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2011/11/30

もうクリスマスがやってくるのですね

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きょう、帰宅したら部屋の入り口のところに写真のような可愛い“クリスマス”飾りが!

妻が家に高校時代の同級生で今でも仲良くしているママ友を呼んで、二人で作ったのだそうです。

ちっちゃくて、他愛もないものですが、これひとつあっただけでちょっとウキウキ気分になりました。

これから東京の街中でも様々なクリスマスの飾りがきれいに夜の街を彩るのでしょうね。
楽しみです。


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などと、妻とその飾りをほめながら、このブログを書いていたら、長女が飛び込んで来ました。
母親に“ライバル心”を燃やしたのか、「これをみてよ、すごいでしょ!」と見せてくれたのが、この写真の作品です。
「ユザワヤ」で買って来た可愛いボタンを縫い付けて作ったのだそうです。

「素晴らしいっ!!100点ヽ(´▽`)/」と言ったら、大喜びでした(^_^;)

というわけで、可愛い作品が二点出来上がったとさ!!(*´∇`*)


【NowPlaying】 ニュース / NHK ( AMラジオ )

2011/11/29

ビブリア古書堂の事件手帖<2>

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『ビブリア古書堂の事件手帖<2>/三上延著(メディアワークス文庫)』を読みました。
すでにこのシリーズの<1>は読みまして、このブログにも読後感をアップしたのですが、この<2>も面白かった(^-^)☆

今回は、<1>でそれとなく“ふられて”いたことが少しずつ明るみに出て来ました。
二人の主人公のひとりである、古書堂の店主、美人の栞子(しおりこ)さんの母親がどうしていないのか、栞子さんの古書の来歴や事件を読む力は尋常じゃないのに、もう一人の主人公の青年店員、大輔が栞子を想う気持ちはまったく読めていない・・(*^^*)・・そんなちょっとほのぼのとする雰囲気の中、古書にまつわる事件解決は栞子さんの「先の先を読む」やり方で進みます。
これが、とても気持ち良いのです。

坂口三千代の「クラクラ日記」、アントニー・バージェスの「時計仕掛けのオレンジ」、福田定一(・・実は有名な著者)の「名言随筆 サラリーマン」、足塚不二雄(・・これも有名な)の「UTOPIA 最後の世界大戦」などの古書が様々な推理を生むきっかけとなり、痛快な謎解きの妙味を、いい湯加減の温泉につかっているような気分で味わいました。

前回の「ビブリア古書堂の事件手帖<1>」に続いて、とても楽しんだ一冊、おすすめでございますd(^_^o)


【NowPlaying】 You Were Meant For Me / Jewel ( Pops )

2011/11/28

神奈川県民ホール「我が愛は山の彼方に」を観てきました

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宝塚歌劇・月組全国ツアー『我が愛は山の彼方に/ Dance Romanesque 』を、なんと長男と観劇してまいりました。
長男といろいろなことを話しながら横浜の港を歩いたりしたのですが、そのことについては後日書こうと思います。
きょうは、公演の観劇記を。

お芝居、「我が愛は・・」は、遡ること1971年の鳳蘭さん主演までにたどり着くのですが、その後1984年の峰さを理さんと湖条れいかさん、1999年の稔幸さん、星奈優里さんらが再演しています。
それほどお話は客を引きつけるものがあったのだと思います。

今回は月組の霧矢大夢(きりや・ひろむ)さんと蒼乃夕妃(あおの・ゆき)さんのトップコンビと、龍真咲(りゅう・まさき)さんの主力三人を中心に物語りが繰り広げられました。

全体の印象としては、冒頭の霧矢さん演じる高麗軍の武将と蒼乃さん演じる姫が今、まさに愛を育んで結婚間近という幸せな状態が、龍真咲さん演じる敵方の武将が高麗を攻めてきて、蒼乃さんを拉致するという悲劇的な展開になり、見ているこちらはその急な展開に目が離せなくなります。

そして、今度は誘拐された蒼乃さんと指一本触れずに大切にする龍さんの二人の心模様の変化に・・えっ、こうなっていくの?!、と起承転結でいう「転」が表面化します。
いやもう、ドキドキで完全に食い付いちゃいました(*≧∀≦*)


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その後は、あまり書いてしまうと、今後も全国にツアーで回るので“ネタばれ”になってしまうので、詳しくは避けますが、龍さんが高麗に約束どおり蒼乃さんの姫を連れて来るも、霧矢さんへの愛と龍さんへの想いが交錯する蒼乃さんは苦しみ抜くことになります。
その“葛藤”の描き方は、秀逸でした。
さらに、蒼乃さんへの想いをすべて胸の内にして約束どおり高麗へ返そうとする龍さんの武将もなかなかの描き方で演じられていしまた。

そして、霧矢さんの武将は、蒼乃さんの心模様を知り、あくまで武将としての気高さ、さらに人としての心のあり方も、まるで、きりやん(霧矢さん)そのものに高潔に描かれて、もう会場のあちこちですすり泣く声が聞こえました。
いいなあ、きりやん、素晴らしい!

さらに、きりやんを支える役の青樹泉(あおき・いずみ)さんと、龍さんを支える越乃リュウ(こしの・りゅう)さん、蒼乃さんを心配する家僕役の専科の磯野千尋(いその・ちひろ)さんと、一原けい(いちはら・けい)さんの演技が輪を掛けて泣かせるのです。
青樹さんが蒼乃さんを幸せになってほしいと説得する場面では、男性もすすり泣く人がいました。

衝撃二連発のラストは、ここでは書けませんが、心臓がふるえるような感覚で見ました。
いい作品と、素晴らしい月組の演技でした。
堪能しました。古い作品と聞いてちょっと・・大丈夫かな・・という気持ちもありましたが、最高の出来でした。
良かったぁ(゚▽゚*)


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ショーの方は、前回の東京公演でも上演した「ダンス・ロマネスク」でした。
こちらは、人数も減らしている全国ツアーなので、舞台に皆で出てくるシーンについては、迫力はやや減少しましたが、なかなかに魅せてくれました。

