宝塚歌劇・雪組東京公演『仮面の男/ Royal Straight Flash ! ! 』をすでに見ておりましたが、仕事があまりにも忙しく、観劇記をアップできずにおりました。
本場、宝塚大劇場での公演では苦情が多く、東京公演は台本を修正し、DVDの収録も東京でやり直したという問題作という話をすでに耳に入れておりました。
で、その「仮面の男」、チラシの写真などを見ていると“いい雰囲気”なのですが、まったく違いました。
ひと言で印象は、というと「吾妻ひでお」の漫画をひらめきでシリアスな舞台にもってきて、面白いかと思ったら観客どころか関係者含めみんな“どん引き”・・というようなものでした。
まったくいらない冒頭の時代背景の説明が有り、そこでは水戸黄門と助さん、角さんまで登場して(まだ開始数分だが)、その時点で見る気がなくなりました・・・まったく面白くない・・クスリとも笑わなかった。
原作を読んだり、見たりはしていないが、舞台上で繰り広げられているストーリーには何の面白みもなく、ただ人が動き、台詞をしゃべっているだけ。もうどうでも良くなり、30分経過後は拍手もしなくなりました。
今回で退団する晴華みどりさんにいたっては、空中につり下げられたかと思ったら、スカートをめくると下半身がミラーボールになっていて・・o( _ _ )o・・それを自分でくるくる回してた・・下品きわまりない。ほんとうに気の毒だと思いました。
主演の音月桂(おとづき・けい)さん演ずるルイ14世が好色だったことを印象づけるソファが唇の形で、登場する女性が唇の形をしたものを手に手に持って演ずるシーンも最悪の下品さだった。こんなもの宝塚で見たくはなかった。
銀橋で音月さんと主演娘役・舞羽美海(まいはね・みみ)さんが心を通わせるシーンについても、ちまちまと長すぎる演技が続き、銀橋がまるで小劇場みたいになってしまい、本来の観客がワクワクするダイナミックな使い方ができていない・・・。
追い打ちをかけるように、延々と主役二人が影絵を手でつくり、舞台上のスクリーンに投影して、ストーリーの核となる一番大事なことを「うさぎとカメ」のお話で表したのには・・・(T_T)
未涼亜希(みすず・あき)さんも緒月遠麻(おづき・とおま)さんも、何を演じしゃべっても、もう手の施しようがない状態の舞台で、ただただ終わるのを待っていたのでした。
そして、ショー「ロイヤル・ストレート・フラッシュ」・・こちらは、“いいかも”という評判でしたが、70年代、80年代頃のヒット曲を次から次へと歌い踊るステージでアップテンポな曲ばかり・・で、せっかくの良い曲の数々が結局印象に残らない散漫な舞台になっていました。
押しては引いて、そしてガンガンきたら、しっとりして、さらに燕尾などでビシッと決める部分もなし、メリハリがなく、節操がない・・(T_T)・・。
さらに主演の舞羽さんと、たぶん二番手娘役的な愛加あゆ(まなか・あゆ)さんの対比が、どうみても逆転しているシーンが目立った。
トップ娘役は舞羽さんだ!愛加さんをトップにしたかった未練が残っているのか・・理解し難かった。
ジャック・スパローが出てくる海賊のシーンでベンチャーズのダイヤモンドヘッドが始まったときに、また“投げ出し”ました。
町内演芸会ではないっ!!(゜ロ゜)
舞羽さんのトップ娘役東京お披露目公演だというのに、主演二人のラスト・デュエットダンスは二人ともインディアンの恰好だ・・( ;´Д`)
職場の天使が見たラスト大階段の音月さんの蝶の羽根のような背負いものはズレていて、左右対称になっていなかったとのこと・・(私は放心状態だったので記憶にない)。
さらに別の日に見た職場の女神の話では、ラストで羽根を背負った音月さんがよろよろしていて、お辞儀もやっとだったという情報も入った・・ヽ( ̄д ̄;)ノ
宝塚大好き、音月さんも好き、美海ちゃんも、未涼さんも、緒月さんも、晴華さんも好きな私は、いつもブログではほめまくりですが、今回の公演については、今ひとつという段階をはるかに超えて10年に一度の駄作ではないかとがっかりでした。
そして、今、丸の内でやっている宝塚関連のイベントの一環である光のイルミネーションの中、とぼとぼと家路についたのでありましたφ(・_・;)
帰りの特急車内から天使にメールで感想を送ると「同感」の内容で返信がありました。
で、「こんな作品を見ることができたのも、ある意味貴重だ」ということで変な納得をいたしました。
こんなこともある。
【NowPlaying】 永六輔その新世界 / ピーコ他 ( TBSラジオ )
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