「文章のみがき方」を読んで
『文章のみがき方/辰濃和男著(岩波新書)』を読んでいます。
読み進むうちに、いかに自分が文章を書いているときの考えが浅いのか思い知らされました。
平明、明晰であること
こころよいリズムがあること
いきいきとしていること
主題がはっきりしていること
これらは基本中の基本であると思いますが、・・・まったく“いけません”・・・。
その他、いろいろな作家のアドバイスというか、つぶやきというか、ひとり言的なものを、書くときの“つぼ”、“コツ”のようなものとして、章毎にあげていて、それに対する考察がすすめられていくのです。
かなり参考になりました。
でも、それを実行するのはかなりたいへんです。
外来語の乱用をさける、という章もありました。
科学技術リテラシー、産業クラスター、本来のミッション、インキュベーション機能、マーケットニーズのフィードバック、などなど。
いやあ、ほとんど何のことだかわかりません。
特に、行政がつくった文書は「駄目」の見本のようなものです。
私も注意したいと思いました。
あとは、「厚生労働白書」にあった例とのことですが、ネガティブリスト化とか、パッケージ事業といった言葉が並び、「地域支え愛プラン」などという聞くだにおぞましい言葉も登場しました。なんでしょう、この背中がぞわぞわする感覚は。
しゃれたつもりなんでしょうが、情けなくて泣きたくなります。
なんでもかんでも「ふれあいホール」とか、「ふれあいコーナー」などと“ふれあい”をつけたがるのも役所の団塊世代の管理職特有の感覚という気がします。
今や、日本全国そんな名前の施設があふれているのじゃないでしょうか。
文章をみがくことのひとつには、そんな言葉に敏感になることも大事ではないかと、あらためて思いました。
そんなこと言っておいて、私も使ってしまうことがあるかもしれませんが、そんなときには、「おいおい、しっかりしろ」とコメントください。
自ら戒めようと思います。
きょうは、「文章のみがき方」を読んで、感じたこと、考えたことを書いてみました。
【Now Playing】 Fontaine / 高桑英世 ( Instrumental Music )
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