日本青年館の「アリスの恋人」公演に回っている明日海りお(あすみ・りお)さんの役については、青樹泉さんや宇月颯(うづき・はやて)さんが演じ、見事でした。
見ていてとても気持ちの良い爽やかな印象でした。

本公演で話題になった明日海さん他の「月色男子」のシーンは無くなり、龍さんが別の“オトナ”なコーナーに変えていて、これもよくできていました。

客席の深いところまで龍さんや、蒼乃さんが降りてきて歌い踊るシーンも本公演のまま、かなりの盛り上がりとなりました。

霧矢さん、蒼乃さんが来春の退団を発表されて、是が非でも見に行きたいと思ったこの公演、来て良かった。
深い感動の中、幕が降りました。
よかった、とてもよかった(^-^)☆


【NowPlaying】 ニュース / NHK ( AMラジオ )

2011/11/26

つかえない(つかわない)ことば

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私には、なんというか、使えない言葉、使わない言葉というのがあります。
どうも使うのが気持ち悪い、そんな言葉。
でも、それは私だけしか感じていないのかもしれない。

他人が使うのはいいけど自分はイヤ、というのもあるし、他人が使ってもイヤ、自分も使いたくないっていうのもあります。

いくつか思いつく言葉を挙げてみます。ついでに、理由なども。


スマホ・・・ラブホみたいでいやだ。

モバゲー・・・いい大人が発声できる音声ではない。汚らしくて、下品な発音だ。

スマホでモバゲー・・・最低っ!!

イクメン・・・聞くからに“つくりのわるい”造語の印象。公務員的にはイケてる感じがちょっとイヤ。

リスペクトする・・・○田首相も国会答弁で「リスペクトしている」と誰かのことを言っていたが、対外的に、尊敬している“ことにする”場合に使われている印象。だから結局、尊敬している“わけではない”らしい。

ふれあい○○・・・田舎の会館や、イベントの冠に付けられていることが多いが、どこもかしこも、これが付けられている時代が長く続いた。・・まだ続いている。年代的にこの言葉が好きな世代の人がエラくなったからだと思う。フォーク世代か?!

全員野球でいく・・・政治家がよく使うが、「野球なんかやらずに仕事やってくれ」といつも思う。

「ノー・プロブレンですよぉ」・・・そういうお前に問題がある。

「スピード感をもって、取り組んで行きたい」・・・これも政治家がお得意。「・・感」をもって取り組むだけで、実際にスピードは出さないと思う。

出口対策・・・最近使う人が多いけど、もっと他の言い方、表現の仕方はないものかと思う。初めて聞く人には何のことだかわからないと思う。

チャリンコ、またはチャリ・・・これは自転車の「蔑称」だ。自分の使う道具(乗り物)に対して心ない感じがするので使わない。


【NowPlaying】ラジオ深夜便 / コシノジュンコ ( NHK-AMラジオ )

2011/11/23

とける、とろける・・を読んだ

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『とける、とろける/唯川恵著(新潮文庫)』を読みました。

私がたまたま選んでいるのか、それともそういう傾向が今現在あるのか、「性愛」についての小説がとても目に入る・・飛び込んでくる、ような気がします。

このブログでもそういう小説を何冊かご紹介いたしましたが、どれもひと昔、ふた昔前には考えられないくらいの大胆な内容です。
この「とける、とろける」にしても、いくつかの短編で構成されているのですが、もう想像も及ばないくらいの“突き抜けた”行為、そして登場人物が“そのとき”に感じている感覚が、なにかドラッグでもやっているかのように見たこともない色彩感覚で描かれています。

それも、この作者は女性で50代ですが、今の若い人には及びもつかない激烈・苛烈な感覚であり、描き方です。

これを今の冷め切った若者が読んだらどうなるのだろう・・と読んでいる最中に思いました。

よく、30代くらいの独身の男女の方とお話をすると、異性と付き合うのが「面倒くさい」という発言をもらいます。
自分の生活リズムが乱れる、とか、恋愛の進行が思うようにならない、などとも言っていました。

リズムがくずれるほどの恋愛、思うがままにならない相手、・・それが恋愛だと思うのですが、自分の思い通りの恋愛と、人生の軌道が出来ていて、そうならないとイヤなのかもしれないですね。

つまり・・・全く面白くない恋愛だね、そりゃ。・・恋愛じゃないかもしれない。

この小説では、何不自由なく人からも羨まれる生活をしている主婦が実は・・、とか、30代半ばのもう恋愛も結婚もあきらめているらしいと会社の同僚や周囲の人なども思っている地味なOLが考えもつかない大胆なことをしている、あるいは妄想している、というお話が続きます。

人は、日々平穏に暮らしているようで、その実内面に隠されている性愛への熱情は・・というテーマなわけですが、今や社会の実態はそうでもなくなっているのかもしれません。

「愛」は、小説でも音楽でも舞台でも、一番よく登場するテーマです。
やがてそれは人間のテーマではなくなってくる社会がくるのか・・とふと思ったりもした読後でした。


【NowPlaying】 ニュース / NHK ( AMラジオ )

2011/11/22

George Harrison の映画 『 Living In The Material World 』の感想を

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すでに元ビートルズのジョージ・ハリスンの生涯を描いたマーティン・スコセッシ監督の映画、『 Living In The Material World 』を見ていたので、その感想を少し書いてみます。

ハンブルグでの下積み時代、ビートルズでの人気を拡大し、さらに自分達が成長していった時代、解散後の活動、パティ・ボイドと離別し、オリヴィアとの結婚生活、・・・そして死までが、当然ポール・マッカートニー、リンゴ・スターの元ビートルズの二人、さらにオノヨーコ他、ジョージと関わった人達の話と共に綴られていました。

一番感じたのは、ジョージは、人としてどう生きて行くのがいいのかと常に考え、実践していたのではないかということです。

インド音楽のシタール奏者、ラヴィシャンカールとの出会いが特にジョージの音楽にも人生にも影響を与えていたことも強く感じました。
シタールを持たなくなり、ロックギタリストとして自然体で生きて行くきっかけとなったのも、ラヴィシャンカールとの交流からであったこも知りました。

