<続>大人の流儀を読みました
『続・大人の流儀/伊集院静著(講談社)』を読みました。
前にもこのブログで、第一弾の大人の流儀についてご紹介しました。
こちら<続>では、後半からほとんどが東日本大震災のその日から続いたことと、著者の苛立ち(著者は仙台在住)が書かれていました。
被災地のまっただ中にいた著者のそのとき感じたことがそのまま書かれていて、「垣間見えた人間のことを書く」として、「政治家達がまったく顔が見えなくなった」と、書いています。
エリートは被災地には行かないのか、とも言っていて、逆に作業現場で働いている人達の勇気に頭が下がるとも書いています。逃げ出したい気持ちを抑えているその使命感を感じて、「使命感の根には人の道がある」と絞り出すような文がずっと続きます。
東京のテレビが見えるようになったときに、女性アナウンサーが「まるで映画のようです」と言っているのを聞いたときの怒りはものすごい調子で書かれていました。それに放射能汚染の心配ばかりして、コンビニなどで買いだめする東京の人達にも憤っています。
私もあのときの東京の様子を思い出しました。
「幸福のすぐ隣に哀しみがあると知れ」というのは、あの日以来、いや、阪神淡路大震災以来、私も感じ、思っていることです。
忘れてはいけません。
それにしても、皆で送った義援金の行方はどうなっているのだろう、と思います。
たいそうな金額でしたよね。
教えてくれないのでしょうか。
我が家からは、公のものとは別ルートを探して直接「足らないのに届かない」と言われていたものを段ボール箱に何箱か送りましたが、無事届いて役に立ったであろうことを祈ります。
大人の流儀、<続>の方は、震災のことで頭がいっぱいになる内容でした。
忘れてはいけないことです。
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