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2011/01/15

話題になっている行為で思い出した

タイガーマスク・伊達直人を名乗って福祉施設などに学用品などを寄付する行為がニュースになっています。

たぶん一番最初にやった人は、私と同じ世代なのかもしれません。週刊マンガ誌「ぼくらマガジン」を読んでいた世代です。

子供の頃、クラスで「最近感動したこと」を順番で毎日発表する機会があって、私はタイガーマスクの伊達直人について話しました。皆からは「マンガかよぉ~」という反応が。

まだ覚えているマンガの伊達直人像は以下のとおりです。

伊達直人は、孤児。
孤児院で育ちつつ、やんちゃで暴れん坊。
ケンカして孤児院を思わず飛び出したときに、半ば拉致されるように「虎の穴」という外国のレスラー養成施設に連れていかれます。そのとき小学生です。誘拐されたと言ってもいいでしょう。

「虎の穴」で地獄の訓練を受け(同じく誘拐されてきた仲間は次々と死んでいく)、優秀な悪役レスラーとなり、デビュー。アメリカでは悪役レスラーのスターに。
高額なギャラの半分は虎の穴に納めなければなりません。

日本に帰国し、レスラーになったことは、隠して自分が連れ去られて以来の孤児院に行き、子供たちにプレゼントをするが、実はもう孤児院の経営は青息吐息で、閉鎖寸前。

自分は大金持ちの子供であったことが判明したのでその遺産がたくさんあると嘘を言い、孤児院を救済します。
しかし、それで持てるお金は使い果たし、さらに巡業で行く全国の孤児院にも匿名で寄付を始めます。

「虎の穴」に、ギャラの半額を渡すということも出来なくなってしまい、虎の穴からは次々と刺客が送り込まれます。
レスリングという“たてまえ”の中での暗殺行為が伊達直人に次から次へと繰り返されることになるのです。

伊達直人のもうひとつの姿、タイガーマスクは全国の子供たちに大人気。直人が育った孤児院の子供たちにも。

でも、虎の穴育ちのタイガーマスクは反則が得意技、それを英雄視する子供たちを見て、タイガーは反則をやめてしまいます。そして必殺技も編み出すのですが、虎の穴からの刺客は後を絶ちません。
恐ろしくも殺伐とした試合を繰り返し、見ていても悲惨な試合が繰り広げられたのです。

それをジャイアント馬場さんや、孤児院の経営に携わっている直人が愛する女性ルリ子さんは見抜いていて、涙ながらに「もうやめて」と陰から見ているのでした。

直人は、そのギャラの全てをつぎ込み、富士の裾野に「みなし児ランド」を建設し始めます。孤児のための楽園です。

こころざし半ば、ラストは突然にやってきます。

試合後に車に轢き逃げされ、路上で亡くなります。絶命する瞬間に道路沿いの川にバッグから取り出したタイガーマスクを捨てて、自分の正体がばれないようにして・・静かに亡くなりました。

私は、その自分と同じ孤児のために、何もかも捨てた生涯に感動したのです。
この話をクラスでしたきには、その後冷やかしていたクラスの子たちもシーンとしてしまいました。

先生も「知らなかった」と言って、しばらく話すことができないようでした。

今にして思えば、伊達直人だって、自分のことを少しは思って楽しいことをしたり、思い出をつくったりできればよかったのに・・と思いますが、だからこそあの話は子供達が夢中になったのかもな・・と、思うのでした。

以上、私が記憶している伊達直人です。
タイガーマスクは、ただプロレスをして、覆面怪人レスラーをやっつけるというような単純なお話ではなかったのです。

アニメが始まったときにも、主題歌は勇ましい曲でしたが、番組終了時に流れる曲は寂しい曲でした。

華やかな裏に陰のある少年マンガには割と珍しいキャラクターをもった主人公であったと思います。

記憶はかなりぼやけているので正確ではないかもしれませんが。


【NowPlaying】 ラジオ深夜便 / 近藤良平 ( NHK-AMラジオ )

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コメント

ここ連日ニュースやワイドショーを賑わしている伊達直人。
私はTVアニメを小学生(2年生か3年生)の頃リアルタイムで観ていました。

社会貢献って割と身近にできることがあったのですね。

今では見つからないように逃げる(?)ことが難しくなっているようですが(笑)

年末チャリティー募金とか赤い羽根募金とか大金を集金できる募金活動もいいことですが、
自分が力を貸したいと思うところにダイレクトに貢献できるのもいいかもしれませんね。

ちょっと心配なのは、個人の行動ですとリサーチ不足で、不要な贈り物になってしまったり、
送り主本意の物になったりしまって、せっかくの好意もほとんど水泡と化してしまったなんてことがなければいいな~と思っています。

こんな事がしょっちゅう起きるような日本になってくれたらステキですよね。

ちなみに、私はどちらかというとアタック№1派でした。

総武食堂さん、こんばんは!
総武食堂さんは、アタックNo.1派ですか(*^_^*)
あの頃はアニメ全盛時代かもしれないですね。
子供もアニメを見て本気になれる、いい時代でした。

>ちょっと心配なのは、個人の行動ですとリサーチ不足で、不要な贈り物になってしまったり・・・
今話題の行動は良いことではありますが、きちんと施設のことを調べて、実際に相手方とお話をして必要なものを贈ることが良いと思います。

私も何度も施設に出かけたことがあります。
お菓子なども持って行きましたが、紙芝居を読んだり、なぞなぞ大会をやったり、占いコーナーを作ったり、工作教室をやったり、屋外で豚汁・焼きそばパーティーをやったり、機材を持ち込んでバンド演奏を披露したりと、相手方の希望を聞いてやるのが一番です。
モノだけでなく、自分のできることで何かできればいいんだと思います。
そして、どのときにも私が子供達からもらうものがたくさんあったのです。

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