この映画は上映期間も短く、上映館も少なく、窓口で聞いたらパンフレットさえも作っていないとのこと(入場時にポスターが無料で配られました・・入場料も2,500円と高いのでそのお詫び的なものか・・・※このブログに掲載している写真は、そのポスターです)。

でも、内容は素晴らしく、ぜひ、ジョージ・ファン、ビートルズ・ファン、ロック・ファンには見ていただきたいものでした。
上映時間、3時間半、休憩有りという長丁場ですがファンなら退屈することはありませんよ。

ラスト、妻オリヴィアのインタビューは、涙なくしては見られませんでした。ハンカチ必携。

とにかく、見ていただくのが一番ですが、マニア的に気になったところを少し。

○ウォール・オブ・サウンドで有名なプロデューサー、フィル・スペクターのインタビューは聞きどころ満載。ジョージのサウンドやプロデュースに関するエピソード、仲間との関係など初めて聞くことばかり。

○エリック・クラプトンのインタビューでは、兄のように慕い仲が良く、クルマや服の趣味も一緒な彼が、女性の趣味まで一緒で、ジョージに直接、当時の奥さん、パティ・ボイドを好きになり、どうしようもない気持ちをうったえるところを語ります。そして、ジョージがそれに対して何と応えるか・・・映画を見てね(^o^;)すごい話だよ。

○たぶん掛かった名曲の数々はリミックスが多かったと思う。特に「サボイ・トラッフル」と「ホワイル・マイ・ギター・・・」は、初めて聞いたミックスでした。バスドラの定位や、音質、コーラスなどもミックスが異なっていたと思います。すごく骨太なサウンド。ジャイルズ・マーチンあたりが関わっていたのか・・・。

○1966年の武道館公演のビデオも流れるが、よく日本のテレビで放映されるバージョンではなく、実際に来日時に日本テレビで放映されたものでした。

グリーンのジャケットを着ている、ポールのマイクがくるくる回るのはいわゆる「没バージョン」で、当時彼らからNGが出て放映されなかったものです。

後々日本で、さも当時日本中が見たものだというように放映されていましたが、実は違います。
当時放映されたビデオはビートルズ側がイギリスに持ち帰りました。それがこの映画で流れました。
グレーのジャケットで赤のシャツを着ているバージョンです。こっちの方が演奏が格段に良いし、ギターサウンドも歪ませ方がカッコイイ。

ビートルズは久しぶりに自分達の音が聞こえる会場で演奏して、自分達の演奏がひどいことに気づき、ミーティングをして、さらに練習をして翌日のコンサートに臨みました。それをこの映画で見ることができます。

○モンティ・パイソンとの関わりや、F1レーサー、ジャッキー・スチュワートとの関わり、その他ジョージと関わった人々のジョージに対する温かいコメントはジョージの人柄ゆえのものだとあらためて感じさせられます。そしてその多彩さに驚きます。
これも音楽の世界だけではないジョージの世界観を感じる要素として強く印象に残りました。

ビートルズ解散後に真っ先に「オールシングス・マスト・パス」という三枚組のアルバムを出して、アルバム、シングル共にナンバー・ワンを取り、一気に開花したジョージ。
そして、バングラデシュ飢餓救済コンサートをマジソンスクエアガーデンで開催したジョージ。そこに集まった仲間達。
ジョージの人格が如実に表れたそのコンサートの様子も流れます。白いジャケットにオレンジのシャツ、世界一“かっこいい”ジョージの姿に興奮しました。
ツインドラムの粘るようなリズムと、それとは裏腹な乾いたサウンドもビートルズ時代には全く無かったものでした。

語り出すと止まりそうもありませんので(^_^;)ぜひ皆さん、映画を見てください。
素晴らしい感動の映画です。


【NowPlaying】 Taxman / The Beatles ( Rock )

2011/11/20

飛鳥井千紗さんの「はるがいったら」を読みました

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『はるがいったら/飛鳥井千紗著(集英社文庫)』を読みました。
前回読んだこの著者の「タイニー・タイニー・ハッピー」は、複数の男女カップルが普通の生活と仕事と男女関係を日常の中で繰り広げて、そこに自然に漂う幸せ感のようなものが描かれていました。

この作品では、両親が離婚し、姉は母につき、弟は父につき、父の方は再婚し相手方は連れ子もいる・・そんな状況から始まります。
そして特徴的なのが、姉弟が飼っていた犬が老犬になり、介護が必要な状態となって弟の方が高校に通いながら介護しているということ。
さらに、弟は病弱で入院することになり、犬の介護は勤めだして一人暮らしになった姉がリレーしてすることになるという珍しい展開。

主人公は、姉・弟の二人なのですが、姉はスタイルも良く、人もうらやむ美人ながら、自分の思い通りにならないことは何一つ許さない、そしてファッションなどにもうるさいという珍しいキャラクター。弟は、様々な困難も、「ま、いいか」というあきらめにも似た感情を常に持っているふらふらとした感じの高校生。でも、意外としっかりしたようなところも見せる。

周囲にいる人達もそれぞれに独特な雰囲気を身にまとい、勝手な人もいれば、境遇に翻弄される人もいて、この著者が描く世界は、“ほんとうの世の中ってこういう風に「正」も「悪」もなく、曖昧で、うねりながら進行して行くのだ”っていう、そんな感じなのです。

最初はとまどいましたが、でも、「きっとそういうことなんだね」と私もしみじみと思ってしまいました。

姉の方が婚約者のある幼馴染みと関係を持って、いっこうに平気でその関係を続けて行こうとしたり、弟が恋人のような会話をしている同級生の女子と実は恋愛感情を持っていない、というのも今までにない物語の展開でした。
そこからどろどろになったりもしないし、恋愛感情が芽生えたりっていうのもないのです。

