん、蒼乃さん、素晴らしいスタートを切りましたね。

これからも期待します。スカーレットピンパーネル、大好きな演目になりました。


【NowPlaying】 プレシャス・ムーン / シャオ・ロン ( World Music )

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