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2011/09/25

プリンセス・トヨトミを読んだが・・・

20110925_makime01


『プリンセス・トヨトミ/万城目学著(文春文庫)』を読みました。
映画にもなっているのを知っていましたし、興味があったので読んで見たのですが。

とうとう面白いと思うところは“全くなし”で読み終えました。

主人公のセーラー服を着た少年をはじめ、友達のプリンセス、そして物語の中心となる東京からやって来た会計検査院の三人とも、誰もかもが“人物が描かれていなく”て、共感できる部分もなく、感情移入など出来るはずもなく、ただストーリーを追うのみでした。

突拍子もない登場人物が多いのですが、でも、それぞれに魅力がなくて、その突拍子もなさに説得力がない。
ただ、そんなヤツがいたら面白い・・程度のキャラクターで、逆にそれが気になって入り込めませんでした。

さらにストーリーの「大阪国」が存在するという想定や、いざ“事が起きた”ときの決起する様子も、いまひとつ「なんでそんなに皆がひとつになって決起できるのか」が伝わって来ないのです。

作者の小さな頃の大阪城や、その他いろいろな記憶が元になって書いてみたいものだったのだろうとは感じましたが、人々がいざというときに大きな「感情的」なものが動いてこうなるのだという・・そのグラグラと煮え立つような部分が描かれていなくて、様々な描写でその壮大なスケールだけはわかるのですが、理由がわからないという、煮え切らない気持ちを持ったまま読了ということになりました。
ディテールの描写には過剰なほどページを割いているにもかかわらず、登場人物のディテールが少ないのです。

読んでいくうちに、何度かその場面から時間が逆戻りして描写される部分もあるのですが、一気にくるのかと思うとまた逆戻りしてしまう部分が、“がっかり”させるばかりでスピード感を損ない、しばし黙り込んでしまうことが何度もありました。

版を重ねるようなヒット作らしいので、私の感想もまるで当てにはなりませんよ。
あくまで私が読んで感じたことを書いているだけです。

それをお含みおきいただいて、もうひとつ。
なんか、頭のいい人が理屈で空想して面白いって言っているような感じがしました。
心にヒットしない、というのが最終的な印象です。

ちょっと辛口ですが、これが私の「プリンセス・トヨトミ」の感想です。


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