しかし、これが現実の今の男女関係かもしれません。
周囲を見ていると思い当たるようなところも感じます。

今の人々の生活、息づき、思いやり、などというものが部屋に要介護の犬がいる環境で描かれている不思議環境作品でした。

特に女性に共感を持つ人が多いのでは。私は“男おばさん”なので共感してしまうが(*´`*)


【NowPlaying】 Never Grow Up / Taylor Swift ( Pops )

2011/11/19

問題作『仮面の男』・・見た

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宝塚歌劇・雪組東京公演『仮面の男/ Royal Straight Flash ! ! 』をすでに見ておりましたが、仕事があまりにも忙しく、観劇記をアップできずにおりました。

本場、宝塚大劇場での公演では苦情が多く、東京公演は台本を修正し、DVDの収録も東京でやり直したという問題作という話をすでに耳に入れておりました。

で、その「仮面の男」、チラシの写真などを見ていると“いい雰囲気”なのですが、まったく違いました。

ひと言で印象は、というと「吾妻ひでお」の漫画をひらめきでシリアスな舞台にもってきて、面白いかと思ったら観客どころか関係者含めみんな“どん引き”・・というようなものでした。

まったくいらない冒頭の時代背景の説明が有り、そこでは水戸黄門と助さん、角さんまで登場して(まだ開始数分だが)、その時点で見る気がなくなりました・・・まったく面白くない・・クスリとも笑わなかった。

原作を読んだり、見たりはしていないが、舞台上で繰り広げられているストーリーには何の面白みもなく、ただ人が動き、台詞をしゃべっているだけ。もうどうでも良くなり、30分経過後は拍手もしなくなりました。

今回で退団する晴華みどりさんにいたっては、空中につり下げられたかと思ったら、スカートをめくると下半身がミラーボールになっていて・・o( _ _ )o・・それを自分でくるくる回してた・・下品きわまりない。ほんとうに気の毒だと思いました。

主演の音月桂(おとづき・けい)さん演ずるルイ14世が好色だったことを印象づけるソファが唇の形で、登場する女性が唇の形をしたものを手に手に持って演ずるシーンも最悪の下品さだった。こんなもの宝塚で見たくはなかった。

銀橋で音月さんと主演娘役・舞羽美海(まいはね・みみ)さんが心を通わせるシーンについても、ちまちまと長すぎる演技が続き、銀橋がまるで小劇場みたいになってしまい、本来の観客がワクワクするダイナミックな使い方ができていない・・・。

追い打ちをかけるように、延々と主役二人が影絵を手でつくり、舞台上のスクリーンに投影して、ストーリーの核となる一番大事なことを「うさぎとカメ」のお話で表したのには・・・(T_T)

未涼亜希(みすず・あき)さんも緒月遠麻(おづき・とおま)さんも、何を演じしゃべっても、もう手の施しようがない状態の舞台で、ただただ終わるのを待っていたのでした。


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そして、ショー「ロイヤル・ストレート・フラッシュ」・・こちらは、“いいかも”という評判でしたが、70年代、80年代頃のヒット曲を次から次へと歌い踊るステージでアップテンポな曲ばかり・・で、せっかくの良い曲の数々が結局印象に残らない散漫な舞台になっていました。

押しては引いて、そしてガンガンきたら、しっとりして、さらに燕尾などでビシッと決める部分もなし、メリハリがなく、節操がない・・(T_T)・・。

さらに主演の舞羽さんと、たぶん二番手娘役的な愛加あゆ(まなか・あゆ)さんの対比が、どうみても逆転しているシーンが目立った。
トップ娘役は舞羽さんだ!愛加さんをトップにしたかった未練が残っているのか・・理解し難かった。

ジャック・スパローが出てくる海賊のシーンでベンチャーズのダイヤモンドヘッドが始まったときに、また“投げ出し”ました。
町内演芸会ではないっ!!(゜ロ゜)

舞羽さんのトップ娘役東京お披露目公演だというのに、主演二人のラスト・デュエットダンスは二人ともインディアンの恰好だ・・( ;´Д`)
職場の天使が見たラスト大階段の音月さんの蝶の羽根のような背負いものはズレていて、左右対称になっていなかったとのこと・・(私は放心状態だったので記憶にない)。
さらに別の日に見た職場の女神の話では、ラストで羽根を背負った音月さんがよろよろしていて、お辞儀もやっとだったという情報も入った・・ヽ( ̄д ̄;)ノ

宝塚大好き、音月さんも好き、美海ちゃんも、未涼さんも、緒月さんも、晴華さんも好きな私は、いつもブログではほめまくりですが、今回の公演については、今ひとつという段階をはるかに超えて10年に一度の駄作ではないかとがっかりでした。


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そして、今、丸の内でやっている宝塚関連のイベントの一環である光のイルミネーションの中、とぼとぼと家路についたのでありましたφ(・_・;) 

帰りの特急車内から天使にメールで感想を送ると「同感」の内容で返信がありました。

で、「こんな作品を見ることができたのも、ある意味貴重だ」ということで変な納得をいたしました。
こんなこともある。


【NowPlaying】 永六輔その新世界 / ピーコ他 ( TBSラジオ )

2011/11/13

Steve Jobs の名語録を読んで

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『スティーブ・ジョブズ名語録/桑原晃弥著(PHP文庫)』を読みました。
ジョブズは、あの iPhone や iPad、iPod、iMac を世に出して青息吐息だったアップルを世界の大企業にまで押し上げ、そして先だって惜しまれつつこの世を去りました。

古いマック・ファンにとっては、初代 Macintosh のあの愛らしい姿が目に浮かんでくるでしょう。
いったんはアップルを追放されたのですが、ピクサーでトイ・ストーリーを成功させ、またアップルに戻って来たのです。

それから先のことは、皆さんの方がよっぽど詳しいかもしれません。

このジョブズの語録は、彼の彼らしさをあらためて感じることが出来、その考え方、発想には誰もが驚嘆することでしょう。
とにかく、最近本屋に行くと、このジョブズ関連の本が圧倒的に目立ちます。それに売れているようで、書店のベストテンに何冊もランクインしているのです。

