阿川さんの“インタビュー極意”本
『聞く力/阿川佐和子著(文春新書)』を、今、読んでいるところです。
実は、私も昨年から仕事絡みの「FacebookPage」づくりの過程でさまざまな人のお話を聞く機会がありました。
今やインタビューの達人の域に達した阿川さんとは比べものにもならない短時間の小さな機会でしたが、それでも私には「インタビュー」として必死に行ったものでした。
初めてお会いする若いコスプレイヤーの方々、ジャズ喫茶のマスター、日本一のハンコ屋さんの社長、落語家、遺跡を管理している部署の方、美味しい紅茶を淹れてくれるやさしい母・娘、森の中での集団見合いに参加された方たち、・・・ほんとうに様々な方とお話をしました。
お話をするというよりも、ただ聞かせていただいたという方が正確かもしれませんが。
阿川さんのこの本では、インタビューを始めた初期のドキドキな感覚と、失敗談なども書かれていますし、インタビューの“極意”の一端にもふれています。
・あれもこれもと色々と聞くことをたくさん箇条書きにして持って行っても、話の方向は逸れることがあるし、自分で相手の答えを想定してしまう結果にもなる。しかも、相手が“ノって”きたのに、予定どおりの質問をしてせっかくの相手の気持ちを台無しにしてしまう。
・せいぜい聞くことは三つ程度の用意にしておけ。
・相手に聞きずらいこと、よく聞かれているであろうことでも、聞き方、掘り下げ方、自分の素朴な気持ちを素直に伝えることなどによって、いいインタビューになることがある。
などなど、これ以上書いてしまうと、この本の売り上げの邪魔になってしまうので控えますが、私が「どうしたらいいんだろう」と心の中で葛藤していたことについて細かに書かれています。
しかも、ご本人の体験談。実例なので分かりやすいこと、このうえないです。
4月から私の職場も変わりましたが、今考えている中で、今後さまざまな方たちの声、活動、生き方、人、場所、その他お話を伺っていく機会がさらに増すと思っていますので、この本に書かれていたことも忘れずに活かしていこうと思います。
本日は、阿川さん流の「聞く心得」の本についてでした。
【NowPlaying】 I Fall In Love Too Easily / Karin Krog ( Jazz Vocals )
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