満つれば欠くる
「盈(み)つれば虧(か)く」とも言います。
著書多数のコラムニスト・山本夏彦翁が、その著書で存命のときに度々述べていたことです。
何事も盛りに達するとだんだん衰えていくことの例えです。
栄華を誇っておごりたかぶることへの戒めです。
自分と同じ番組に出演しているタレントが“おべっか”を使うようになったときに上記のことに気づけばよかったのです。
出演者を自分で選んだり、番組のタイトルと内容が全くそぐわないのに、自分の思い通りに番組内容を変えていくときに、誰かがひと言アドバイスすれば良かったのです。
唯一「何○○鑑○団」だけは、石坂さんがビシッと締めていたのでスキなことをして暴走することがありませんでした。まともに意見できたのは石坂さんだけか。
満つれば欠くる・・満月もやがて細々としていくのです。
山本翁は、「全盛期がないのが一番」ともおっしゃっていました。
会社もそうですが、全盛期がないから、営々と続く、極端に良いときもなければ、ひどすぎる時期もない。
人もそうなのだと自分に言い聞かせることがあります。
私には遂に“全盛期”が訪れませんでした。
仕事でも底辺をずっと、そっと歩き、そしてそのまま終えようとしています。
なぜこうなったかのわかりませんが・・今・・東京で今を盛りの人たちと知り合えたことが私の幸せとなろうとしています。それだけで人生十分です。
長男も何かを感じているようで、近頃何かと気をつかってくれるのですが、気にするには及びません。
家族が仲良くささやかな幸せを味わえるだけで私はとても幸せなのですから。
もうひとつ・・・。
年頃のちょっと可愛い女の子を48人くらい集めて“角兵衛獅子”の如く操り、栄華を極めている大人がいますが、似たようなものです。
二昔も前に似たようなことをして、少しは大人になったのかと思えば、また同じ事を繰り返しているようです。
自分がどれほどのものなのか、・・選挙でその子たちを判断するような驕り高ぶったことを目に耳にして暗澹たる気分になります。
満つれば欠けます・・・。
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