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2011/11/13

落橋の危機

20111110_bridge01


タイトルをご覧になって、何?とお思いになるかもしれませんが、アメリカで橋をクルマで渡っている最中に橋が突然落ちた、という話を最近見聞きしませんでしたか。

日本には、67万もの道路橋があるそうで、どんどん劣化が進んでいるようなのです。構造を支えている鋼鉄製の部分が破断するなどして、重量規制や通行止めまでしている橋もそろそろ出ているらしい。

そんなことで、都道府県などは調査を進めているのですが、想定を超えるペースで橋の劣化は進み、自治体では予算の確保がままならない状況にあるというのが現実とのこと。

また、補修業者も廃業が進んで工事の入札さえも難しいところもあるやに聞きます。

多くの橋は、高度成長時代に大量に造られて、半世紀経った今、大きな課題となってしまったのです。

それは、橋だけではなく、公共の施設、建造物など多くの構造物に同様の傾向が見えています。

調査をして、早めの補修で延命を図る、あるいは「PPP(ハブリック・プライベート・パートナーシップ)」と言って、従来地方自治体が公営で行っていた事業に、民間事業者が計画段階から入ってきて、設備は官が保有したまま、設備投資や運営を民間事業者に任せる民間委託などを含む手法を用いて、この危機を何とかしようという動きが出ています。
よくいう「PFI」とは、事業の企画段階から民間事業者が参加して、より幅広い範囲を民間に任せるところが異なる部分らしいです。
※これについては、それについて専門的に勉強されているK市のTさんがいらっしゃるので私のような不勉強な者の発言は控えますが。

で、それでも例えば市役所などの建物などは、どこも建て替え時期に入っていて、道路や港湾、その他、多種多様な構造物、建造物が危機を迎えているのがまさに今の状態であるということです。

建て替えや、掛け替えなども重要でしょうが、“構造物そのものへの考え方をもう一度考え直して”もいいのではないか、というのが今、私が感じていることです。

立派で堅牢なモノを造るよりも、簡易で安価な構造物にして、短いスパンで世代交代させるというのはいかがでしょう。それならある程度メンテナンス・フリーにもなるかと思いますし。
もちろん、建て替え自体必要かどうかを十分吟味して、不要なもの、我慢できる範囲のものなら建て替えない、造らない、廃止する、という考え方も併せて必要なことじゃないかと思うのです。

だって、もう人口は減る一方だし、都市の形状も変えなくてはならないだろうし、今まで通り、立派なモノを造って、維持補修して、いずれ建て替えるなんて・・やっていけないのではないかと思います。

「橋が落ちる」という話題から、ふと考えたことです。


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コメント

はじめまして。pippuと申します。

橋に関して・・・
残念ながら、短期の使用年数でメンテナンスフリーにて
ランニングコストの削減をすることによって、立派な橋
を架けるより安いのでは?・・・ということには安易に
なりえません。

架けるときの交通規制などの協議ははどうするので
しょうか?足場はどうするのでしょうか?重機は
どうするのでしょうか?人件費はどうするのでしょ
うか?
逆にその方がお金がいっぱいかかります。
それを国民の税金でまかなっていいですか?
その都度適正に業者に払ってくれますか?

それに、年がら年中交通規制で通れなかったりしても
いいですか?そこだけ徐行しなければならないけど
守れますか?
なによりその橋は絶対にムダだったのですか?
今まであった橋がなくなって困りませんか?

いろいろな問題が山積みです・・・。

それらのことは橋を架ける前の調査で行っています
(想定どおりじゃないことももちろんありますが)。

長大橋と言われる橋は、調査だけで約20~30年は
軽くかかります。
その間に時代や周辺地区の衰退もありますが、決して
安易には考えておりません。安易にと言われると
正直悲しくなります・・・。

それにメンテナンスの話はもう数十年前から問題提起
しているのにもかかわらず、国、自治体こそが重要視
せず、ほったらかしにしていた結果が今の状況なのです。

ちなみに今の橋は100年の耐久性を求められている
ものもあり、メンテナンスもほとんどない・・・という
ものもありますが、実際はメンテナンスは必要ですし、
大丈夫かどうか確認作業は必ず残ります。
メンテナンスフリーなんてあり得ません。

まあ、長々書きましたが、要するに・・・
皆が思っていること程度の話は最初から、もしくは
数十年前から言い続けていることであり、それを知ってて
ほったらかしにしている行政が悪い!そしてそれを正当に
評価してお金を払ってくれない発注者が悪い!ということでありまして・・・。

あとはあんまり橋の悪口を言わないくださいということ
ですかねm(_ _)m

pippuさん、こんばんは。コメントありがとうございました。
興味深く拝見しました。
私は専門ではなくて、「何を言ってんの!」と思われることも多々あったかと思います。
メンテナンスフリーの話や、協議の話、その他経費の話についても、そういうことだと思います。
思いますが、私が書いたのは、最後にお書きになっている「数十年前から行政がほったらかしにしている」ことについて何か考えなければならないのではないか、ということでした。
で、発言してみたわけです。そうすれば、こうしてコメントがいただけて、実態が見えて来て、じゃあどうしようということになる。
そんなきっかけになることを言ってみることが大事だと思ったのです。
それから橋の悪口などは言っていませんのでご安心のほど。
ニュースになった橋を先に挙げましたが、続いて書いている公共の建物などについても後先考えず造ってしまったものをどうするか、これから新規に造る場合は将来をどう考えるか、ということについて考えてみたかったのです。
決して、悪意をもって何か書いているわけではないのでご理解ください。
橋が必要ないとも言っていません。でも、これから全部を掛け替えていくことはもう出来なくなってしまうのは間違いないので、減らさざるをえない場合もあるやもしれない、それについても考えてみよう、ということでした。
pippuさんに、コメントをつけていただいたのはとてもうれしいです。この掲載記事についてはアクセスもほとんどなくて、「ああ、まったく誰も興味も持ってくれないのか」と、少しがっかりしていたので。

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