「新解さんの謎」を読んだ
『新解さんの謎/赤瀬川原平著(文春文庫)』を読みました。
この本は、“知っている人は知っている”でしょう、三省堂の「新明解国語辞典」について、あまりにも独特な書きっぷりに気付いた著者の弟子がその内容について報告してくる形で展開される、とても変わった本です。
そして、その新明解国語辞典のリポートに驚いたり、感心したり、呆然としながら反応していくのが著者の赤瀬川さんなのです。
新明解国語辞典が独特の表現で言葉の意味を説明しているのをご存知の方も多いと思いますが、この本でも「新解さん」と擬人化しているように、ほとんど風変わりな“新解さん”という人が自分の“過去”や“恨み辛み”を吐露してるかの如くの記述にただただ驚くという内容なのです。
読んでいると、“新解さん”はたぶん文筆業で、自分の仕事を他の人に横取りされるように共著にされたという体験のある人で、人生や女性に対して独特の達観したものの見方をしていて、常人では気にも留めないことを神経質に気にして、細々したことにこだわりつつも世捨て人的な雰囲気を感じさせる人格なのですd(^_^o)
実は私も「新明解国語辞典」を高校時代から愛用していて、現在は最新版(第七版)を購入し、このブログを書くときにも“相棒”として活用しているのです。
この辞典は非常に使いやすく、わかりやすいのが特徴です。
私のパソコンの傍らには必ずこの「新明解国語辞典」が存在しています。
ネットで言葉を調べたりはしませんよ!辞書で引くのが楽しみなのです。それが私の流儀。
しかもこの独特の「新明解国語辞典」で調べるのは、新鮮な驚きも伴うので楽しいったらありゃしないのです。
「新解さんの謎」も楽しい本ですし、「新明解国語辞典」自体も読んで楽しい辞書です。
ぜひ両方とも見ていただきたい!私おすすめの二冊なのです。
【NowPlaying】 天気予報 / NHK ( AMラジオ )
« ジャン・ルイ・ファージョン-王妃の調香師-見て来ました | トップページ | 【簡単・3分宝塚講座 Vol.15】 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 古本の頁を繰っていて見つけるもの(2022.01.23)
- 中学生時代から今に至るまで、「レコード盤を貸してくれ」「CDを貸してくれ」「本を貸してくれ」と言われる話。(2021.12.21)
- 「日本人も知らなかったニッポン/桐谷エリザベス」を読みました。(2021.10.03)
- 「小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム -名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏-」を読みました。(2021.09.28)
- 坪内祐三の「最後の人声天語」を読んだ。(2021.09.25)
「言葉」カテゴリの記事
- 「夏彦の写真コラム」傑作選(2) 阿川佐和子編 を読みました。(2023.10.18)
- 「叱る、だけど怒らない/永六輔」を読みました。(2023.10.15)
- 「かなり気がかりな日本語/野口恵子」を読みました。(2023.09.18)
- 「ラジオ深夜便 新 珠玉のことば ~ラジオが教えてくれた名言100~」を読んでみました。(2023.08.21)
- 外山滋比古氏の「知的な聴き方」という本を見つけ、読んでみました。(2023.08.20)
« ジャン・ルイ・ファージョン-王妃の調香師-見て来ました | トップページ | 【簡単・3分宝塚講座 Vol.15】 »
コメント