「小手鞠るい」さんの小説を読んだ
『欲しいのは、あなただけ/小手鞠るい著(新潮文庫)』を、先月すでに読んでいたので感想を。
主人公は、女性。
支配欲が強く、あまりにも暴力的な男に惹かれ、痛い目に遭わされても、ひどい目に遭っても、それでも「そうして欲しい」と叱られるのを待ち、殴られてもついて行く・・・そんな女性。
ラジオの人生相談にでも登場しそうな女性ですが、それでも「いっときでも一緒にいたい」とだだをこね、男を困らせます。
そんな男が好きなのか、と思えば、妻子があるのにひたむきに愛してくれる男性がやがて現れると、今度はその男に“ぞっこん”です。
そして、結局は別れることになっても、あれで良かったのだ・・と思ってしまう女性。
小説だから読んでいられたけど、実際にこんな女性がいたら私は逃げ出しそうです( ;´Д`)ノ
そんな女の深い“業”について「いったいこの女は何を考えているのか」と思ってしまうのですが、でもその部分がこの小説の「読み処」なのです。
“男女の描写”のようなところはほとんど無いのですが、逆にそれがエロティックでもあったりしたこの小説。
男と女の深~い「愛」についてちょっと知りたい方向けの小説だと思います。
【NowPlaying】 ラジオ深夜便 / 谷村新司他 ( NHK-AMラジオ )
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