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2013/11/30

坂口安吾の本を見つけた

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『堕落論/坂口安吾著(角川文庫)』をブックオフで105円にて見つけました。
難解そうでわかりやすく、わかりやすそうだと思った瞬間にその状態を見失って迷路のような世界に迷い込んでしまう・・そんな本でした。

戦後の混迷する社会で、それまでの倫理観などを否定して当時は若者に絶大な支持を得たらしいのですが、本当かなぁと思ってしまいました。
それほどわかりやすそうでわかりにくいのです。要するに万人の多くには理解し難いように思えたのです。

「人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。」・・・これが安吾のこの著書でのメインとなっている考え方でした。

堕ちる・・堕ちきることによって真の自分を発見し、救われる・・とありましたが、同意もできるし、できなさそうでもある…σ(^_^;)

安吾は「私自身として生きたいだけだ。ただ人間を愛す。私の愛するものを愛す。私の愛するものを発見しなければならないので、私は堕ちつづけ、そして私は書き続けるであろう。神よ、わが青春を愛する心の死に至るまで衰えざらんことを。」と、だいたいこんな感じでこの本を進めています。

恋愛は所詮幻であり、永遠の恋などは嘘の骨頂だとわかっていても、それをするな、といい得ない性質のものだ。
それをしなければ人生自体がなくなるようなものなのだから。
人間は死ぬ。どうせ死ぬものなら早く死んでしまえということが成り立たないのと同じだ。・・というのも安吾のお言葉。
言われてみればそうだ・・と思ったりもしますが、でも私は考えている途中で頭の中が混乱し、わからなくなってしまいます。

人生において、最も人を慰めるものは何か。苦しみ、悲しみ、せつなさ。
さすれば、バカを怖れたもうな。
苦しみ、悲しみ、切なさによって、いささか、みたされる時はあるだろう。
それにすら、みたされぬ魂があるというのか。
ああ、孤独。
それをいいたもうなかれ。
孤独は人のふるさとだ。恋愛は、人生の花であります。いかに退屈であろうとも、このほかに花はない。

何か、すべてを語られてしまったような気がします。
苦しみ、悲しみが人生の慰めとなっていたのか・・じゃ、もうちょっと耐えてみようかな・・・。


【Now Playing】 セカンドエンゲージ / 今井美樹 ( J-Pop )

2013/11/27

星加ルミ子さんのBEATLES本

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『 BEATLES 太陽を追いかけて/星加ルミ子著(竹書房文庫)』を読みました。
著者の星加ルミ子さんは、元音楽雑誌「ミュージックライフ」の編集長だった方、そしてビートルズファンなら誰でも知っている1965年に日本人として初めてビートルズ単独取材に成功した女性です。

星加さんが初めてロンドンのEMIスタジオにビートルズがレコーディング中のところを訪ね、この本の表紙のようにビートルズに兜のミニチュアを被せて自らは着物を着て写真に納まっているのですが、ビートルズには東洋から着た小さな女性にかなり興味を持ってくれたことがその時の様子の書きっぷりでわかりました。

その時、星加さんはビートルズの音楽にもそれほど興味が無かったようですが、スター気取りなど微塵もない四人の紳士的な様子に感動してしまいます。
そして、四人それぞれの魅力に気づき始めたときにビートルズの音楽だけではない魅力を発見したようです。

この本は、1996年6月に発行されたものを文庫化したものですが、今読んでも当時の星加さんのドキドキしながらの取材時の様子が伝わってきます。

もちろんビートルズ日本公演の時にも宿泊先のヒルトンホテルで単独取材に成功しています。
当時の気難しいマネージャー、ブライアン・エプスタインなどにも気にいられていたようです。
その時の様子も書かれていますが、東京滞在時もビートルズの四人はとても星加さんに気をつかってくれています。
あらためて四人の人間的魅力に惹かれている星加さんには、東京公演後のビートルズ最後のアメリカツアーの帯同も認められることになります。
それについては、私も知りませんでした。

一般に言われているのは、ビートルズ最後のアメリカツアーは、ジョンのキリスト教への発言なども有り、散々な目に遭ったことになっています。
しかし、長いツアー中、いつも散々なわけではなく、つかの間の休日を楽しむビートルズ達の様子も描かれていて、「そりゃそうだよな、人間いつも苦しんだり、仏頂面しているわけでもないからね」と思いました。

星加さんは、さらにその後ビートルズが「マジカル・ミステリーツアー」レコーディング中で、「フール・オン・ザ・ヒル」をまさに四人が作り上げている現場にも取材が許されていて、スタジオ内の様子が細かく書かれていました。

ポールが曲を持ってきてデモすると、ジョンが未完成の歌詞部分を付け加えていったり、間奏はリコーダーにしようと提案するところなども書かれています。
そしてその時の写真もこの本に掲載されています。
で、その時スタジオの隅にうずくまっていた東洋人女性が、実はオノヨーコであったことがその後わかり、後日ヨーコと直接話してヨーコとの関係についても書かれていました。
ヨーコは自分がジョンをそそのかしたという記事で困っているということを星加さんに訴えたりしていますが、日本の雑誌ではそんなことは無く、星加さんも海外の報道との温度差に驚いています。
ヨーコは過激な報道の片棒を星加さんが担いでいたわけでは無いことを知り、その後は良好な関係を築かれたようです。

この本には書かれていませんが、後の1969年には、あのビートルズがアップルの屋上で映画用のライブを行ったその日にも、そのアップルビルに居たのだそうです。つくづくラッキー・ガールだったと思います。

星加さんは、ビートルズによって人生が大きく変わった方のお一人だと思いますが、読めば読むほど羨ましい…σ(^_^;)

星加さんが、最初にビートルズの取材をしたのは20代前半だったわけで、まさにビートルズと共にミュージックライフ誌の編集に携わってきたことがわかりました。

星加さん、今回のポール日本公演には行かれたのかな?!(*^^*)

きっと、まだまだ明かされていないビートルズに関する話題もたくさんお持ちだと思いますので、私たちファンにこれからもその一端を聞かせていただけることを切に願って本日の読後感を終えます。


【Now Playing】 Free As A Bird / The Beatles ( Rock )

2013/11/26

【2/2】JIN -仁- 月組版を見た 今度はショー『 Fantastic Energy !(グランド・レビュー)』について

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前回は、月組全国ツアー、ミュージカルの「JIN -仁-」をご紹介しましたが、今回はショー『 Fantastic Energy !』について書いてみようと思います。

この演目は、宝塚大劇場、東京宝塚劇場の本公演に掛けた月組らしいショーです。
それをこの全国ツアーにも持ってきたわけですが、月組は別部隊がもうひとつ公演を行っているので、約半数の人数で演じています。
なので本公演とは主要な方達の役どころも変更されています。
それでもこのスピーディーで圧倒的なショーの良いところは存分に発揮されていました。


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何よりもトップの龍真咲(りゅう・まさき)さん、愛希れいか(まなき・れいか)さん二人の並びは非常に綺麗です。
お二人ともスッと立って寄り添うだけで“絵”になります。
ルックスの綺麗さではナンバー・ワンでしょう。
・・・余談ですが、キャトルレーヴ(劇場内の売店)でお二人のフィギュアを売ったら絶対に売れると思うんですよね(^^;)デスクに置いておくだけでいつも宝塚の夢に浸っていられそうです。タカラとかアメリカのバービー人形を作っているところあたりでお試しに作ってみてもらえないですかねf(^^;

・・すいません!話を進めます。


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というわけで、トップお二人がステージで躍動すると客席は思わずため息が出そうなほどうっとりしてしまうわけです。
今回は全国ツアーということもあり、龍さんの客席降りも三度有り、中でもステージから月組の多くの人たちが降りてきて観客席で踊る部分では観客は目をハートにして大喜び(*^^*)

