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2011/11/06

カナリア・日本青年館公演観ました

20111105_canaria01


宝塚歌劇・花組東京特別公演「カナリア」二日目午後の部を観てきました。
現在、花組はトップスターの蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さん率いる全国ツアー組と、この二番手スター「壮一帆(そう・かずほ)」さん主役での公演の二組に分かれています。

この「カナリア」は、2001年に匠ひびき(たくみ・ひびき)さん主演で同じ花組で公演されたものの再演とのことですが、私はその頃は宝塚から離れていたので初めて見る演目です。
作・演出は正塚晴彦先生・・・最近、相性悪い・・・(^_^;)。

ストーリーは、悪魔学校を優秀な成績で卒業しようとするヴィム(壮一帆)が最後の試験として人間界に降り、最初に出会った人間を最も不幸にしたら合格ということで意気揚々と地上に降りてくる・・が、地上で最初に会ったアジャーニ・実咲凛音(みさき・りおん)と繰り広げるハートフルなコメディです。

アジャーニは、不幸にしようにも元々ものすごく不幸な女で、しかも粗野で“あばずれ”!
壮さんのヴィムが不幸にするために銀行強盗をさせて(^o^;)一旦金持ちにしてしまうが、そうすると今度はアジャーニが教会に寄付したり善行を始め、悪魔界では非難轟々という事態に・・・。

壮さんはまるでこの作品が“アテ書き(主役にピッタリ合うように最初から書いたもの)”されたかの如く、“ハマリ”にハマって縦横無尽の演技を見せ、歌も迫力あり、素晴らしい出来でした。

さらにアジャーニ役の実咲凛音さん。最初の“あばずれ”から、段々と自分にも出来ることがあると、人として頑張り出すまでの変化を見事に演じていました。
そして、それまで考えてもいなかった「異性を愛すること」までが自分でも知らない内に芽生えてくるという、そんなところまで繊細に演じていました。大合格です。

愛音羽麗さんは、人徳の有りそうな神父を演じているのですが、ちょっと“ズル”かったり、“臆病”だったり、人間味あふれるキャラクターを観客の笑いを巧みに誘いながら演じて、舌を巻く“うまさ”でした。
今、これほどの演じ方が出来るのは、宙組の北翔海莉(ほくしょう・かいり)さんくらいしかいないんじゃないでしょうか。

途中での二役目、ニュースキャスターの役もゴージャスに楽しく見せてくれて、文句なしの今回「MVP」です!!


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ティアロッサミ(カナリアを飼うホームレス・・実は)の桜一花(さくら・いちか)さん。
彼女の幅広い演技力は今回も力量を発揮して、素晴らしかった。年齢がいっている役であろうに、とても可愛くて、この舞台での重要な役割を魅力的に演じ、ラストでの観客のとらえ方もさすがだと思いました。

ヴィムの助手役を演じた水美舞斗(みなみ・まいと)さんは、演技も瑞々しく、台詞もはっきりとして、舞台映えする立ち姿がとても目を引きました。
どうしても目がそちらに行く感じ。これから大注目だと思います。

スリの集金係・ディジョンを演じた月央和沙(つきお・かずさ)さんも演技巧者ぶりを愉快に見せてくれました。

とにかく、今回驚いたのは、花組は全国ツアー組もいて30名の少数精鋭部隊ですが、非常に層の厚さを感じさせました。
壮さんはじめ、組子達の熱演は、この舞台のコメディタッチで、最後にはハートウォームな結末となる見応えあるストーリーを笑いとちょっぴりの感動と共に力感も感じさせつつ楽しく見せてくれました。
素晴らしかったです。

実はラストの壮さんと実咲さんのデュエット・ダンスが非常に良くて、振り付けもちょっとこの演目を彷彿とさせる部分もあって、今年見た本公演も含む主演二人のダンスでは一番だったように感じました。
ダンス自体の美しさもありますが、二人の息がピッタリだったように思います。
それがこちらにも伝わってきました。

いい公演でした。チケットは一旦落選してあきらめたのですが、無理して手を尽くして取った甲斐がありました。
今年の宝塚公演の中でも特筆の良さでした。


【NowPlaying】 夜はぷちぷちケータイ短歌 / Jyongri他 ( NHK-AMラジオ )

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