語録の数々を読み進むと、ジョブズはビル・ゲイツのような企業的成功物語の中にいることを望んでもいないし、そんなことはどうでもいい人だったことがわかります。

IBM や Dell のコンピュータ、Microsoft の OS などにも辛辣な言葉を浴びせています。
そもそもデータ処理のためのコンピュータになんか何の興味もなく、ライフスタイルのひとつとしてコンピュータを考えていたのがジョブズでした。

「ライバルはいない」、「終着点は重要じゃない、旅の途中でどれだけ楽しいことを・・・」、「前進し続けられたのは、自分がやることを愛していたからだ」などなど、語録は読んでいて楽しいのですが、市場調査の重要性を問われたときに、市場調査をしてもアップルがつくってきた商品やライフスタイルを市場側で事前に想像できているわけではないし、あまり意味がない・・というようなことも言っています。

ようするに、人々が想像もしていないようなライフスタイルをアップルが(ジョブズが)提案してきたってことです。
たいした自信ですが、でもそれが出来る人は数少ないと思います。
ビジネス的な成功は求めても、自社の製品を使ってワクワクするようなライフスタイルの中にある未来の人々の姿を求めている人は少ないでしょうから。

ジョブズの生き生きとした仕事ぶりを感じ、かつて自分が買ったLC520も思い出した一冊でした。


【NowPlaying】 さらば想い出の歌舞伎座 / 山川静夫・宮本亜門 ( 録音 )

落橋の危機

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タイトルをご覧になって、何?とお思いになるかもしれませんが、アメリカで橋をクルマで渡っている最中に橋が突然落ちた、という話を最近見聞きしませんでしたか。

日本には、67万もの道路橋があるそうで、どんどん劣化が進んでいるようなのです。構造を支えている鋼鉄製の部分が破断するなどして、重量規制や通行止めまでしている橋もそろそろ出ているらしい。

そんなことで、都道府県などは調査を進めているのですが、想定を超えるペースで橋の劣化は進み、自治体では予算の確保がままならない状況にあるというのが現実とのこと。

また、補修業者も廃業が進んで工事の入札さえも難しいところもあるやに聞きます。

多くの橋は、高度成長時代に大量に造られて、半世紀経った今、大きな課題となってしまったのです。

それは、橋だけではなく、公共の施設、建造物など多くの構造物に同様の傾向が見えています。

調査をして、早めの補修で延命を図る、あるいは「PPP(ハブリック・プライベート・パートナーシップ)」と言って、従来地方自治体が公営で行っていた事業に、民間事業者が計画段階から入ってきて、設備は官が保有したまま、設備投資や運営を民間事業者に任せる民間委託などを含む手法を用いて、この危機を何とかしようという動きが出ています。
よくいう「PFI」とは、事業の企画段階から民間事業者が参加して、より幅広い範囲を民間に任せるところが異なる部分らしいです。
※これについては、それについて専門的に勉強されているK市のTさんがいらっしゃるので私のような不勉強な者の発言は控えますが。

で、それでも例えば市役所などの建物などは、どこも建て替え時期に入っていて、道路や港湾、その他、多種多様な構造物、建造物が危機を迎えているのがまさに今の状態であるということです。

建て替えや、掛け替えなども重要でしょうが、“構造物そのものへの考え方をもう一度考え直して”もいいのではないか、というのが今、私が感じていることです。

立派で堅牢なモノを造るよりも、簡易で安価な構造物にして、短いスパンで世代交代させるというのはいかがでしょう。それならある程度メンテナンス・フリーにもなるかと思いますし。
もちろん、建て替え自体必要かどうかを十分吟味して、不要なもの、我慢できる範囲のものなら建て替えない、造らない、廃止する、という考え方も併せて必要なことじゃないかと思うのです。

だって、もう人口は減る一方だし、都市の形状も変えなくてはならないだろうし、今まで通り、立派なモノを造って、維持補修して、いずれ建て替えるなんて・・やっていけないのではないかと思います。

「橋が落ちる」という話題から、ふと考えたことです。


【NowPlaying】 悪女 / ティム・ハーデン・トリオ ( Jazz )

2011/11/12

TPPについて今感じていること

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何度ニュースその他を見てもよくわからないTPPについて。
とても苦手な分野ですが、素人の感じたままの意見を書いてみようかと思いました。

野田首相は、一日考えてTPPの『交渉参加に向け関係国との協議に入る』ことを表明しましたが、『金帰火来(国会のスケジュールに合わせて金曜日に帰り、火曜日に東京に戻ってくる一定のパターン)』という国会議員の帰郷パターンを考慮したらしい。
そうして、国会議員の反響をできるだけ少なくしたのではないかと思ったりもしました。なんて、永田町的なイヤなやり方なんだろうと思いました、正直。

それに、反対していた人達はなんでこんなにも大人しくなったのだろう。それも謎?!

一体全体、政府は、TPPに関して完全にスタートを切ったのか、切らなかったのかも、表現上だけ聞いているとわからない。
昔よく言った「玉虫色」の解決なのだろうか。
参加するのかしないのかちっともわからない。

国民には(私には?)わからないと思いませんか。

結局、参加するんでしょう?
ほんとうにいやな表現の仕方でした。

「すぐに参加するという表現は避けられた」と、喜んだような談話をしている反対派の気持ちは私には一生わからない。

アメリカとの関係性を重要視していることは、・・アメリカとの密接な関係が働いていることは一連の報道や首相の発言、表情を見ていると私にでもわかります。

今後交渉に参加していって、日本に不利な条件ばかり突き付けられて、「やっぱりやーめた」というのはもう出来ないでしょう・・・それみたことか、となっても、その頃には責任を取る人はいないかもしれない・・・。

また今回、APECに参加する際に、国際公約をしてきて、「こうはっきりと言ってきました」って、事後に国民に対して言うってのは、順序が違うと思います。私の考え方って間違ってますかね。

