ゲームのミュージカル化・・見てきた
久しぶりにアップします。
パソコンも自分の身体も不調続きであったため、長らくのご無沙汰になってしまいました。
今回は、私らしく、ずいぶんと以前に観劇した宝塚公演の観劇記ではありますが、ポメラに書きためていたものを放出する形です。
宝塚歌劇・花組/東急シアターオーブ公演「戦国BASARA」真田幸村編を観ました。
「株式会社カプコン」のゲームが原作となり、監修・制作協力もしているもので、宝塚歌劇としては、「逆転裁判」以来の通常公演とは異なるミュージカルです。
主演の蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さんは、「逆転裁判」でもゲームのミュージカル化を演じていますので、本人にも戸惑いは無かったようです。
それぞれの衣装は、ゲームのキャラクターらしく、まるでアニメそのもののような特異なものですが、不思議と宝塚には似合うようで、舞台はとても楽しい印象でした。
蘭寿さんは、真田幸村の苦悩と成長の過程をミュージカルらしく、ドラマチックに、しかも見栄えのする演出で描き、文句のない内容でした。
相手役、蘭乃はな(らんの・はな)さんは、時代ものですが、着物のミニスカートにブーツというキュートなゲームっぽい衣装も良く似合い、最初はただ可愛いだけかと思った「いのり」というキャラクターを実は大きな使命を持ち、その使命を果たす中で様々な思いがよぎる、ストーリー進行上重要な役をトップ娘役らしい演じ方をしていました。
そして、この公演から花組組み替え後初の舞台となる、明日海りお(あすみ・りお)さん。
いや、素晴らしかった!
舞台に現れただけで、辺りの空気まで変わってしまうような存在感にあらためて感心しました。
自分の持ち味、演じ方も既に身につけている明日海さん、花組に今までなかった独自の存在感が圧倒的でした。
蘭寿さんの下で、さらに磨きをかけていけば、堂々たるトップスターになることでしょう。
私の好きな華形ひかる(はながた・ひかる)さんは、今回武田信玄を重厚に演じ、蘭寿さんを叱咤し、成長させる役を実力どおりに巧みに演じて満点でした。
猿飛佐助の望海風斗(のぞみ・ふうと)さん、伊達政宗の春風弥里(はるかぜ・みさと)さんも、ゲームキャラクターに成りきり、しかも各々の個性を十二分に発揮、文句なしです。
さらに、真田幸村の少年時代を演じた春妃うらら(はるひ・うらら)さん、明日海さんの上杉謙信の腹心であり、謙信に恋い焦がれる「かすが」を演じた桜咲彩花(おうさき・あやか)さんは特筆ものの好演でした。
演技力充分のお二人は、ちょっと驚くくらいの良さを感じました。
今回は、渋谷ヒカリエにある「シアターオーブ」という非常に新しい劇場での公演、しかも演目はゲームのミュージカル化、音楽も作曲は千住明さん、という異例づくしでしたが、宝塚には冒険的なことが良く似合います。様々な課題があったかと思いますが、それらを見事にクリアしたのではないでしょうか。
花組はひとつ前の公演、「オーシャンズ11」を経て、得るものが多かったように感じました。組としてのまとまり、充実感がこちらにも伝わってきたのです。
次の明日海さんを含めた大劇場公演が非常に楽しみです。
久しぶりのアップ、今回は「戦国BASARA」の観劇記でした。
【Now Playing】 Polka Dots And Moonbeams / Paul Desmond ( Jazz )
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