なぎらさんの本「酒(しゅ)にまじわれば」
『酒(しゅ)にまじわれば/なぎら健壱著(文春文庫)』を読みました。
なぎらさんと言えば、“飲兵衛”界の達人、偉人!!
酒の上での失敗談や、ファンの家でその父親と泊まりがけで酒を七升飲んだ武勇伝など酒についての話題は枚挙にいとまがありません。
しかも、なぎらさんは、ただの酔っぱらいではありませんよ。
利き酒をして銘柄をほとんど当ててしまうという(ただし、一般的な利き酒のように口に含んでから吐いて次ぎの酒を・・というのでなく、全部飲み干し、酩酊状態になった時に本領発揮するとのことで、シラフでは全然ダメだとのこと)本格派でもあります。
様々なエピソードの中で気になったのが、なぎらさんが仲間うちで全国品評会でベスト・テンに入ったものをブラインドで銘柄を当てようという企画をしたときの話。
さすがに飲兵衛友達も皆、強者でほとんどの銘柄を当ててしまったのですが、なぎらさんがイタズラに一本だけ別のお酒を混ぜておいたとのこと。
そのお酒については、誰もが「なぜか、あれだけはひどいものだった」と口々に言ったのだそうですが、その酒とは、誰もが知っている、あの“幻の銘酒”などと言われている酒だとのこと。
この本にもその銘柄はとうとう書いてありませんでしたが、
「銘酒と言えば誰もが○○○○と言う酒だ」と書いてありました。
なぎらさんは、いつもそれを飲む度に「まずい」と感じていたようです。
実は、私も「ははあ・・あの酒じゃないかな」と思い当たるふしがあります。
あの誰もが「おいしい」とか「なかなか手に入らないのを手に入れたのだ」などと言うお酒。
私も友人が手に入れたとか、この店にはあれがあるとか、高いんだぞとか言われて何度もその酒を飲みましたが、おいしかったことは・・ない。
しかも、おいしい・・というレベルには達していないのです。
風格なく、芯なく、腰くだけ、味も薄し、という印象。
でも、みんな「やっぱりうまい」などと言いつつ飲んでいるのです。
私は、なんと言っていいかわからず「ははあ・・なるほど」などと曖昧な言動に終始するのでした。
やっぱり何度飲んでも“あの酒”はうまいとは思えない。
同じ銘柄でも、いろいろとランクがあってそれぞれに味は異なるのでしょうけど、でも、何度も飲んでみたが、やはり“いただけない”。
なぎらさんも、これ一杯に東京では“うん千円”も払って飲む店があるが、これよりもうまい酒はいくらでもあると言ってます。この本に出てくるなぎらさんの知り合いの酒屋さんも。
私も同じような感想。「名前」に引っ張られているという気がしていたのですが、私が「酒音痴」なのかどうか・・・はてさて・・・。
本日はなぎらさんの本を読んでの“お酒の話題”でした。実は“あのお店”にそっとおいてある“あのお酒”がとてもうまいが・・ぜったいに内緒・・(*´∇`*)
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