ちょうど私の前の席が身障者の方の席になっていて、子供さんと付き添いの方が車椅子に座って固唾を飲んでそんなシーンを見ていると、それに気づいた愛希さんが走ってきて(たぶん予定ではここまで来るはずではなかった)、その子と握手して本来の位置に戻って行かれました。
さすがトップ娘役、客席にちゃんと目配りをしているのだと思いました。
この握手は、手を握られた子にとって大きな思い出となることと思います。

一部主力の方達が今回は出演されていませんので、沙央くらま(さお・くらま)さん、美弥るりか(みや・るりか)さん、宇月颯(うづき・はやて)さん、鳳月杏(ほうづき・あん)さん、珠城りょう(たまき・りょう)さんらに掛かってくる負荷は必然的に大きくなってくるわけですが、皆さん自分の個性をそれぞれに発揮していました。
特に美弥さんの男役っぷりはあまり他に例を見ない美しい男役で、美弥さんが中心となっているシーンは見どころがありました。

さらに月組男役の燕尾服での大階段(全国ツアーなので“中階段?!)(^^;))シーンは独特のシャープさがあって、これもなかなか見せるシーンとなりました。

とにかくあっという間のスピーディーかつファンタスティックなショーでした。
できればゆったりとしたシーンがいくつか組み込まれていれば、さらにゴージャスなショーになったかもしれません。
興奮しているうちに幕が降り、帰途につきました。
次は、月組のもうひとつの部隊が東京にやって来るのでそちらにも行きたいと思っています。願い叶えばここでまた観劇記を書きたいと思います。


【Now Playing】 The Riddle / Wolfgang Maiwald Trio ( Jazz )

2013/11/25

【1/2】JIN -仁- 月組版を見た

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宝塚歌劇・月組全国ツアー公演『JIN -仁-(グランステージ) / Fantastic Energy !(グランド・レビュー)』を見ました。
今回は、ミュージカル、ショーと2回に分けてご紹介しようと思います。

ミュージカル「仁」は、あの人気テレビ番組「仁」を宝塚がミュージカル化して昨年雪組が公演し、好評を博した作品です。
それを月組が全国ツアーということで、本公演の83人から34人という少数精鋭部隊で演じることとなりました。

主演の二人からそのほか主な役について、私が見た正直な感想を申し上げますと、まず主役、南方仁を演じた龍真咲(りゅう・まさき)さん。
トップとしての立ち位置も慣れてきたように思いますが、今回の南方仁の演じ方としては、今ひとつ、江戸時代にタイムスリップして、その時代の人々と関わりを持つ中で周囲の人たち皆に好かれていく、南方仁の人としての魅力に皆が惚れ込んでいく・・そんなところがあまり演じ切れていなかったという印象です。
私が見た感じだと、南方仁が孤独に見える部分が垣間見えて、前回雪組の音月桂(おとづき・けい)さんの医師としてやるべきこと、人としてすべきことに悩みながらも、一筋の光明を見つける姿に感動する・・と、そこまでは行かなかったように思いました。

同じく主演娘役の愛希れいか(まなき・れいか)さん。キリッとした武士の娘、そして南方仁に恋い焦がれる凜として、しかも初々しい役どころです。
愛希さんも熱演でしたが、やはり今ひとつ仁に恋をして、そして医師として仁が取る行動に胸熱くする部分がもうひとつ描ければ、と感じました。
思わず“頬笑ましい”と観客が感じてしまう、こぼれそうな恋心まで演じ切れればなお良かったと思います。


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そして、坂本龍馬の沙央くらま(さお・くらま)さん。組替え前には雪組でこの演目にも出演して佐分利祐輔を演じ、見事だったことが記憶に残ります。
今回は大役、龍馬でしたが、雪組で早霧せいな(さぎり・せいな)さんが演じた龍馬は大言壮語したかと思うと、女に目が無くスケベ心を見せたり、男の優しい一面を見せたり、日本の未来を見つめながらふと寂しそうな表情を見せたりと満点の出来でした。
そこまで沙央さんが到達していたと思うかと問われれば、早霧さんに軍配が上がった印象です。
未来を見据えるスケール感と、その人物の魅力まで表現する・・という境地にはあと一歩かもしれません。
因みに、私は勝海舟を演じてもらった方が、沙央さんにとっても芸域を広げるためには良かったのかも・・などと老婆心ながら思いました。

そして、その勝海舟を演じた光月るう(こうづき・るう)さんは、雪組が専科から芝居巧者の北翔海莉(ほくしょう・かいり)さんの出演を得て公演していたので、比べるのは申し訳ないのですが、やはりスケール感という観点と、ストーリーを展開させていく役も担わなければならない部分もあるので、そこまでは手が回らなかったと感じました。

愛希さんの兄・橘恭太郎を演じた美弥るりか(みや・るりか)さんは、元々こういう役が似合うので合格点だと思いましたが、私はむしろ坂本龍馬を演じてもらい、美弥さんが解釈した坂本龍馬がどんなものになるのか見たかった気がします。

野風を演じた花陽みら(はなひ・みら)さんは、なかなかがんばっていました。
雪組の愛加あゆ(まなか・あゆ)さんと比べると、まだ“ゾクゾクッ”とするような女の色香というか、妖気とまで感じるあの域にはもう一踏ん張りという感じでした。

千吉の珠城りょう(たまき・りょう)さんは、やはり舞台上で非常に目立つものがあります。雪組の夢乃聖夏(ゆめの・せいか)さんと比べるのは酷かもしれませんが、あそこまでの存在感が出せればなお良かったと思います。

佐分利祐輔を演じた宇月颯(うづき・はやて)さんは、落ち着いて自分が見えている余裕の演技でした。
佐分利の役は、宇月さんには、役不足かもしれないとも感じました。
橘恭太郎を演じてもらって、きりりとした男役が見てみたかった・・というのが個人的感想です。

気になった人は、山田純庵を演じた千海華蘭(ちなみ・からん)さん。
とても舞台映えのする顔立ちと、素直な台詞回しがとても爽やかで印象に残りました。

全体的な印象としては、少数精鋭で、宝塚劇場のような舞台装置や大掛りなセットも組めない中で公演しているということを考えると立派な公演になっていると思いました。
そんな中、もう少しスケール感が出て、また登場人物個々のキャラクターがより豊かに表現されればなお素晴らしいものになるのでは、と思った次第です。
生意気言って申しわけありません。
やはり、雪組の非常に出来の良かった公演が脳裏にあって、今回の公演はなかなかいいものになっているのに、そんな感想になってしまうのでした。
どうかそこはご容赦ください。

次回はショーの方にふれてみたいと思います。


【Now Playing】 The Song Is You / Bruce Barth ( Jazz )

2013/11/24

【3/3】ポールの日本公演を観た!聞いた!!

