神奈川県民ホール「我が愛は山の彼方に」を観てきました
宝塚歌劇・月組全国ツアー『我が愛は山の彼方に/ Dance Romanesque 』を、なんと長男と観劇してまいりました。
長男といろいろなことを話しながら横浜の港を歩いたりしたのですが、そのことについては後日書こうと思います。
きょうは、公演の観劇記を。
お芝居、「我が愛は・・」は、遡ること1971年の鳳蘭さん主演までにたどり着くのですが、その後1984年の峰さを理さんと湖条れいかさん、1999年の稔幸さん、星奈優里さんらが再演しています。
それほどお話は客を引きつけるものがあったのだと思います。
今回は月組の霧矢大夢(きりや・ひろむ)さんと蒼乃夕妃(あおの・ゆき)さんのトップコンビと、龍真咲(りゅう・まさき)さんの主力三人を中心に物語りが繰り広げられました。
全体の印象としては、冒頭の霧矢さん演じる高麗軍の武将と蒼乃さん演じる姫が今、まさに愛を育んで結婚間近という幸せな状態が、龍真咲さん演じる敵方の武将が高麗を攻めてきて、蒼乃さんを拉致するという悲劇的な展開になり、見ているこちらはその急な展開に目が離せなくなります。
そして、今度は誘拐された蒼乃さんと指一本触れずに大切にする龍さんの二人の心模様の変化に・・えっ、こうなっていくの?!、と起承転結でいう「転」が表面化します。
いやもう、ドキドキで完全に食い付いちゃいました(*≧∀≦*)
その後は、あまり書いてしまうと、今後も全国にツアーで回るので“ネタばれ”になってしまうので、詳しくは避けますが、龍さんが高麗に約束どおり蒼乃さんの姫を連れて来るも、霧矢さんへの愛と龍さんへの想いが交錯する蒼乃さんは苦しみ抜くことになります。
その“葛藤”の描き方は、秀逸でした。
さらに、蒼乃さんへの想いをすべて胸の内にして約束どおり高麗へ返そうとする龍さんの武将もなかなかの描き方で演じられていしまた。
そして、霧矢さんの武将は、蒼乃さんの心模様を知り、あくまで武将としての気高さ、さらに人としての心のあり方も、まるで、きりやん(霧矢さん)そのものに高潔に描かれて、もう会場のあちこちですすり泣く声が聞こえました。
いいなあ、きりやん、素晴らしい!
さらに、きりやんを支える役の青樹泉(あおき・いずみ)さんと、龍さんを支える越乃リュウ(こしの・りゅう)さん、蒼乃さんを心配する家僕役の専科の磯野千尋(いその・ちひろ)さんと、一原けい(いちはら・けい)さんの演技が輪を掛けて泣かせるのです。
青樹さんが蒼乃さんを幸せになってほしいと説得する場面では、男性もすすり泣く人がいました。
衝撃二連発のラストは、ここでは書けませんが、心臓がふるえるような感覚で見ました。
いい作品と、素晴らしい月組の演技でした。
堪能しました。古い作品と聞いてちょっと・・大丈夫かな・・という気持ちもありましたが、最高の出来でした。
良かったぁ(゚▽゚*)
ショーの方は、前回の東京公演でも上演した「ダンス・ロマネスク」でした。
こちらは、人数も減らしている全国ツアーなので、舞台に皆で出てくるシーンについては、迫力はやや減少しましたが、なかなかに魅せてくれました。
日本青年館の「アリスの恋人」公演に回っている明日海りお(あすみ・りお)さんの役については、青樹泉さんや宇月颯(うづき・はやて)さんが演じ、見事でした。
見ていてとても気持ちの良い爽やかな印象でした。
本公演で話題になった明日海さん他の「月色男子」のシーンは無くなり、龍さんが別の“オトナ”なコーナーに変えていて、これもよくできていました。
客席の深いところまで龍さんや、蒼乃さんが降りてきて歌い踊るシーンも本公演のまま、かなりの盛り上がりとなりました。
霧矢さん、蒼乃さんが来春の退団を発表されて、是が非でも見に行きたいと思ったこの公演、来て良かった。
深い感動の中、幕が降りました。
よかった、とてもよかった(^-^)☆
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