TPPに反対を唱える人達の、そしてよくわからないながらも不安を感じる私のその「不安感」が首相の説明を聞いても、ちっとも消えていないのも事実です。

反対する人達がややヒステリックに叫ぶのはわかるし、例を挙げてこんなことになってしまうというのも、「そうかもしれない」と思いました。それが私の正直な感想。
それを受けての賛成する側の人達が論ずるのを見ていると、反対派をまるで小馬鹿にしているように見えました。その割には論破できていないとも感じました。

私には、どちらがいいのか、申し訳ないけど論理的に今の時点て判断できませんが、でも直感としては、参加しない方がいい・・と感じます。
結局ひどい目にあうのは、真面目に必死で日々を過ごしている人達になるんじゃないか・・と思うのです。

もう、すぐさまアメリカ側は、鬼の首を取ったように、「長年の懸案であった、農業、サービス、製造業に対する関税障壁を撤廃する機会をやっと得た。日本は決断をした。」というような発言を野田首相が日本を発つ時点で発言しているようです。
・・・いやな予感がします。


【NowPlaying】 Something To Believe In / Justin James ( Pops )

2011/11/09

「国会議員の仕事」という新書版を読んだ

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『国会議員の仕事/林芳正・津村啓介共著(中公新書)』という本を読みました。

最初は、ほんとに国会議員の仕事についての解説本かな、と思って手にしたのですが、実は自民党の元大臣の林芳正氏と、政権交代後の民主党で内閣府大臣政務官を務めた津村啓介氏が国会議員になるまでの苦労話、さらに、その後国会議員となってからの若手としての下積み時代と、次第に中枢に入り、自分が関わった政権と総理についてまで語っているものです。

ちょっと仕事のために勉強でもしてみるかと読んだのですが、実際にはお二人の“事実ではあるのでしょうが”出世物語的な部分というか、ストーリーが語られていて、やや自慢話的なところもあって、参考書としてはあまり読み甲斐がなかった・・というのが私の感想です。
元々そんな参考書的な本ではなかったんですけどね(^_^;)

ただ、「政治家になりたい人」の、ものの考え方や、実際の物事の進め方、実際に国会に出てからはどうやって仕事をやっていくのか・・ということについては、実例を実際の国会議員が書いているのでわかりやすいと言えばわかりやすかったのです。

でも、自分が実際に政党の中に入って感じている疑問や、反発のようなもの、あるいは“本当はこう考えている”というような部分が、立場上書ききれていないという印象を持ちました。
読んでいるこちらとしては、うまく“はぐらかされた”感じ。

特に、自分が関わった総理大臣については、「そこが知りたい」、「あなたはその時どう思っていたのか」ということについてまるで“霧の中”のような書きっぷりです。
「そんなこと書けるか」と、著者のお二人は言うと思いますが、高いお金を出して本を買ったこちら側としては、自然とそこまで求めてしまうのです(-_-;) 

全体の感想としては、もっと「マニュアルライク」、「テキストライク」な実用書的なところを突いても良かったかもしれないと思いましたし(そもそも私が欲しているものは別の本をあたるべきかもしれないけど)、ちょっとそこまで本音を言っていいの・・というくらいの思い切ったご本人の思いが込められていても良かったのではないか、などと思いました。

えらそうなこと書いてすみません。でも、この本って“腰巻き”に書いてありますが、「週刊東洋経済2011年夏ベスト政治書第2位」なのですね。
政治家希望の方にはもってこいかもしれないし、政治家そのものに「どういう人達なんだろう」という興味を持っている人には良書だと思います。

以上、最近は小説づいていていたのですが、今回はこんな本を読んでみました。


【NowPlaying】 ヨーデル食べ放題 / 桂雀三郎 with 満腹ブラザーズ ( コミック・ソング )

2011/11/06

カナリア・日本青年館公演観ました

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宝塚歌劇・花組東京特別公演「カナリア」二日目午後の部を観てきました。
現在、花組はトップスターの蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さん率いる全国ツアー組と、この二番手スター「壮一帆(そう・かずほ)」さん主役での公演の二組に分かれています。

この「カナリア」は、2001年に匠ひびき(たくみ・ひびき)さん主演で同じ花組で公演されたものの再演とのことですが、私はその頃は宝塚から離れていたので初めて見る演目です。
作・演出は正塚晴彦先生・・・最近、相性悪い・・・(^_^;)。

ストーリーは、悪魔学校を優秀な成績で卒業しようとするヴィム(壮一帆)が最後の試験として人間界に降り、最初に出会った人間を最も不幸にしたら合格ということで意気揚々と地上に降りてくる・・が、地上で最初に会ったアジャーニ・実咲凛音(みさき・りおん)と繰り広げるハートフルなコメディです。

アジャーニは、不幸にしようにも元々ものすごく不幸な女で、しかも粗野で“あばずれ”!
壮さんのヴィムが不幸にするために銀行強盗をさせて(^o^;)一旦金持ちにしてしまうが、そうすると今度はアジャーニが教会に寄付したり善行を始め、悪魔界では非難轟々という事態に・・・。

壮さんはまるでこの作品が“アテ書き(主役にピッタリ合うように最初から書いたもの)”されたかの如く、“ハマリ”にハマって縦横無尽の演技を見せ、歌も迫力あり、素晴らしい出来でした。

さらにアジャーニ役の実咲凛音さん。最初の“あばずれ”から、段々と自分にも出来ることがあると、人として頑張り出すまでの変化を見事に演じていました。
そして、それまで考えてもいなかった「異性を愛すること」までが自分でも知らない内に芽生えてくるという、そんなところまで繊細に演じていました。大合格です。

愛音羽麗さんは、人徳の有りそうな神父を演じているのですが、ちょっと“ズル”かったり、“臆病”だったり、人間味あふれるキャラクターを観客の笑いを巧みに誘いながら演じて、舌を巻く“うまさ”でした。
今、これほどの演じ方が出来るのは、宙組の北翔海莉(ほくしょう・かいり)さんくらいしかいないんじゃないでしょうか。

途中での二役目、ニュースキャスターの役もゴージャスに楽しく見せてくれて、文句なしの今回「MVP」です!!


