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2011/09/01

みんなで『ファントム』二度目

20110830_phantom01


『ファントム』花組公演二度目の観劇をしました。
今回は、長男と、それに職場の女神と天使、さらにいつも私を素晴らしいところに連れて行ってくれる“達人”とそのお友達も一緒。

開演し、だんだんと舞台が進行するに連れ、少しずつ驚きを感じました。

主演の蘭寿(らんじゅ)さん、大きく演技も歌も変えていました。
前回見たときの、“幼い”とまで感じさせたファントムの“無垢な少年ぶり”は、かなり影を潜め、感情を表に出して、蘭寿さんの演技力で押していくファントムになっていました。

苦悩の中で生き、育ち、オペラ座の“幽霊”になってしまった“蘭寿さん描く”ファントムがそこにはいました。
短い期間でかなりの変更です。

主演娘役・蘭乃(らんの)さんのクリスティーヌに素顔を見せ、思わぬ反応に苦悩のどん底に落ちた蘭寿さんのファントムが、銀橋でひとり歌いだした途端、観客席には潮が満ちてくるような静かな感動の波が・・・そして、蘭寿さんの瞳から涙がこぼれ、頬を伝うのでした。キラキラとスポットライトに輝いて。

宙組で気高く、高らかに歌いあげていた、あの蘭寿さんがそこにはいました。
これを待っていたのです!

蘭乃さんも、前回はひとつひとつ確かめるように、音符を置いていくように歌い、ミスは無かったものの、撫でるような感じの歌唱が少し臆病な感じにも映ったのですが、今回はかなり力強く歌っていました。前回よりも40%増しの良さです。そうそう蘭寿さんも70%増しの良さでした。

蘭乃さん、ミュージカル中はほぼ完璧に歌いきりましたが、オマケのショーの方ではすっかりリラックスして、いつもの地声で歌い、音程を外し、元の蘭ちゃんに戻っていました(笑)。それがまた観客をほっとさせ、これでいいのか蘭ちゃんの魅力爆発でした。

それから、壮一帆(そう・かずほ)さんのジェラルド・キャリエールは、ますます磨きがかかり、息子ファントムとの銀橋でのシーンは、前回の倍くらい良かった。
もう、涙が自然とあふれてしまいました。・・・隣席の女神も鼻をすすって泣いていました。

蘭寿・ファントムと抱き合ったときの壮さんの指先が、トントンと背中から肩をやさしく叩き、“蘭とむ・ファントム”を慈しんでいる様子は絶品でした!みんな見逃してはいけないよ、この演技。

蘭寿さんは、同期のいい二番手がいて良かったと思います。
壮さんのすばらしい人格者ぶりがこの公演でわかりました。
ずっとこのときを待ちながらジェラルド・キャリエールを演じていたのではないでしょうか。

桜一花(さくら・いちか)さんのカルロッタは、前回、演技をしたあとに観客の反応を伺うような“そぶり”があって、「そんなこと気にせず、いい演技をしているのだから、思い切っていけばいいのに」と思いましたが、今回は堂々と演技していて、これも高得点です。

さらにオマケのショーでの燕尾での男役ダンスシーンは、今回は出色の格好良さでした。素晴らしかった。
前回は、なんだったのだろう!?これほど組子の「気持ち」というのは大事なのだと、私もあらためて気づきました。

また、長男が今回は1階9列の右側に離れていたのですが、舞台袖にいる若手生徒が、その位置にもかかわらず、懸命に手抜き無く演技し、歌い、踊っているのを見て感激していました。
そうなんです。それが宝塚の“いいところ”です。
“くさる”ことなく、常に全員が笑顔で全力、これが私の一番こころをとらえる最大の要素なのです。

宝塚劇場に行ったら、舞台袖の生徒は必見です。

ちょっとしたエピソードとしては、ラスト大詰めで蘭寿・ファントムが追い詰められ、シャンドン伯爵の愛音羽麗さんのうしろからナイフを突き付けるシーンでナイフを落下させてしまい、咄嗟の機転で蘭寿さん、愛音・シャンドンの首を絞めました!
さらに逆転して、愛音・シャンドンが蘭寿・ファントムのうしろに回り、ナイフを突き付けるシーンは、愛音さんも蘭寿さんの首をギュッと絞めました・・。二人とも必死!!
舞台というのは、色々あります。これがまたいいのですよね。

というわけで、今回は、前回の印象からかなり良くなりました。二度目を見てよかった。一回目のあの印象のままだと、ちょっと沈んだ気持ちのままになってしまったので・・・。
そして、舞台というのは、まさに“生きもの”、劇的な変化を見せてくれます。
舞台に足を運ぶというのは、こういうことです。

またまた宝塚で新鮮な経験をしました。


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コメント

はにはに大仏さん(^^;)続いてこんばんは!
そうですか、新人公演後に変化が見られたのですね。
この二日後に我慢できなくなったウチの職場の天使は当日券で観劇し、号泣したとのこと(^_^;)
たった二日で、さらに良くなっていたそうです。

あと・・雪組、いけませんか・・・(-_-;) 
誰にも魅せたくない・・って、そう思うことが私にもありましたが、それってかなり・・・ひどいですよねぇ(T_T)
とりあえずは観に行くつもりなのですが。

「ファントム」本公演ですが、新公のあと俄然良くなりましたよ~

新公の後で、本公演がものすごく良くなることがありますが、最近ではこんなに変化が目に見えてあったことが無かったので、
「ああ、あの新公はファンの我々だけじゃなくて観た人全員に感動を与えてよい影響があったんだなぁ」と
実感しました。

蘭寿さんがすごくココロが動くさまが伝わってくるようになりましたし、
壮ちゃんはWキャストでやってほしいくらいに上手ないまっちキャリエールをみて
壮さん独自のキャリを出してきたなぁと。

これだよこれだよ~

大劇で雪組をみて肩を落としています。
あの作品は花組ベルバラよりも更にひどいかも・・・
という出来で誰にも見せたくないような気持ちになっています

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