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2011/05/29

安心して暮らせる?!

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数日前の新聞に、作家の曽野綾子さんがテレビやその他で、アナウンサーはじめ、さまざまな人たちが「安心して○○したい」と言っているが、それについて「おかしな気分にとらえられた」と書いている一文がありました。

曽野さんは、「私は、私の人生で、かつて一度も、安心して暮らしたことはない。」「今、一応家内安全なら、こんな幸運が続いていいのだろうか。電気も水道も止まらない生活がいつまでできるのだろうか。私の健康はいつまで保つのだろうか。」と書いています。

人はそういう不安が常につきまとっていて、その中で暮らしています。
もちろん、私もそうです。

テレビの報道や、選挙に立候補した人たち、国会議員などが「安心を」「安心して暮らせる社会をお約束します。」などと言っているのを耳にすると、いつも違和感を感じていました。
そんな絶対な「安心」はこの世に存在するのでしょうか。約束の仕方がちがうんじゃないか、とも感じました。

曽野さんも書かれていますが、「安心して暮らせる生活」を約束する人にも、求める人にも、違和感を感じていらっしゃいます。

あの3月11日以来、比較的被害が少なかった圏内の私を含めた人たち、・・いつでもまた災害があったら家を飛び出して生活が一定期間できるような準備をしましたか?

衣服や、毛布、薬、食べ物、燃料や水、灯り、生理用品など家で準備しましたか?
持ち出しの準備はOKですか?
今現在普通の生活に近いところまで戻っている人達、安心して暮らせる・・と言っている人は少なくともそれらが準備されて始めて安心を求めるところまでいけると思うのです。
我が家では、家族それぞれがひとつずつ分担して背負って避難する準備を整えました。あの日以降反省したのです。

「とにかく安心を」という発想でいくと、「そうか、絶対安全なんだろうな?」という言い方で相手に安全を目指すように促すようになってしまい、逆にその“安全性”は結局空虚なものになってしまうような気がします。

世の中に絶対に安全なんていうものは無いのですから(曽野さんは、それを「安心病に感染している」と言っています)、それを踏まえてものごと進めないと(自分自身のこれからの生活の仕方・準備の仕方を含め)と、そう思った・・ということを、きょうは書いてみたかったのです。


【NowPlaying】 夜はぷちぷちケイタイ短歌 / だいたひかる他 ( NHK-AMラジオ )

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