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2012/06/28

「シャイロックの子供たち」を読んだ

20120628_ikeido_jun


『シャイロックの子供たち/池井戸潤著(文春文庫)』を読みました。

この小説は、十話の短編が連なり、それぞれが絡み合ってミステリー作品になっているのです。
池井戸作品の中ではちょっと毛色が変わったような気もするのですが、魅力いっぱいの小説になっていました。
舞台は、池井戸さんもかつて勤めていた「銀行」です。

銀行内部の人、組織、日常については池井戸さんでなければ書けないものだと思うくらいの臨場感があります。
それが池井戸作品の魅力のひとつでもあるのですが、さらにそこに生きる人々の職場での立場からくる言動、家庭に帰ってからの家族との様子、“やむにやまれぬ”事情により、自分という人間を捨てて悪の入り口から足を踏み入れてしまう人・・などが巧みに描かれていました。

ミステリー作品なのに、会社で生きて行くことの難しさや、家族との会話(奥さんや子供と)の愛おしさ、などが後半、どどぉ~んと書かれていて、涙ぐむ方も多いかもしれません。

ミステリーのみならず、人がこの世の中を生きて行くことの難しさ、辛さが書かれているこの本は、自分にとってもある種、戒めになりました。

そして結局、読んで良かったと思いました。

この小説に登場してくる人物は、実在しているかのようで、とても他人事とは思えないほどの緊張感と親しみをもってそれぞれのキャラクターを興味深く見せてくれます。
4月の異動以後、毎日いろいろなことがあってパニックになりそうになるのですが、私自身の参考になりました。


【NowPlaying】 I'm Only Sleeping / The Beatles ( Rock )

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コメント

みいさん、こんばんは!
興味を持っていただいたようで、うれしいです。
この本はミステリーというよりも、みいさんが気になった部分についてみっちりと書かれていますので、現実の仕事と家族の狭間で悩んだり苦しんだりする様々な人の姿がとても印象に残るものになっています。
ぜひ、ご覧になっていただければと思います(゚▽゚*)

こんいちは!
 この本読んでみたくなりました。
わたしも長年会社勤めの経験なりなのでいろんなことがあったなあと・・・・

はっPさんも今大変そうですね。
ひとつひとつ乗り切って行くしかないですよね。

梅雨の時期、ご自愛くださいね。

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