最も“おいしい役”は?!☆「星組・ロミオとジュリエット」【3/4】
続いてます。宝塚歌劇・星組東京公演「ロミオとジュリエット」観劇記。
今回はロミオのモンタギュー家側の二人、マーキューシオとベンヴォーリオから。
ロミオに気遣い、ちょっと“危ないヤツ”だが、心優しいマーキューシオ。
結果としてティボルトに刺され、殺されてしまいます。
その亡くなる間際の長台詞と両家の争いに巻き込まれた自分とモンタギュー家を恨むという難しいが見どころのあるシーンを一手に引き受けるわけで、役者冥利につきるとも言えます。
今回は、壱城あずさ(いちじょう・あずさ)さんと、天寿光希(てんじゅ・みつき)さんが役替わりで行うわけですが、私が見たのは壱城さんのマーキューシオ。
いやこれが実に“カッコイイ”(#^.^#)
月組の時の美弥るりか(みや・るりか)さんも、ずば抜けて格好良かったが、壱城さんも男気があって、美男で、ちょっと“いたずら”なキャラクターがとても魅力的、しかもティボルトとの“罵り合い”のシーンも客席で見ていてドキドキするような緊迫感がありました。
素敵でした。役替わり予定の天寿さんは、私が見たパターンでは、パリス伯爵を演じていて、この役は“割を食った”感じの役ですが個性が出ていました。天寿さんのマーキューシオも見てみたかったなあ。
そして今回注目のベンヴォーリオ役の礼真琴(れい・まこと)さん。前回星組の同公演では、「愛」を演じて・・ということは娘役を演じて・・好評を得ました。今回も役替わり公演で「愛」を演じるのですが、今公演ではこのベンヴォーリオといういい役について大活躍でした。
ベンヴォーリオは、雪組の未涼亜希(みすず・あき)さんや、月組の星条海斗(せいじょう・かいと)さんが独特の演じ方をして、この役は演者の自由度が高い役に思えますし、逆に「役のとらえ方」を問われることにもなります。
礼さんのベンヴォーリオは、登場しただけで舞台上が明るく、華やかになるように感じました。若々しく、みずみずしく、“みなぎる”ものを感じるベンヴォーリオ、新たなキャラクターになっていました。
この人は、持って生まれた“何か”があるようです。
ベンヴォーリオ役は、ロミジュリでは「おいしい役」ですね。飛躍するチャンスとなるのではないかと思います。
今回、役替わり公演では、紅ゆずる(くれない・ゆずる)さんも演じるのですが、どんな役づくりをするのか、見てみたかった・・。
おいしい役といえば、「乳母」役の美城れん(みしろ・れん)さん。
台詞、登場場面も多く、ジュリエットの心の動きを大きく左右し、独唱もあるという大役です。
実に丁寧に、歌も美しく歌い上げて合格点でしたが、もっと“くずして”もよいかも、と思いました。観客は、「この人何をやってくれるんだろう」と期待度満点なので、“遊び心”を加えてもよかったかもしれません。
またまた長くなってしまいましたので、今回はここまで。
ロミジュリ・ファンはさらに続きを待ってね(*´▽`)
【Now Playing】 土曜朝イチエンタ / 堀尾正明他 ( TBSラジオ )
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