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2013/09/18

浅草のおんな

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『浅草のおんな/伊集院静著(文春文庫)』を読みました。“腰巻き”には「肴は大人の恋の味。」と書かれていて、実際に大人の雰囲気ある浅草を舞台にした物語でした。

力士になろうとして天草から上京したものの、稽古がつらくて逃げ出したりする同郷の男を追って東京へ、そこで励ましながら仲睦まじく・・男と女になり・・力士として頭角を現すと部屋から二人の仲は引き裂かれ、死のうとした女性が主人公でした。

そこで船荷の親方に助けられ、身籠もっていた力士の子も産ませてもらい、しかも親方は自分の子として認知してくれ、三年後に親方がその主人公の志万(しま)と娘の面倒をみることになり、本妻ではないが、住まいと共にこの物語の舞台となる小さな店を持たせてもらいます。

親方はその後に亡くなってしまうのですが、志万は店のある浅草で娘を育て、志万を慕う浅草の人たちが物語りに色を添えます。

三社祭や、花火、ほおずき市、など臨場感ある浅草の風景や、志万の店「志万田」に集まる人々との人情あふれる交流が描かれていて、しかも志万田で出す料理の描写は季節感に満ち、読んでいるだけで清々しい気持ちになれるのでした。

志万の面倒を見ていた親方の七回忌を期に、志万に「一緒になってほしい」と願い出る亡くなった親方の世話になっていた屋形船与四屋の三代目と、もう一人親方の世話になっていた気っぷのいい「甲子」と呼ばれる男。
二人の男に決断を迫られ、大人の恋に迷い悩む主人公の志万に突如訪れる雷のような激しい恋・・などなど、落ち着いて風情を楽しんでいると急展開もあって、最後まで見逃せない物語でした。

浅草を舞台とした「出会い」と「別れ」と「決意」の物語。
いい話でした。


【Now Playing】 I Thought About You / Rob Van Bavel Trio ( Jazz )

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