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ティアロッサミ(カナリアを飼うホームレス・・実は)の桜一花(さくら・いちか)さん。
彼女の幅広い演技力は今回も力量を発揮して、素晴らしかった。年齢がいっている役であろうに、とても可愛くて、この舞台での重要な役割を魅力的に演じ、ラストでの観客のとらえ方もさすがだと思いました。

ヴィムの助手役を演じた水美舞斗(みなみ・まいと)さんは、演技も瑞々しく、台詞もはっきりとして、舞台映えする立ち姿がとても目を引きました。
どうしても目がそちらに行く感じ。これから大注目だと思います。

スリの集金係・ディジョンを演じた月央和沙(つきお・かずさ)さんも演技巧者ぶりを愉快に見せてくれました。

とにかく、今回驚いたのは、花組は全国ツアー組もいて30名の少数精鋭部隊ですが、非常に層の厚さを感じさせました。
壮さんはじめ、組子達の熱演は、この舞台のコメディタッチで、最後にはハートウォームな結末となる見応えあるストーリーを笑いとちょっぴりの感動と共に力感も感じさせつつ楽しく見せてくれました。
素晴らしかったです。

実はラストの壮さんと実咲さんのデュエット・ダンスが非常に良くて、振り付けもちょっとこの演目を彷彿とさせる部分もあって、今年見た本公演も含む主演二人のダンスでは一番だったように感じました。
ダンス自体の美しさもありますが、二人の息がピッタリだったように思います。
それがこちらにも伝わってきました。

いい公演でした。チケットは一旦落選してあきらめたのですが、無理して手を尽くして取った甲斐がありました。
今年の宝塚公演の中でも特筆の良さでした。


【NowPlaying】 夜はぷちぷちケータイ短歌 / Jyongri他 ( NHK-AMラジオ )

2011/11/05

共感覚というものを初めて知った

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おとといの晩、妻から「ねえねえ、おもしろい番組やっているよ」と呼ばれ、見たのがNHKで表題の「共感覚」というものについて爆笑問題と、それについて研究している大学教授、音楽家の女性などが掘り下げていく番組でした。

私も初めて知ったのですが、「共感覚」というのは、文字や音楽を、見たり聞いたりしたときに、視覚や聴覚だけでなく別の感覚で同時に感じる感覚ということだそうです。
で、希にそれを持っている人がいる・・ということで、わかりやすくいうと、文字も音楽も同時に『色』で感じたりするということなのだそうです。

その出演していた音楽家の女性も、例えば「太田」という字は「青」などと、色で感じているとのこと、・・それを見て妻は「へえぇ、こんな人がいるんだね」と関心していました。

でも、私は「えっ、人はみんなそうなんじゃないの?!」と逆にびっくり(☆o☆)!!

つまり、私も「共感覚」の持ち主だったことが判明しました(^o^;)

おとといまで、人は皆、音や文字を色で感じ、覚えているのだと物心ついてからずっと思っていたのです。

文字には、一文字一文字それぞれに色があるし、例えば山田、畠山など、名字などになると、またその二文字で色が異なってくるという寸法ですd(^_^o)

音楽についても、曲が流れると次から次へと色が流れたり、うねり出したり、光り輝いたりします。
その色の変化で曲を覚えるというのがいつもの私の音楽の聴き方でした。

さらに音楽について言うと、クラッシックは水彩絵の具のような色が頻繁に流れ、ジャズでは油彩絵の具のようなぐるぐるとうねるような色が流れます。
フュージョンのような音楽はイラスト的なポスターカラーのような色が現れます。
ポップスは単色が多く、ロックは「色見本」のように多彩でハッキリとした色が現れるのです。

ロックでは、特に大好きなビートルズに至っては、アルバムごと、曲ごとに基本的な色がある上に、曲が始まるとポールのベース、ジョンのギター、ジョージのギター、それぞれのボーカル、リンゴのドラムはクラッシュ、ライド、ハイハットの各シンバル、スネア、バスドラム、タムタム、バスタムと全部の叩く部分が別々の色で輝き、流れ始めます。

なので、ビートルズの曲を聞くと、ものすごい数の色が瞬き始め、流れていくのです。
極彩色の夜空を見ているようなのです。

子供の頃、写真の「サージェント・ペーパーズ」のアルバムを聴いたときは、色があふれ出してあまりのうれしさに興奮して眠れなくなったくらいでした。


舞台なども同じで、ストーリーが展開され、セリフが吐かれる度に色が点滅し、あとで一人反芻するときも色の流れで思い出したりするのです。

でも、これ・・おとといのテレビを見るまで、人間は皆そうだと思っていたわけです( ̄◇ ̄;)

妻はただ、ただ驚くばかり・・・。で、「ねえ、私の名前、紀子は何色?」と聞かれ、「赤っ」と即座に答えると、「なんか私もそんな気がする'(*゚▽゚*)'」とのこと・・・ほんとかおい・・と思いつつ夫婦の夜は更けていくのでありました。


【NowPlaying】 永六輔その新世界 / 伊奈かっぺい他 ( TBSラジオ )

2011/11/03

村山由佳の「ダブルファンタジー」を読んだ

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『ダブル・ファンタジー(上・下)/村山由佳著(文春文庫)』を読みました。
直木賞受賞作家の村山さんの作品を実は私、一度も読んだことがありませんでした。
人から村山さんの話をされて「?それ誰だっけ」となり、ぽかんとされたこともありました。

きっかけが無かったのですね。それに今回「天使の卵」が村山さんの作品だということも初めて知りました、映画はDVDで見たことがあったのです。

このダブル・ファンタジーは、本屋さんのポップによると、「今までの作品とは異なる問題作」らしいのですが、私にとっては初めて。「無」の新鮮な境地で読み始めました。

そしたら、すごいんですね。
もう、主人公の奈津は、男をむさぼり尽くす。

田舎に引っ込んで脚本家として仕事をし、用があれば東京にも出かけ、家のことは夫にまかせ(夫は仕事を辞め、妻のマネージメントと家事、畑仕事をする生活)ている奈津が主人公。
これって千葉の田舎に引っ越していたことがあったらしい著者の村山由佳さんがダブってきますが・・・。