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ポール・マッカートニー日本公演について、これで最後にいたしますが、今回は私が特に注目したり、気になった曲目について書いてみます。

コンサート4曲目の「 Jet」。これは「Listen to What the Man Said」の日もあったようで、でも私はやはりこの「Jet」が聞けて良かったと思います。
27曲目の「 Band On The Run」と共にポールがビートルズ解散後ジョンと比べられ、「マッカートニー」や「ラム」、「ワイルドライフ」などのアルバムもどちらかというと“酷評”に近いものが多かったと思いますが、ついに実力どおりの曲とアルバムを作り上げた代表二作だと思うのです。
この二曲は、血湧き肉躍るというか、「どうだっ!ポールが本気だせばこんなもんだっ!!」o(^▽^)o・・っていう気になるうれしい曲です。
今回も良かった(*´▽`)

そして5曲目、「 Let Me Roll It」。
これはエンジニアのジェフ・エメリックが、たまたまテープの繋ぎミスでブレイクのようになってしまったところが、格好良かったのでそのままレコードで採用!、さらにコンサートでもこのカッコイイブレイクはそのままに演奏されています。
ギターリフはまるでジョンの曲のよう、そしてこのボーカルもジョンが歌ったら、まるでジョンが書いたジョンの曲のような印象の曲です。
とにかくポールが作ってポールが演奏しているのに、ジョンっぽい名作ロックナンバーとなっています。今回も、ギターがうなりを上げてドラムと共にカッコイイブレイクを聞かせてくれました。

次に8曲目の「 Nineteen Hundred And Eighty Five」。これもアルバム「バンド・オン・ザ・ラン」のラストの曲ですが、最後の頂点に向かって繰り返されるフレーズがいてもたってもいられないほど盛り上がる曲です。
コンサートでなくとも、CDを聞いていても同様の興奮を感じるのです。
あのシンセのギュイ~ンという音を聞いただけでシビれてきます。素晴らしい。

今度は、14曲目「 And I Love Her」と、15曲目の「 Blackbird」。
二曲ともポールのリリカルな部分が顕著に出ていて、コンサート中のこの曲が演奏された時間は「至福の時」となりました。
And I ・・では、あの映画のリハーサルシーンが思い出されて“じーん”ときました。Blackbirdは、ポールのアコースティックギターのみの演奏が運指の弦の音と共に聞こえ、静かに聞き入りました。
このコーナーも良かったなぁ(゚ー゚*)。oO

そしてそして30曲目、「 Live And Let Die」。
映画「007死ぬのは奴らだ」のテーマソングをポールが書いたものですが、相変わらずど派手に花火の爆発と、炎が上がり(^^;)もう観客は大興奮!!
でも、この曲は派手なだけでなく、ポールの卓越した曲作りが光ります。
こんなに目まぐるしく曲の展開が変わり、リズムもコロコロと変わり、突如急流に巻き込まれるような部分などスリリングで、もうメロディもいいし、文句の付けようがないポールらしさの出た曲です。
これがないとポールのコンサートに行った気がしないですよね。ストーンズのブラウン・シュガーみたいなものか・・d(^_^o)

最後に33曲目の「 Hi Hi Hi」。
これもカッコイイですよねぇ。ビートルズ解散後、バンドを作り大学などでゲリラライブをやっていた頃のポールを彷彿とさせます。
非常にワイルドで、今聞いても断然イイロックンロールです。

今回のコンサートでは、私は二階席で聞き、音もかなり割れていて、全員がドカーンと音を出すと細かいギターフレーズなどは聴き取ることができませんでしたが、それでも大満足のコンサートでした。

誰かが言ってたんですけど、「“偉人”が今現在、健在で、目の前で演奏してくれているというラッキーな状態なのだ、見に行かないでどうする!」と。
そうです。ポールはロック界、ポピュラーミュージック界、音楽界の“偉人”と言っても過言ではありません。
見に行けてよかった・・(^-^)


【Now Playing】 The Beatles 10 / カンケさん他 ( ラジオ日本 )

2013/11/23

【2/3】ポールの日本公演を観た!聞いた!!

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けっこう反響が大きいポールの日本公演のアップ、第二回目は「この曲がまさかポールのコンサートで演奏されるとは・・」というテーマで書いてみたいと思います。
ではさっそく、「まさかの“この曲”」を列挙してみます。

1曲目「 Eight Days A Week」
これはビートルズ現役当時に、アメリカ盤のシングル用に最初から“ヒット曲”として狙いを定めて作ったビートルズの謂わば人工的ヒット曲です。
キャッチーでいかにもアメリカ“ウケ”しそうなポップなナンバーですが、そこがジョンとポールのすごいところ、ヒットを狙ってヒット曲を書くのです。
しかも、フェード・インというシングルヒット曲にはかつて無かった手法をイントロから用いています。
ただただ脱帽という曲です。
そして、今回のコンサートではオープニングを飾り、ポップで明るく、軽い印象がまた71歳を迎えたポールの若々しいコンサートにふさわしいオープニング曲になりました。100点満点のオープニングになりました。

13曲目「 Another Day」
これもポール屈指の名曲ですが、今までにあまり取り上げられなかった曲です。
私もアナログ・シングル盤を持っていますが、“非の打ち所のない”名曲です。
1970年代初頭に早くも“朝シャン”のことまで歌っているわけですが、ポールのこの曲にまさか2013年、ご本人の“生演奏”で出会えるとは思ってもみませんでした。
150点です!*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

続いて、20曲目 「All Together Now」
これは、ビートルズの現役時代のアルバム「イエロー・サブマリン」に収録されていた曲ですが、これもまさかコンサートで出会えるなんて、1970年代のウイングス全盛期の頃には考えもしない選曲です。
しかも、実際にコンサートで演ってみると、なかなか盛り上がるのです。
歌詞も簡単だし、みんなで歌えるわけで、会場にはたしかに“盛り上がり”現象が巻き起こりました。
この曲を選んだポールのセンスに拍手!(^-^)

21曲目「 Lovely Rita」は、サージェント・ペパーズ・・に収録されていた佳曲ですが、1960年代にアメリカに行ったポールがパーキングメーターを巡廻するメーター・メイドの女性を珍しがり、書いたものです。
これも実際に演奏してみると、ちょっと弾むようなリズムが観客の“乗り”を良くしてくれました。
風船ガムを膨らますような歌い方と演奏が楽しさとウキウキ感を増し、これも“ナイス・セレクト”な曲となりました。

24曲目「 Being for the Benefit Of Mr. Kite!」は、ジョンの曲で、骨董屋で見つけた古いサーカスのポスターにインスパイアされて作り出した不思議な雰囲気の曲。
サージェント・ペパーズ・・に収録されているこの曲は、サーカスの雰囲気を出すためにライブラリからスチームオルガンの演奏テープを持ち出し、細切れにして宙に舞わせ、それを繋ぎ合わせてバックの音として流すという“凝った”曲でした。
ドラムも「ドン・ツー、ドン・ツー」という、やはりサーカスっぽい摩訶不思議なリズムを演奏していて、・・まさかこれがステージで再現されるとは思いも寄りませんでした。
実際の会場では、雰囲気が出ていて、これも「やって良かった(゚ー゚*)。oO」と感じた曲でした。

26曲目「 Ob-La-Di, Ob-La-Da」は、知らない人はいないでしょう。
ポールも「一緒に歌って」と言ってました。
でも、この曲がコンサートで聞けるなんてこともビートルズ解散後は想像もつかなかったですね。
レコーディング当時は、あまりにテイクを重ねた上に、内容が“大人の童謡”みたいで、ジョンはこの曲にうんざりしていたようです。
当時売れ出したアップルの女性歌手、メリーホプキンにくれてやれ、などとも言っていたようです。
でも、あのピアノのイントロはジョンが“やけ”になって弾いたものが採用されたりして、しかも演奏はビートルズの数ある演奏の中でもかなり良い演奏になっていたと思います。
で、2013年の現在、作者のポールが演奏すると・・素晴らしく乗りの良いコンサートにぴったりの曲になっていましたとさ!(^-^)

ということで、ポールの日本公演、第二弾は「まさかの“この曲”」について書いてみました。


【Now Playing】 Fixing A Hole / The Beatles ( Rock )

2013/11/21

【1/3】ポールの日本公演を観た!聞いた!!

