『JIN -仁- / GOLD SPARK ! 』を見た
宝塚歌劇・雪組東京公演『JIN -仁- / GOLD SPARK ! 』を観たので感想を。
この公演は、雪組トップスターコンビ、音月桂(おとづき・けい)さんと、舞羽美海(まいはね・みみ)さんの退団公演です。
実は、テレビなどで予告編がチラッと映る度に、とてもいい雰囲気を感じていました。
この演目は音月さん、舞羽さんコンビにピッタリじゃないかと、直感しました。
テレビでもやったお馴染みの、あの長いストーリーをわずかな時間に凝縮するのは大変だったと思いますが、通常の宝塚のミュージカルよりも15分長い1時間45分で収め、ショーは逆に15分短く、45分構成となっていました。
内容は・・・素晴らしいのひと言です。
私には、ここ5年間くらい見た宝塚歌劇で一番の出来だと思いました。
歌良し、演技良し、ストーリー良し、舞台設定良し、キャスト良し、・・もう悪いところは一箇所も無い!!
音月さんの優しくて一本気な感じが、主役の南方仁に持ってこいだし、どの楽曲も美しく、力強く、優しく、胸にズシンと伝わってきました。
舞羽美海さんの気丈な武士の娘の様子や、ときおり見せる淡い恋心など、こちらも彼女にピッタリの良い役で、出来も最高でした。
支えるのが、同期の未涼亜希(みすず・あき)さんと、専科から北翔海莉(ほくしょう・かいり)さん。
未涼さんが緻密に物語を進展させ、北翔さんがスケール感のある演技を見せる、さらに早霧せいな(さぎり・せいな)さんが、ドラマチックに演じる。
どこを取っても文句ありません。歌も皆良かった。
全く時間の長さを感じさせず、どれをとっても名場面、あまりの良さに何度も客席で泣いてしまいました。
宝塚ファンになってよかった(TOT)
いくつものヒューマンストーリーが同時進行し、人として生きることがどんなことなのか分かりかけてきたときに現代に逆戻り・・・。
舞台では難しいその心象風景も巧みに演じられて、私は何も言うことがありません。
音月さん、ありがとう。舞羽さん、ありがとう。
このコンビは、音月さんのトップお披露目時には、正式にコンビとなっていないという異例の状態でスタート。
さらに、次から次へと襲いかかってくる「駄作」と「凡作」の演目の数々、それを冷静に沈着に二人で乗り越えて来ました。
普段は宝塚に文句を言わない私も、「あんまりだ」と思っていました。
東京に来なくて見られなかった演目もありましたが、いつも笑顔を忘れず乗り越えてきたお二人には頭が下がります。
でも、最後にきて、見事に二人の努力が結実しましたね。ナンバー・ワンの出来です。最高!!*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。.
ショー、「ゴールド・スパーク」は、その勢いそのままに一気に突っ走りました。
音月さんが作り上げてきた雪組の、これぞ宝塚というショーの世界が華麗に煌びやかに舞台上に展開されていました。
トップ二人のデュエットダンスも極上だし、男役の大階段での見せ場もバッチリ、圧倒的だけど美しい音月さんらしい麗しいショーでした。
こっちも文句ないね(*´▽`)
音月さんがトップになる直前の東京公演で出待ちの列のうしろで楽屋から出てファンの方と交流しているシーンを見たことがありますが、一人ひとりのファンに声をかけ、目を合わせ、笑顔で応えている姿を拝見して、この人はすごいな、と思ったことがありました。
なかなか、トップスターにもなろうという人がそんなふうには出来ないものです。
音月さん、舞羽さん、有終の美、見届けました。
ありがとうございましたと、心から申し上げます。
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