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2012/09/24

植草甚一(J.J氏)スクラップブック「マイルスとコルトレーンの日々」を読んだ

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『マイルスとコルトレーンの日々/植草甚一・スクラップブック(晶文社)』を読みました。
この本は1977年初版の本で、1986年10刷のものです。ジャズ関係の本としてはロングランです。
植草甚一(通称J.J氏)さんのスクラップブック・シリーズには色々なものがありますが、やはりジャズの話題が一番面白いのです。

この時代は、マイルスは既に電化され、次々と新しい試みをしている頃、そしてコルトレーンが亡くなってからしばらく経った頃です。

読んでいくと、当時のマイルスが周囲にどんな受け入れられ方をしていたのかがわかります。
昔を懐かしむばかりに、当時の先鋭的なマイルスに戸惑いをおぼえている人がまだまだ多数いたり、あるいは必死にニュースタイルのマイルスを理解しようとしている様子などもうかがえます。

マイルス・デイビスは過去の自身のJazz(音楽)には全く未練というものがありません。
「クールの誕生」から「Dig」「バグズ・グルーブ」「リラクシンなどの一連のマラソンレコーディング」「スケッチズ・オブ・スペイン」のようなオーケストラとのコラボレーション、さらに「カインド・オブ・ブルー」という世紀の傑作を生み出してもなお突き進み「フォア・アンド・モア」などの過激な演奏、そして「ビッチェズ・ブリュー」などの異次元の世界へ常に前進あるのみ・・そんな印象です。

ひとつひとつのフレーズは、私には、まるで音符を碁石のように打っていくような理詰めの作業に感じます。

だから・・お酒なんか飲みながら聞くことができないんですよね・・(・_・;)・・失礼なような気がして。

そんな、お酒が失礼にあたると感じるもう一人のジャズ・メンが、この本で二人目に語られているジョン・コルトレーン。
こちらも真面目一方、とことん突き詰め、音楽を究極まで突き進めると人生そのものの壁に当たる・・というような、そんな印象です。

この本に登場するコルトレーンの奥さんの回顧からも、彼の片足を棺桶に突っ込みながら演奏するような生と死の狭間で生きていた姿が浮き彫りになります。

「マイ・フェイバリット・シングス」は彼の演奏を代表する曲ですが、これは「そうだ京都へ行こう」というJRのCMによく使われていて、あの演奏パターンはコルトレーンの曲想に近いものです。

でも、元々はミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」の中の一曲です。映画で見たマリア先生の歌う同じ曲の雰囲気とはまるで違います。
これがコルトレーンのコルトレーンたるところだと思います。
でも、でも・・・「ドはドーナツのド」のドレミの歌を取り上げないでほんとうに良かったと思います(^^;)
コルトレーンなら命懸けで「ドはドーナツのド」・・ってやりそうだから。ほんとうに生真面目一本です!

というわけで、こちらコルトレーンもお酒を一杯やりながら聞くなんて気分にはなりません。
せいぜいアルバム「バラード」くらいでしょうか、そんな雰囲気のものは。

コルトレーンにしても、来日した当時の様子が書かれていましたが、やはり「どうにもこうにも理解できない」という人は多かった印象です。

私も不幸にも一番最初に買ったコルトレーンのアルバムが超前衛な「クル・セ・ママ」だったわけで、何がなんやらわからずお腹が痛くなった記憶があります(^-^;
アルバム「セルフレスネス」の「マイ・フェイバリット・シングス」・・レロレロいってて怖かった・・を聞いて心身ともに理解できるようになったのはその10年後くらいでしょうか。

当時の雰囲気を感じつつ読んだ植草氏の著書。
目黒の古本遊戯「流浪堂」で手に入れた(定価よりも高かったが、新品同様、付録の月報もそのまま付いていた)のですが、それに見合う価値がありました。
Jazzは今でも人生の友です。


【NowPlaying】 The Cry / Walt Dickerson ( Jazz )

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