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11月19日のポールマッカートニー東京公演に行くことができました。
生粋のビートルズ・ファンであり、ポール・マッカートニー・ファンである私ですが、一回で書き切れないと思いますので、3回に分けて書いてみようと思います。

写真は開場間もなくの東京ドーム内の様子です。まだ観客は入り始めたばかりです。
公演開始の19時になってもまだまだ客は席に着けず、コンサート開始は19時20分頃でした。
でも、その間会場に流されていた音楽は非常に興味深く、ポールの様々な曲がリミックスされ、編集され、しかも色々な曲調になっていて、「これ欲しいなぁ」などと思いつつ開演を待ちました。

とりあえず19日(火)に演奏された曲目をご紹介いたしましょうか。
先ほど19時20分頃開始と書きましたが、終了したのは22時頃でした。
実に2時間40分もの間、バンドのメンバーは休憩できるような時間がありましたが、ポールは出ずっぱりの歌いっ放し、しかも水を飲んだりもしていませんでした。・・ポール、不死身の71歳です( ̄□ ̄;)

では、一曲目から順に曲目をご紹介。☆印をビートルズ時代の曲に付けてみました。ビートルズの曲の多さに驚かされる今回のコンサートです。

1. Eight Days A Week☆
2. Save Us
3. All My Loving☆
4. Jet ※前日は「Listen to What the Man Said」を演奏したもよう。
5. Let Me Roll It/ Foxy Lady Coda
6. Paperback Writer☆
7. My Valentine
8. Nineteen Hundred And Eighty Five
9. The Long And Winding Road☆
10. Maybe I’m Amazed
11. Things We Said Today☆ ※前日は「I’ve Just Seen A Face」を演奏したもよう。
12. We Can Work It Out☆
13. Another Day
14. And I Love Her☆
15. Blackbird☆
16. Here Today
17. New
18. Queenie Eye
19. Lady Madonna☆
20. All Together Now☆
21. Lovely Rita☆
22. Everybody Out There
23. Eleanor Rigby☆
24. Being for the Benefit Of Mr. Kite!☆
25. Something☆
26. Ob-La-Di, Ob-La-Da☆
27. Band On The Run
28. Back In The U.S.S.R.☆
29. Let It Be☆
30. Live And Let Die
31. Hey Jude☆

アンコール
32. Day Tripper☆
33. Hi Hi Hi
34. I Saw Her Standing There☆ ※前日は「Get Back」を演奏したもよう。

アンコール2回目
35. Yesterday☆
36. Helter Skelter☆
37. Golden Slumbers/Carry That Weight/The End☆

気になった曲などについては、次回以降に書きますが、とにかくこれだけの曲を、しかも20代から現在に至るまでの様々な曲を歌い切り、演奏仕切っているポールには脱帽です。

・・どうでしょう、気になる曲目はありますか?(^-^)
次回から私が気になった曲をいくつか取り上げてみたいと思います。


【Now Playing】 Words Of Love / The Beatles ( Rock )

2013/11/18

住職が書いた「煩悩フリー」な働き方

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『煩悩(ストレス)フリーの働き方。/小池龍之介著(角川文庫)』という本を読みました。
著者は、東大出の住職であり、お寺とカフェの機能を兼ね備えた「idea cafe」も展開し、「家出空間」というウェブサイトも立ち上げ、現在は山口県と東京・世田谷の寺を往復しながら、自身の修行と一般向けに瞑想指導も続けているとのことでした。

変わった経歴にも興味を持ったのですが、「煩悩(ストレス)フリーな働き方」というタイトルにも引かれました。

ストレスだらけの現代について著者は、

「ひるがえって現代を見渡してみますに、身体をあまり動かさない仕事が多すぎます。」

「そして頭ばかり使う仕事が多すぎます。」

「欲望と怒りをあおり立てるような仕事が多すぎます。」

「自分をごまかしながら嘘をついて人を騙して生きていたほうが楽なのではないか、と錯覚されられてしまうような仕事が多すぎます。」

「それらは確かに、事実として認めなくてはなりません。」

と分析しています。
そして、それらに流されて、心と身体をバラバラにし、実際は自分自身を痛めつけながら生きていくのが正しいわけではないと言っていて、心を身体と一致するところまで持って行くために、テクニックを使えばいいのだと・・と言っているのです。

でもねぇ、ある程度までは理解できるのですが、読んでも読んでも途中からわからなくなってしまうのです。
いじめられると感じたら、それは自分がマイナスの怒りなどをエネルギーとして蓄積しているからだから、目の前の現象などに心を持っていって考えの集中をイヤなことから外せ・・みたいな話になるのです。
それができたら苦労はしないよ!と思わずつぶやいてしまいました。

欲望や怒りや迷いを抑制しながら精進をつづけていたら、心はいつでも充実感の中に浸っていることができるとも言っていますが、いまいちその心境が理解できません。

次から次へと起こる感覚の変化に向かって、しっかりと心を寄り添わせ、連動させるようにすると、うまくすれば煩悩の作用が静まって、激しい幸福感を覚えることができる。これを「没頭できている」ことによって「心が空(くう)になっている」状態の味わいと申しましょう・・・などとも書かれていましたが、このような境地になったことは生まれてこの方一度も無いかもしれません。

けっこう楽に読めて自分の今の精神状態にとって、良い影響がありそうだと思って読んだのですが、まだまだ修行の足りない私には理解するに至りませんでした。
ちょっと残念。


【Now Playing】 ニュース / NHK ( AMラジオ )

2013/11/17

【3/3】愛と革命の詩 -アンドレア・シェニエ-/ Mr.Swing ! 観劇記

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花組の東京公演観劇記、3回目はいよいよショー「 Mr. Swing ! 」について。
トップ蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さんは、前半のミュージカル「愛と革命の詩」も仕上がりがいいので、その勢いをそのままにショーでも自信をもって躍動していました。

深紅のスーツが似合うのがまたにくい!
イントロダクションから花組は飛ばします。
そしてプロローグ、「楽園」では蘭寿さんがたぶん大好きであろう狂熱のリズムで弾けます。
相手役、蘭乃はな(らんの・はな)さんもすっかり蘭寿さんの相手役として定着し、ステージを盛り上げました。

それに月組から組替えで来た明日海りお(あすみ・りお)さんが加わると、また花組のステージでの風景が変わったように感じました。
輝きを放つスターが増え、よりいっそうの華やかさと、何か新しい風も吹いてきたように思います。
なにより、明日海さんの美しさといったら、間近の銀橋を通り過ぎて行くときに目眩がするほどのスターの輝きを感じたのです。

変わったところでは、最近の宝塚ではちょっと珍しい「野球」をモチーフにしたシーンがあって、楽しいコーナーになっていました。
意外と若手ではなくて、“中堅以上”の方達が男対女の楽しい勝負をするというもので、観客もリラックスして楽しめました。

明日海さんのセイラー姿の似合うシーンがありましたが、これも明日海さんのはつらつとした姿がとても印象に残りました。
今回はとてもいい席で見ることができたので、明日海さんが通り過ぎる度に「きれかったぁ~(*゚▽゚)」と一人で感激!

また今回で退団される春風弥里(はるかぜ・みさと)さんと、華形ひかる(はながた・ひかる)さんが銀橋で「じゃあな!」っていう感じで別れを表現するシーンには私もジーンと来ました(T_T)

葡萄がたわわに実る秘密の花園でのシーンでは、マスカレードの歌手の歌と共に愛に溺れて踊る男女が・・・。
マスカレードの男は蘭寿とむさんで固定ですが、今回の公演では相手役のマスカレードの女が三人の役替わりとなっていました。
私が見た回は、柚香光(ゆずか・れい)さんが蘭寿さん相手に見事なダンスを披露していました。
この人も何か色気のある人ですねぇ。今後も大注目です。

このブログでも何回か書いているのですが、私は花組のショーが特に好きです。
身のこなしや、ステージ運びがとても“大人”な感じがするのです。
勢いに圧倒される部分もたくさんあるのですが、ゆったりとした場面でも心の興奮はそのままに、感情の高ぶりは維持される・・そんな感じなのです。

大階段での燕尾服による男役最高の見せ場も見事にきめて、トップ二人のデュエットダンスも心憎い振付がうれしく、最後まで楽しめました。

今回の公演、“蘭寿さんの花組”として、とてもいい形になったと感じました。
残るは来年のラスト、卒業公演ですが、まだこの余韻にひたっていたいと思います。
今回の花組、ミュージカルもショーも『満点!!』でした'(*゚▽゚*)'


