続けます☆「星組・ロミオとジュリエット」【2/4】
宝塚歌劇・星組東京公演「ロミオとジュリエット」お約束どおりの延長戦です。第2回目に突入します。
前回は主演のロミオとジュリエットの二人にふれましたが、今回は準主役とでも言うべき「ティボルト」から行きましょう(゚ー゚*)・・・それに役替わりでティボルトを演じる予定で、現在は「死」を演じている真風さんにもふれたいと思います。
今回の星組公演では、ティボルト役は、私が見た紅ゆずる(くれない・ゆずる)さんと、役替わり公演での真風涼帆(まかぜ・すずほ)さんのパターンがありますが、今公演で私が拝見できるのは紅さんのパターンだけです。
ですので、紅さんのティボルトについて書きます。
紅さんは、もう星組では「二番手」の位置を確立したものと思いますが、あのミュージカル「オーシャンズ11」での悪役「ベネディクト」を紳士でありながら、まるで妖怪のような印象さえ与える「悪の化身」を演じて素晴らしかったわけで、今回も期待せずにはいられないところでした。
ティボルトは、むしろ適役ではないかと思っていました。
実際に拝見すると、もうひとつ“怪演”というところまでいっていなかったという印象でした。
もっと、独特の“紅色”を出してもいいのでは、と感じました。
初演の凰稀かなめ(おうき・かなめ)さんは、拝見していないので比較できませんが、雪組の緒月遠麻(おづき・とおま)さんは、その“荒くれ”ぶりと、ジュリエットに対する恋慕、叔母との怪しい関係、幾多の女との関係をも感じさせ、ロミオの剣に倒れるときには、キャピュレット家だけでなく、観客にさえも悲しみを感じさせていました。私が見た中では一番良かったのですが、紅さんのティボルトは、それには及ばなかったという印象です。
かといって、良くなかったわけではありませんよd(^_^o)
紅さんの独特の風貌、身のこなし、台詞回し、歌も良かったのです。
でも、紅さんのファンとしては、この大作でまたひとつ“紅流”のティボルトが見てみたかったのです。
紅さんは、役替わりで今公演途中、一旦「ベンヴォーリオ」役となり、また終盤にティボルトに戻ります。
その頃に新しい宝塚のティボルト像が完成されているかもしれないですね(゚ー゚*)。oO
次に「死」という、台詞もなく、ロミオの背後でダンスのみによって、死の運命へとロミオを誘う役を演じた真風さん。
私が好きだったのは、雪組の彩風咲奈さんの、この世のものとは思えない不思議さと怖さを表現していた「死」だったのですが、真風さんは、さらにスケールも大きく、迫力あるダンスも素晴らしく、さすがという印象でした。
真風さんは役替わりでティボルトも演じることになっているわけですが、今回はチケット入手が難しく、私は真風版ティボルトを見ることができません。
返す返すも残念です。
ここで、キャピュレット家、モンタギュー家、両家の母親役を演じた音花ゆり(おとはな・ゆり)さんと、花愛瑞穂(かわい・みずほ)さんにもふれましょう。
彼女達の歌唱も演技も卓越したものでした。
実は彼女達ロミオとジュリエットの母親役は、この物語のストーリーテラー的な役割も果たし、憎しみ合う両家、そして自分と夫との関係、子供との関係、自らの愛は人生のどこにあったのか、などなどを短い時間で観客に見せながら、なおかつ、肝心な部分での独唱やデュエット、決め台詞もガツンと入れます。
難しい役をお二人とも見事にこなしていました。星組のロミジュリにひとつ“芯”が入ったと思います。
・・というわけで、今回も長くなってしまいましたので、さらに次回に続く!
星組・ロミジュリファンはさらに次回を待て(#^.^#)
【Now Playing】 It Won't Be Long / The Beatles ( Rock )
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