『言えないコトバ』を読んだ
『言えないコトバ/益田ミリ著(集英社文庫)』
1969年生まれのイラストレーター、益田ミリさんのイラストというか、漫画入りのコミックエッセイです。
年齢的に、若い人が使っている言葉に馴染めないというか、あまり接点もないため、新しい言葉を使うのが気恥ずかしい・・そんな益田さんの“言えないコトバ”を次から次へと取り上げるという本です。
私も読んでいて、益田さんと“言えないコトバ”、いくつかカブりましたf^_^;)
その例をいくつかあげてみましょうかd(^_^o)
「おひや」・・使わないなぁ、著者と同じで。
これって割とお歳を召した方が使うことが多いかもしれないなあ。「水ください」ですね、私の場合。
「チャリ」・・著者は“ヤンキー用語”的なので馴染まないと言っているが、おそらく自転車のベルの音から来ているのだろうと思われるこの「チャリ」または「チャリンコ」。
自転車を愛する「なぎらけんいち」さんもおっしゃっていますが、これは「自転車の蔑称」です。自分が使う乗り物、愛用するものに蔑称を用いるのは私には出来ません。
「パンツ」・・私は作者と同様“ズボン”と言うしかない状態。私が発音しただけで下着のことだと思われるのは間違いないしね。
「おあいそ」・・著者はませた友達が使っていたが自分は使えない、というようなことをおっしゃっていますが、そもそもこれは寿司屋の符牒が大元だと思います。
つまり寿司屋の大将が若いのに「おいっ、あちらのお客さん“おあいそ”しろ。」と客にわからないように「お勘定しろ」と指示していたものです。
そして、私が初めて聞いたのが
「遠慮のかたまり」・・食べものがお皿に最後にちょっと残ってしまったときなどに「遠慮のかたまり、誰か食べて」と言うらしいのですが、知りませんでした。今回、文庫化にあたって、末尾に注釈が入っていました。※これは「大阪弁」だと。・・どうりで耳馴染みがなかった。
「元気をあげる」「元気をもらう」・・これはスポーツ中継などの際にアナウンサーが言ったり、選手が言ったり、観客が言ったりしていますが、著者も「言えない」気がしたと言っており、私も何だかイヤな感じのする使い回しだと思っています。だから使わない。
「足し算っていうより、むしろ、引き算の考え方なんだよね」・・っていう話の展開は、著者も苦手のようだが、私も結局何言ってるんだかわからないことが多く、苦手。
さらに「かけ算」だとか、「割り算」だとか言われるとチンプンカンプンになってくる・・(^_^;)
こういう言葉が好きな人って、「時間軸で考える」だとか「出口戦略」だとか、「いったん“ガラガラぽん”して」とか言う人が多い。
結局、言っていることがちいともわからないのですd( ̄  ̄)
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