【Now Playing】 オトナのJAZZ TIME / 島崎保彦・阿里耶 ( ラジオ日本 )

2013/11/16

【2/3】愛と革命の詩 -アンドレア・シェニエ-/ Mr.Swing ! 観劇記

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前回に続いてミュージカル「愛と革命の詩」について観劇記を。
主演の蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さん演じる詩人アンドレア・シェニエは、自らの信じるものに向かって真っ直ぐに突き進み、それに伴う外圧にも屈しない、高潔な志のある人でした。
ある意味、蘭寿さんご本人にも通じる生き方のようにも感じました。
来年の「卒業」に向けて、蘭寿さんにとってもやり甲斐のある役をしっかりと丁寧に演じられていたと思います。そして、相手役の蘭乃はな(らんの・はな)さんとの愛も舞台上で溢れんばかりの美しい表現をされていました。
とても良かった。

相手役蘭乃さんも、もっとも娘役としては演じ甲斐のあるトップ男役との深く激しい恋愛をつつましく、そして悦びもうまく表現していてとても良かったと思います。

蘭寿さんの弟を演じた華形ひかるさんは、冒頭の方では“うまく立ち回る”地位や金目当ての「イヤな奴」という印象でしたが、蘭寿さんが投獄され、処刑を待つ監獄に現われたときには、悩み苦しみながらなんとか生きている、男の影を背負った哀しみまで表現されていて、華形ファンの私、また“惚れ直し”ました(^^;)

蘭寿さんと対極の位置にいる明日海りお(あすみ・りお)さんの、カルロ・ジェラール。
普段の明日海さんの実直な印象が、さらに過激さを増したかのような役柄でしたが、自分の起こしていることが果たして良かったのか、理屈では正しいと思っても、今目の前で起こっていることは果たして民族の幸せになるのか、と疑心暗鬼的な悩みを抱えている様子をうまく描いていました。
もうひとつ登場場面が多いと明日海さんの表現もさらに磨きの掛かったものに出会えたかもしれませんが、あまり欲張ると明日海さん主演みたいなことになってしまうので、これで良かったのだろうと思います。

今回の舞台で退団される春風弥里(はるかぜ・みさと)さんは、ジャコパン党の冷徹な切れ者を演じ、いつものように役者とのしての見事な“巧者”ぶりを見せてくれていました。なぜかこの人にはいつも感情移入してしまうのです。今までたくさんの役でたくさんのキャラクターを見せてくれました。ありがとう!

蘭寿さんと志を共にする自由主義貴族フランソワ・ド・パンジュ侯爵を演じた望海風斗(のぞみ・ふうと)さんも相変わらずの存在感を見せてくれました。
全てが終わったあと、シェニエの死から25年の月日を経てその詩が後世に読み継がれるべく出版のされることになり、思いの丈を銀橋(オケピット前の観客席に張り出したエプロンステージ)で歌い上げる望海さん、私はその時にはもう涙をこらえることができなくなりました。
ほんとうに感動する歌唱でした。来て良かった・・・。

今回のミュージカルについては、装置に松井るみ氏、振付に大石裕香氏(ハンブルクバレエ団)が入りました。
その舞台装置は従来に無いものだったのですが、今回、あまりに席が良すぎて舞台の全容が見えず、あとで宝塚の番組でステージが映し出されたのを見たのですが、素晴らしい従来の宝塚にないものでした。
また、大石氏の指導によるものと思われる蘭寿さんや蘭乃さんのきめ細かく美しい仕草も素晴らしかったと追います。
全てがうまく相乗効果として現れ、素敵なミュージカルになっていました。

最後に、我が千葉市出身の綺城ひか理(あやき・ひかり)さん。
朝日ヶ丘中学校出身、高身長のイケメン男役ですが、神父の衣装で現われ、囚われの身になるのですが、いきなりルックス的にもとても目立っていましたし、舞台上での“華”もありました。まだまだ若手ですが、キラキラしていました。

ショーの感想はこのあと書くつもりですが、先回りして綺城さんはショーでもその姿はたいへん目立っていました。
ロケット(ラインダンスのこと)では、その身長から上手端で思い切って脚を上げ元気いっぱいでした。
明日海さんの歌唱時にもスーツ姿で現われたり、男役の見せどころである「大階段」燕尾服でのダンスにも今回加わり、キレの良いダンスを見せてくれました。
ラスト、パレードでは、上手と下手に分かれ、上手でパレードの男・カルテットの一人として、柚香(ゆずか)さん水美(みなみ)さんらの人気者と一緒に明るいコーラスを聞かせてくれました(*゚▽゚)ノ
千葉市出身の綺城さん、千葉の人たちはぜひ応援してあげてください。


【Now Playing】 ラジオなんですけど / 久米宏 ( TBSラジオ )

2013/11/15

【1/3】愛と革命の詩 -アンドレア・シェニエ-/ Mr.Swing ! 観劇記

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宝塚歌劇・花組東京公演「愛と革命の詩 -アンドレア・シェニエ-/ Mr.Swing !」、あきらめていましたが、幸運の女神さまからのご厚意をいただいて観劇できました。

トップスターの蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さんの卒業も発表になり、しかもこの作品の評判も良かったので、かなりなチケット入手困難状態でしたが、なんとか見られたのです。☆幸運の女神さまに感謝<(_ _)>

たぶん一回では書き切れないと思うので、三回に分けて書こうと思っています。

先ずは、「ミュージカル・愛と革命の詩」から。
全体的な印象は、宝塚らしい愛が根底にある物語で、舞台はフランス革命のさなかという、これも宝塚には持って来いの設定で、ファンにはうれしいものでした。

フランス革命という激動する社会情勢の中で、主役蘭寿さん演じるアンドレア・シェニエという詩人と、蘭乃はな(らんの・はな)さん演じるマッダレーナという伯爵令嬢からやがて革命の中で身を落とす娘の手紙のやり取りだけから始まる純愛という小さな出来事が、革命との対比の中で、物語に光と影をうまく付けていて、いきなり「これはいいぞ」と思いました。

そして革命の中心人物となった明日海りお(あすみ・りお)さん演じるカルロ・ジェラールという革命政府の闘士が物語に荒ぶる流れを作り出していました。

明日海さんは、革命という理想と現実の間で行き場を失い、おまけに密かに恋していた蘭乃さんが蘭寿さんの詩人に愛を捧げるのを見て、恋する二人にひどい仕打ちをするのですが、それも宝塚らしくて胸にぐっと迫る展開だと思いました。

明日海さんの心の葛藤と、ラストに向けた本心からする行為が明日海さんの役どころに厚みを加えていました。
私としては、もうちょっと明日海さんの心情を深く書いてもよいのでは、と思ったのですが、・・物語が長くなり過ぎてしまいそうですねd(^_^o)

そして主役の二人は、恋文のやり取りから、やがて顔を合わせることになり、互いのあふれるような愛をぶつけ合い、もうねぇ・・ラブラブだ・・( ´ ▽ ` )ノ
というわけで、トップ同士のラブラブなシーンが入った演目が大好きな私としては、まずこの点で合格点を付けてしまいました。

今回の舞台には、「エンジェル・ホワイト」と「エンジェル・ブラック」というロミオとジュリエットの「愛」と「死」にも似た役が有り、冴月瑠那(さえづき・るな)さん、柚香光(ゆずか・れい)さんのお二人が演じていて、これもストーリー展開をスムースにした上に、さらにアクセントも加えていて、貢献していたと思います。

そして、今回の脚本・演出は私の大好きな植田景子先生。
長女が宝塚デビューした宙組の「パラダイス・プリンス」では、「あきらめない」「夢に向かって突き進む」がテーマでした。
その後の星組・安蘭けいさんのサヨナラ公演では「どんな逆境でも淡々と自身の信じるところを歩む」ことの尊さがテーマに。
より、人の生き方に深く突っ込んでいった植田先生。

