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2013/08/09

傷だらけのマセラッティ・・読んだ

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以前妻に付き添ってもらい、腰痛治療に出かけ、帰り掛けの「ブックオフ」で買った、二十年も前の文庫本『傷だらけのマセラッティ/北方謙三著(徳間文庫)』を読みました。

読んでみようと思ったきっかけは、とにかく文中出てくる言葉が“クルマ用語”多用で“クルマ好き”にはその部分だけで「おいしい」小説になっていたからです。立ち読みだけで判断したんですけどd(^_^o)
とにかく、通常のヒールアンドトウなどのドライビング技術用語などは序の口で、整備用語なども次々飛び出すし、それが今の「クルマが好き」が減少したご時世にとてもうれしく、心引かれるものとなっているのでした。

でも、私の記憶では北方先生は、もうハードボイルド小説で成功されて完全に“おじさん”になってから免許を取得され、それからクルマを購入(たしか自動車評論家の徳大寺有恒さんに勧められてこの小説のタイトルにもなっている“マセラッティ”を購入されたはず)したのではないかと思います。

なので、専門用語満載のクルマ好き&ハードボイルド好き向け小説となっている本作は、かなり北方先生の当時夢中になっていたクルマに関する知識が随所に濃密に描かれています。

いくつかの部分で「?これはちょっと使い方が違うかも・・」と思えるような部分も何となくあったような気がしましたが、それでもクルマと人の駆け引きというか、ただの機械との付き合いでなく、クルマに“聞き耳”を立てて“ご機嫌を伺う”ようなシーンも多々あって、それが北方先生のクルマを愛する様子がわかって興味深く、この本のひとつの読む楽しみにもなっているのです。

でも、内容は激烈ハード。
序盤は、整備工の主人公の“ヤバい”クルマを通しての男の付き合いと、一軒家に一人で住まうお嬢様との男女の関係などが描かれ、危険なバトルや不思議な男同士の友情なども散りばめられて、比較的緩やかに進行して行くのですが、後半は、主人公がどんどん運命の渦に巻き込まれ、殺人事件にまで発展する緊迫感ある“ハードボイルド”小説に突入して行きます。

さらに死に至るような格闘シーン、カーチェイスなどもふんだんに織り込まれ、ラストページまで“手に汗握る”こととなってしまうのでした(^^;)

久しぶりに、こういう、常に“ギリギリ”の状態で、思い余って人をも殺してしまうというようなハードボイルド小説を読みました。
若いときに読んだならストーリーの流れに乗って一気に読み切れるのでしょうが、今の私には“きつかった”!

でも、整備工の主人公がジャガーやその他のクルマを高速道路にテストに行くシーンや、カーチェイスの際のクルマ用語満載の表現には“胸躍り”ました。

たまには、ハードボイルド小説もいいかもしれない、と思いましたよ(*^_^*)


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