夫からセックスの最中に言われた“ひと言”が元で、そういうことが無くなり、やがて自身の「性欲」が人一倍強い事に目覚め、それからの男性との「性愛」遍歴が、この文庫本二冊に渡って繰り広げられるのです。

男に甘え、依存し、逆上し、馬鹿にしたかと思うと、ちょっと仕事で会えなくなったりする男にもっと自分をかまってほしいと思う・・・。
現実の世界にいたら手がつけられない女が主人公なのです。
奈津の奔放な恋愛、性愛に何の共感も無ければこの小説を読んでも何も感じないでしょうね。ある意味思い切った作品です。著者も“半端じゃない”方だと思いました。

後半では、二人でいる時間に満足し、性愛的にも満足している男との関係に居心地良さそうにしているのに、また“罠を仕掛けられた”とわかっているのに、別の男にちょっかいを出し、ふたたびみたび性愛地獄に入って行く奈津。
“死ななきゃ治らない”ってやつです。

そして、そんな自分の欲望を満たしていくことがさらに自分を空虚で孤独にしていく・・永遠に繰り返される“業”を感じさせたまま読者は取り残されます。
短刀でグサッと突かれたような作品でした。

因みに、この作品の中でもふれられているのですが、タイトルのダブル・ファンタジーは、ジョン・レノン生前最後のアルバム「ダブル・ファンタジー」(オノ・ヨーコとの共作)から来ています。

ジョンとヨーコのアルバム「ダブル・ファンタジー」は、40歳になったジョンが自身の人生再スタートを切り、妻や女性全般、自身の子供ショーンに対して非常に真摯に、静かに、ジェントルに歌い上げて行くのですが、交互に現れるヨーコの方は“欲情”し切って半狂乱の歌いっぷり・・・。あの仲が良さそうな二人でも、まったくかみ合わない感じで展開されているのです。

それをなぞらえて、この村山さんの作品ダブル・ファンタジーは、男女というものはそうして永遠にかみ合わずに互いの人生を繰り広げて行くのだ・・・ということを描いているのだと思いました。

もひとつ、ダブルファンタジーというのは、フリージアの品種のひとつ、花の名前なのです。
バミューダの植物園でそれを見たジョンがとても感激して、次のアルバムタイトルはこれだっ、と思ったらしいです。

かつてのジョンの激しいロックのイメージからはかけ離れた、優しい香りと優しい色合いを持つ花だったそうで、調べるとこの品種は、既に10年以上も前から、全く生産されなくなってしまったそうで、実は日本人の有志がそれがどんな花だったか大捜索中だそうです。
興味のある方は調べてみては!

話がそれましたが、この「ダブル・ファンタジー」、チャンネルが合えば、かなりハードでボリュームのあるガツンとくる作品です。特定の方におすすめします。


【NowPlaying】 Love Love Love / Kenny James Trio ( Jazz )

2011/11/01

日本橋・京橋祭のイベントに参加(ブログ版)、パレードも見た

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すでに私のFacebookをご覧いただいた方には、ご案内済みですが、10月30日の日曜日に日本橋・京橋祭のイベントに仕事で参加してきました。

イベントの中の『諸国往来市』に参加し、千葉の名産品を一日売っていました。
落花生と千葉県のゆるキャラ「ちーばくん」のどら焼きと、わらび餅、さらに手焼きの田子作煎餅などです。
日本橋架橋100年祭も重なったため、かなりの人出でした。
売れ行きも“まあまあ”及第点かな?!(^_-)-☆

そんな中、休憩時間には日本橋からの中央通り、メインストリートのパレードも一部見ることができました。

クラッシック・カーや、ブラスバンド、神輿などのパレードが次から次へと大ギャラリーの中をパレードして行くのです。
地元千葉市にも大きな祭「親子三代夏祭り」が有り、パレードも有りますが、さすが大都会、日本橋のパレードは、規模が違いました。
大迫力です。


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私がちょっと驚いたのは、「金津流鹿踊(・・たぶん合っていると思うけど)」です。
遠くの方からこんな感じで顔も見えず、長い角のようなものを立てて、しかも時々思いっきり前傾して、地面をその角で叩いたりする・・、不思議な行進でした。
ちょっと外国では見られないような雰囲気でした。


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そして「北藤根鬼剣舞(・・これも合っていると思うけど)」は、黒や緑、赤、白などの鬼の面を被ったまさに夜叉のような出で立ちの人が迫力ある剣舞を見せてくれました。
こういう鬼のようなものが踊ったり、太鼓を叩いたりするっていうのは、“北”の地方が似合うような気がしました。
なんか、寒いところで、松明の中、踊ったりするとすごいんじゃないかと・・・。


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こちらは「川原鎧剣舞(・・これも合っていると思いますが・・)」。
これもまた独特の面と衣装で、面妖な「舞」を見せてくれました。
大都会の路上が異空間と化したようでした。
隣で見ていた中国の団体らしき方達もしばし口を開くことができなかったようです。
う~ん、ってうなってました(^_^;)


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さらには、「相馬野馬追」まで日本橋に登場しました。
見事なまでの手綱さばきで、馬を自由自在に操り、馬も馬で、ギャラリーに“どうだ”と言わんばかりの派手な脚さばきを見せ、けっこう過剰なくらいのサービスぶりでした。
馬だって、この大都会の大ギャラリーを見たら興奮したのでしょう。素晴らしい演技でした。

休み時間に少しパレードも見られたし、売れ行きも合格点の「日本橋・京橋祭」盛況のまま終了しました。
今回は、けっこう楽しんで仕事もできました。来年につながりそう!(゚ー゚*)。oO


【NowPlaying】 One More Time , One More Chance / Kenny James Trio ( Jazz )

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