宙組・大空さんの「クラシコ・イタリアーノ」の脚本では、「人それぞれ、さまざまな生き方こそが人として美しい」・・というテーマになっていて、植田先生は今の世の中にとっても、私にとっても興味深いテーマを次々と提示して、いつも心の奥底にぐっと迫ってくるのです。だから好きになってしまうんだよなぁ(゚ー゚*)。oO

植田先生の著書「 Can You Dream ? 」を号泣読みし、その後すぐに感想文を便箋にしたため先生にお送りしたことがあったっけ。
そうしたら、先生からクリスマスに素敵なカードをいただきました。
先生の姿はテレビや雑誌などでもお見かけしていますが、ますます大好きになりました。

先生が描かれる作品を観劇するときには、「テーマ探し」が楽しみです。

愛音羽麗(あいね・はれい)さん主役の「近松」ものでは、人間が、・・男女が、根源的に希求するもの、『愛』がテーマでした。
人間の「性(さが)」を深く捉えた力作でした。
昨今の草食男子がはびこり、メールでおつき合いの申込みも、“相手を振る” こともでき、ウエットで深い付き合いなど皆無&絶無となった世の中に、あえて「愛する人のためなら“死”を選ぶ」という心中ものです。
すべてを投げ打ってでも成就する『愛』が、どんなものか、近松の浄瑠璃をモチーフに見せてくれました。

そして、今回の「愛と革命の詩」では、フランス革命という時代背景を用いて、どんなに真面目に、正直に生きても、人を信じて生きても、人生どうにもならず、死んでしまいたいという気にもなる瞬間がある・・そんなシーンがありました。そう言って泣き崩れる少女を明日海さんが救うのですが、そのあとには、明日海さんの恐怖さえ感じる圧政の陰から逆にその少女が自分が苦しんでいたことさえ忘れ、今度は人を苦しめる側に回っていました。
まるで今の世の中をそのまま表わしているようでした。

そこに蘭寿さん演じる詩人が、自らの信ずるところを突き詰め、蘭乃さんとの愛に生き、むしろ処刑され死んでいくのを、二人の愛が成就するかのような眩しいほどの愛の輝きにつつまれて表現していたのには、引きずり込まれました。
蘭寿さん、この大恋愛ものは、きっとやりたかった演目ではないでしょうか。
そして、植田先生が書きたかったのは、こうした尊いような、美しい生き方の大事さではないかと思いました。

今回は、植田景子先生の脚本・演出から切り込んでみましたが、次回は実際の舞台での花組の皆さんの惚れ惚れするような活躍ぶりについて書いてみたいと思います。


【Now Playing】 明日 / アンドレ・ギャニオン ( HealingMusic )

2013/11/14

日のあたる方へ(宝塚のジキルとハイド)

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日本青年館で公演のあった、宝塚歌劇団・星組「真風涼帆(まかぜ・すずほ)」さん主演のミュージカル『日のあたる方へ -私という名の他者-』について感想を。

星組期待の本格派男役、真風さんがスティーブンソン作の「ジキルとハイド氏の奇妙な事件」宝塚版に取り組んだ意欲作です。

真風さんは、ルックスも宝塚男役として申し分のない雰囲気を持っており、しかも演技も歌唱もダンスも毎公演積み重ねる毎にみるみる上達している印象があります。

宝塚版のこの作品は、真風さんを精神科医として、精神に疾患を抱える女性、マリア「妃海風(ひなみ・ふう)」のため、自ら認可されていない新薬の被験者となります。

そして、真風さん演じるジキルには封印された過去があり、心の奥底に潜むトラウマが別人格として現われ、事件に・・・。

薬を飲み、人格が変わる部分の唐突さと宝塚ではあまり見ない光景に客席は戸惑いを隠せないように感じました。
真風さんの演技がどうというよりも、“宝塚”をいつものように楽しもうとしてやって来た私のようなお気楽な観客にはちょっと“きつい”ものがあったかもしれません。

それに、真風さん演じるジキルの人物像がそれほど深く書かれてるわけでもないので、そんなことになるに至った経緯にも理解が及ばぬ状態で怖ろしい事件の只中に連れてこられて・・見ている側が気持ちをそこまで持って行けるのかがちょっと難しいと思いました。

相手娘役、妃海風さんにしても、記憶を失い、ただ訳の分からぬ歌を人形のように歌っている部分が前半を占め、あとでわかってくるものの、妃海さんの人物像もよくわからないままストーリーが進行して、しかもジキルとハイドだからきっとこんなことになるのであろうという想像がつく展開で、見ているこちら側には一本調子で“枝葉”のない印象はぬぐえませんでした。

後半、ストーリーが事件をきっかけに急展開してくると、それぞれの役どころが個々の人格を持って生き生きと動き出し、おお面白くなってきた(゚ー゚*)となり、そこからは客席も暖まってきた感覚がありました。

それでも、人殺しをしてしまったにも関わらず、妙に警察の病院でゆったりとしている主人公や、周囲の人物達にもちょっと違和感を感じました。
さらに、ラストおまけのショー部分では、ちょっと陽気過ぎやしないかい?と思うほどの部分もあって、演じた星組の皆さんよりも、この作品自体がもう少し宝塚的に練られていればよかったのに、と思ったのでした。

・・と、そんなことを言いつつも、真風さんは素晴らしかったし、妃海さんは若手なのに、相変わらず堂々として個性を発揮していましたし、天寿光希(てんじゅ・みつき)さん、十碧れいや(とあ・れいや)さんはじめ、周りを固めた星組の面々、力のあるところを見せてくれました。

結果として宝塚としてはちょっと難しいと感じる舞台でしたが、星組の力量を感じた公演でした。


【Now Playing】 Lucy In The Sky With Diamonds / The Beatles ( Rock )

2013/11/13

あったかい窓辺で昼寝に入ります・・(=^ェ^=)

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我が家のネコ、サンドとマロン。
先に眠りについたマロンを見て、サンドは「こいつあっという間に寝るな・・」とあきれて見ている(*´▽`)ようです。
ネコの昼寝はほんとうに気持ちよさそう。


【Now Playing】 Take A Chance On Me / ABBA ( Pops )

2013/11/11

曽野綾子さんの新書

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『人間にとって成熟とは何か/曽野綾子著(幻冬舎新書)』を読みました。
先だって中学時代の担任の先生から電話があり、「ラジオで話しているのを聞いたがこの人の話は面白いな」と言われたのがたぶん曽野綾子さんのことではないかな、と私は想像いたしました。先生のうろ覚えの記憶からたどっていくと・・たぶん。
「人間の成熟とかそんなタイトルの本が今出ているらしいぞ」と言われ、早速探して見ました(^_^)

たぶん、この本だと思うので読んでみました。
曽野さんがこの本で書いているような内容は、時々産経新聞の囲み記事で拝見していましたが、けっこう読んでいて痛いところを突かれたと思いました。
ベストセラーらしいので売り上げに影響するといけないので、詳しく内容にはふれず、私が「?!」と思ったフレーズを抜き書きしてみようかと思います。

○彼らは会議の席で自分の仕事を発表するときも「開催してございます」とか「分かれてございます」などと言う・・・と霞ヶ関の人たちのことを書いていました。
「開催しております」「分かれております」と言え・・と。
これは、私もここ数年そう思っていました。

○威張る人は言葉遣いでわかる。初対面の人に「ああ、そう」「ご苦労さんだったね」などと言うそうです。
これも思い当たりますねぇ(^_^;)
威張る人の中には、素早く相手を見て、この人の前では威張ってはいけない、ということを見極め、きわめて気さくに謙虚に振る舞いながら、そういう相手のいないところでは、人が変わったように威張る人がいる・・とも書かれていて(^^;)そうですよねぇ、まったくそのとおりだ。

