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2013/09/16

「町長選挙・奥田英朗」は不思議面白本だった

20130915_irabu01


職場の女性から「これ、黒木瞳がモデルになっている短編も入っているんですよ。どうぞ読んでください。」と手渡されたのが、この『町長選挙/奥田英朗著(文春文庫)』でした。

「オーナー」という一遍は完全に読売の“ナベツネ”がモデルとなったお話、もう“まんま”です。
さもありなん、というナベツネの言動が次から次へと甦るように登場し、あんなことも言ってひどく叩かれたな、というマスメディアにこっぴどくやられた一件の問題発言も書かれていましたが、そんなナベツネもどきの「我がまま」よりも「我がまま」なのが、全4編に渡って主人公をつとめる中年(中身はおこちゃま)担当精神科医です。

親の七光りでそれなりの身分にあるのですが、もうただ好き勝手なことを言って、診断にならない診断を繰り返し、それがまた毎回出てくるナベツネやホリエモン、黒木瞳などが明らかにモデルとなっている登場人物の心をなぜか捉えます。
そのあたりがこのシリーズの魅力のようで、「世の中結局そういうことなんだよね」という結論じみたものが裏側に見えてきて、ものごと真面目に考え過ぎてもどうにもならん・・そんな気持ちにさせられます。

娯楽小説と言ってもいいかと思いますが、でもある意味、世の真実を突いているのでした。

三人の強烈な登場人物は、それぞれに自分勝手ではありますが、でも人間の根元的な部分を特徴的に表現していて、だから魅力的でもありました。

ラスト4編目は、とある島の町長選挙が二つの派に分かれて、お金と脅しと、策略を繰り広げる死闘の渦中に、主人公の“おこちゃま”先生が巻き込まれるお話で、こちらは人間が民主主義だなんだと言って、結局「戦うお祭り」みたいなのもを本能的に楽しんでいる・・という話で、最初はこんな人がいるわけないだろ、と思って読んでいたのに、ラストには人間の愚かさを納得させられてしまったのでした。

不思議な魅力と、娯楽性のあふれるこの短編集、お貸しいただいたAiさんに御礼申し上げます<(_ _)>


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