○全紙(新聞の紙面をまるまる一ページ使う)広告でオリンピック誘致していたものを見ても怒っていました。
『私、浜●雅●は東京招致できたら、開会式のどこかのシーンで必ず見切れます。-ニッポンのために、インターネットができることを- あなたの公約も募集中。』という文言が掲載されていたとのこと。

まず、「見切れる」という業界用語は、曽野さん世代にもその下の世代でも、あるいはテレビばかりは見ていないという人にも全くわからない用語です。
「面倒を見切れない」という表現ならわかるが、こういう使い方は日本語にはない。と、はっきりおっしゃっています。私も同感。

また、一般人は「公約」する立場にないとも。これも同感。

広告主のGR●Eもどんな会社だか全く説明がないというのも、同感でした。
知らない人がたくさんいる、という現実を完全無視です。

他にはたぶん誰も書かないと思うのでここに書いてみました。

○著者の友達がA●Bに対して「どのチャンネルを廻しても、幼稚園生のお遊戯会みたいなのばかり見せられてうんざりだったわ。うちの孫のお遊戯褒めるだけで手いっぱいで、とてもテレビの番組まで楽しむ余裕ないのよ」と発言したのを「その言葉に笑いこけた」と書かれていました。
一人の芸では、到底観客の期待に応えられないから、数を揃えて見せれば若さという素材だけで金になる。という計算が見え見えである。・・と、辛辣です。
私も、ただジャンケンするところを見せるだけで一儲けするのを見て同じようなことを感じました。

今回は私が気になったフレーズだけをピックアップしましたが、読み込むと深く、ちょっと反省させられるような内容が詰め込まれていました。
売れている最中の本を取り上げたのは久しぶりですが、売れるだけのことはあると思いました。「あきらめることも一つの成熟」というキャッチコピーも響きましたm(_ _)m


【Now Playing】 P.S. I Love You / The Beatles ( Rock )

2013/11/09

新井満の自由訳

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前回に続いて、中学時代の先生からいただいた詩集の二冊目のご紹介。
『青春とは(Youth)/原作詩:サムエル・ウルマン、自由訳:新井満(講談社)』です。

原作者サムエル・ウルマンは欧州大陸から新大陸に渡ってきた移民の子で、当時の社会的弱者を救済する運動に生涯を捧げた“利他の人”であったとのこと。
教育活動や宗教活動の両面で市民から尊敬を集めた人格者だったようです。

「青春(Youth)」には、オリジナルと改変に改変を重ね磨かれ、戦後、マッカーサーも連合国軍総司令部(現第一生命ビル)で日々愛誦したと言われるものが有り、そちらの方が一般には知られているとのことです。

ご紹介するこの本は、オリジナル版を自由訳という形で編纂されたものです。
新井満さんは、あの「千の風になって」の翻訳もされているのはご存知かと思います。

この本は、写真集ともなっていて写真を見ながら読んでいると、心洗われるようです。青空や夕焼けがきれいな写真ばかりです。

この詩集で一番うったえかけているのは、「真の青春とは、若い肉体のなかにあるのではなくて、若き精神のなかにこそあるのだ」というものです。

歳を重ねただけで人は老いるものではなく、夢を失ったときにはじめて老いるのだ・・と。

この詩集を送ってくださった先生は、教職を退職されてその後大病から手術を経ていますが、きっとまだ精神は若者のようなのだと思います。
自ら言い聞かせる意味もあるのかと思いますが、私にも読んでもらいたいと思っていただけたことはとても幸せです。

もうひとつ、若い夢ある気持ちをもって何かやれることがあるのかもしれないと思いました。
いつも先生には教えていただくことが多々あるのです。

12月には、先生の夢が形となって今年も展覧会を開催するつもりである旨の手紙も併せていただきました。
それを楽しみに、そして私もそれを拝見してまたエネルギーを得たいと思ったのでした。


【Now Playing】宮治淳一のNo Music,No Friday / 与良正男 ( TBSラジオ )

2013/11/08

父は空 母は大地

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いつも気にかけてくれて、手紙などをくださる中学時代の担任の先生。
先日は詩集を二冊送ってくださいました。
きょうはそのうちの一冊をご紹介します。

『父は空 母は大地/寮美千子編訳(パロル舎)』です。

これは1854年、アメリカの第十四代大統領フランクリン・ピアスが先住民たちの土地を買収し、居留地をあたえると申し出、翌年先住民の首長シアトルが条約に署名。
そのとき、シアトル首長が大統領に宛てた手紙を翻訳したものを詩集としたものです。

きょう、美しく晴れ、あしたは雲が空をおおう、私の言葉は星のように変わらない・・・どうしたら空が買えるというのだろう?
わたしにはわからない。
風の匂いや水のきらめきをあなたはいったいどうやって買おうというのだろう?

と、書き出されています。

この地上にあるものは松の葉一本、虫の一匹、すべては私たちの遠い記憶の中で神聖に輝くもの。

このあと先住民たちが慈しんでいる鹿、大鷲、熊、岩山、草原のみずみずしさ、小馬の体のぬくもりなどについて書かれ、それらは同じひとつの家族のものだと説きます。
で、白い人よ、あなたもその家族なのになぜそれらを買おうと言うのかと・・。
白い人よ、「あなたの兄弟にするようにそれら当たり前の存在にやさしくしてほしい」と願っているのですが、このあと人の生き死にはその自然の中で営々と続く、と詠われていきます。

その後、白い人が大地を売り買いし、むさぼりつくし、砂漠しか残さないことを予言しています。白い人のつくった景色は目に痛く、白い人の町の音は耳に痛い・・とも書かれていました。

読んでいて、“白い人”の発想である「発展」と「成長」が人類にとって一番に求められるものだという考え方はどんなもんだろう・・と何度も思いました。
便利だ便利だ、と作っておいて、それがいったん事あると何万年もしないと元の地球に戻らないものだと知っても、もうそれを忘れたかのようにしている人・・。

60頁程度の詩集なのですが、あまりにも深く、衝撃的なものでした。
私の心にも大きなものが残りましたが、あの人にも、この人にも読んでもらいたい・・などと思いました。

先生は、リタイア後、昨年大病をされ、大きな手術を受けました。
そしてきっとこういった詩にも目を向けられ、私にも読んでみてもらいたいと思ったのだと思います。
またひとつ宿題をもらったようです。


【Now Playing】 ニュース / NHK ( AMラジオ )

2013/11/06

「ひとりでは生きられないのも芸のうち」という本

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『ひとりでは生きられないのも芸のうち/内田樹著(文春文庫)』を読みました。
読みましたが、途中でちょっとイヤになってしまいました。

それは、簡単に書こうと思えば書けることを回りくどく(私がそう感じただけですけど)たくさんの語句を使って書いていて、まだるっこしくて半分くらい読んで投げ出したくなりました。

イヤイヤ最後まで読んだのですが…σ(^_^;)
ものすごく簡単に言うと、職場・仕事の状況がフェアネス(平等)な状態で実現されていて、はじめて「信頼」に応えるため能力の限界を超えて人は働くことができる・・・そんなことが書いてありました。とっても難しく。

で、今はフェアな状況が実現されていないのだ・・派遣労働者や就職してから三年もしないうちに転職しようとする人たちを例にとって・・とも書かれていました。難しく書いてあるから、上記のような表現では書かれていないですけど。

調子に乗って、この著者の本を同時にもう一冊入手しておりまして、もう一度頭を冷やしてリセットしてからその一冊は読んでみようと思います。
今の状態ではとても見る気にならないので。

書かれていることは、ちょっと過激な印象もありますが、でも「そうだよな、そうかもしれない」と思うことばかりでした。

もう一冊の読後感をいつ書けるかわかりませんが、他の本でインターバルをおいてから読んでみたいと思います。
今回は疲労感漂う中、書いてみました(^^;)


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 益子直美他 ( NHK-AM )

2013/11/05

聞き書きボランティアというものがある

先日、早朝にラジオを聞いていたら、「聞き書きボランティア」というものが今注目されている、という内容で放送されている番組に出会いました。

これは、元々「傾聴ボランティア」というものがあって、要するにお年寄りのお話を聞かせていただくというもので、語るお年寄りも聞いてもらうことで色々な若い人に出会えるなどメリットがあるものだと思います。何より孤独感を感じず、話をする人ができるということは良いことだと思います。

番組では、孫娘のような方がお爺ちゃんの話を聞いていました。
若い頃の時代背景を語りつつ、当時のお爺ちゃんの彼女の話をしたりしていましたが、うなずいたり、笑ったりの1時間半がダイジェストされていました。
話した本人も次の話す機会を楽しみにし、聞く方も知らないことを初めて知ったりで、ただ忍耐の一文字で一方的に聞いているのかと思っていましたが、そうでもないようでした。

そして、ここからが“聞き書き”ボランティアの特徴ですが、その聞いた話を本にしてしまうのです。内容は、敢えてまとめずけっこう“そのまんま”です。

実際に文章にまとめられたものが番組内で読まれたのですが、「話し言葉」のまま書かれていました。そして、その方が良さそうに感じました。
話しているそのときの光景が目に浮かぶのです。
話し言葉で読むというのは、なかなかいいものです。

現在はこのボランティアの養成講座も開設されているとのことで、ちょっと気になりました。
※ネットで検索すると養成講座はけっこう色々な所で開講されていました。

今の自分の仕事の中でも傾聴ボランティアをされているところに関わりがあったりするのですが、そこでは聞く側の大学生のスケジュールの都合が付かず(今の学生は忙しいのです)、当初の目標どおりにはいかなかったのです。
こうして何か形になるものが残ることで、語る方、聞いてまとめる方にも励みになるのではないか、と思いました。
これについては、もう少し調べてみようか、という気になっています。


【Now Playing】 エクスルターテ / リベラ ( 合唱 )

2013/11/04

「ベニシアさんの四季の庭」

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職場近くの「千葉劇場」の入り口にチラシが貼られていて気になった『ベニシアさんの四季の庭』を見に行ってみました。
この映画は上映館が限られていて、千葉では二館(浦安のもう一館は終了している)のみの上映らしいのであわてて見ることにしたのです。


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京都大原の古民家に暮らすイギリス人女性ベニシアさん。
英国貴族の家系に生まれるも華やかなその世界に心満たされることがなかったようです。映画の中でも生まれ育った故郷に帰るシーンがあるのですが、写真のとおりベニシアさんのイギリスのお家は・・宮殿 (^_^;)です・・、王様が泊まる部屋までありました。

ベニシアさんは、19歳で世界を放浪する旅に出ます。そして運命に導かれるようにたどり着いたのが、日本の京都でした。

そんなベニシアさんの暮らしを追った、NHK放送番組「猫のしっぽカエルの手 京都大原ベニシアの手づくり暮らし」をきっかけとして、現在の夫、子ども、前夫との間の子ども達、孫も含めたかなり辛いこともあったことを紹介しつつ自然の中で庭づくりをしながら暮らすベニシアさんの姿をとらえた映画でした。


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振り返る過去のお話は辛いことも多々あるのですが、四季の移り変わりとともに変化を見せるベニシアさんの庭の光景に目を奪われます。
そして、花が終わりそうになった薔薇の花びらで作る塩漬けのポプリや、近所のおばあさんから教わった紫蘇ジュースづくり、柿渋を外のベンチに塗ったりするところなどの、日常の何でもない生活の姿にとても惹かれました。

二度目の結婚で、この人は私にピッタリ、と思って京都での生活が幸せの絶頂にあると思ったのに、夫が他の女性に心奪われ家を出てしまう話をしているときには、「人は誰もつらいことに何度も遭遇するのだ」とあらためて思いました。
思いましたが、この映画を見て私も“淡々と生きていこう”と思いました。

いい映画でした。
変にストーリー性を持たせたりせずに、衝撃的なシーンなどもなく、平穏な心と平穏な生活、豊かな自然とその恵みなどが静かに描かれていてよかった。
大げさかもしれませんが、今後の私の生き方の参考になったような気がしました。


【Now Playing】 マテル・テネブラルム / キース・エマーソン ( Rock )

ポールマッカートニーのニューアルバム『NEW』

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11年ぶりの来日というPaul McCartneyの日本公演に先駆けて新しいアルバムが発表されました。
さっそく聞いてみましたので速報を。

今回は、4人のプロデューサーがそれぞれいくつかの曲を担当するという変わった形での制作だったようです。
どうやら、試しに一曲やらせてみたら、どの人も良くて結局4人全員に任せたらしいですね(^_^;)ちょっと珍しい。

①Save Us
アップテンポでビートルズ時代には無かった感じのリズム感。
プロデューサーのポール・エプワースとの共作とのこと。
ギターサウンドの歪みがカッコイイ曲です。

②Alligator
プロデューサーはマーク・ロンソン、ポールのソロ時代にはありがちなサウンドですが、途中のメルヘンチックかつ宇宙に漂うような感じの部分は新鮮かつポールの曲らしい印象でした。アコースティックギターと、サステインの効いたエレキギターとの掛け合い具合も程よい佳曲です。

③On My Way To Work
プロデュサーは、あのジョージ・マーチンの息子、ジャイルズ・マーチン。
ポールの情緒的で牧歌的なイメージが余すところなく表現されています。ここまででは一番私にとってしっくりくる印象でした。
大掛かりに聞こえるバックのサウンドも見事なマッチングを見せています。
なかなかの曲に聞こえました。

④Queenie Eye
プロデューサーは、ポール・エプワース。
ポール独特のワイルド感横溢の曲。
ドラムはじめ演奏陣は叩きつけるようなプレイを聞かせてくれます。
キーボードとベースの組み合わせがビートルズ後期を感じさせてくれたような気もします。

⑤Early Days
プロデューサーは、イーサン・ジョンズ。
アコースティックギターの弾き語り曲。
静かに物語るように若い頃を回顧する・・そんな曲です。何か自然の情景が浮かんできそう。

⑥New
先行発売のシングル曲。マーク・ロンソンのプロデュース。
いきなりキャッチーなメロディで始まり、しかもハープシコードが曲をリードしていて、あれれ?ビートルズのあの曲っぽいなどとファンは懐かしがるかもしれません。
リズムも後期ビートルズっぽいなあ( ´ ▽ ` )
エンディングもビートルズっぽく、いたずら感があって良いと思いました。

⑦Appreciate
ジャイルズ・マーチンのプロデュース。
リズムがポールらしくないのがひとつの特徴かも。ヒップホップなズンズンいうベースドラムが印象的。
でも、かなりな意欲作だと思いました。このアルバムでも一番とんがっている作品だと思います。しかもライブでやったりしたら会場全体にグルーブが拡がるのではないかと思いました。間奏のギターもこれまでのポールの曲らしくなく、それがまた良いと感じました。

⑧Everybody Out There
これもジャイルズのプロデュース。けっこうナチュラルな曲づくりと、サウンドづくりです。ポールファンなら自然に聞けて、自然に“乗れる”感じ。
途中のブレイクもライブ向けに感じるくらい聞いている人の“乗り”を意識しているように思いました。印象的なギターリフもイケてるし、タイトなリズムもバッチリです。これも佳曲ですね。

⑨Hosanna
イーサン・ジョンズのプロデュース。アコースティックギターの音をそのまま過度に加工せずに出しているのが効果を生んで、ポールの優しいため息のようなものを感じさせてくれました。
そう言えば、イーサンのお父さんは、未発表となったビートルズの「ゲット・バック」・・「レット・イット・ビー」ではなく、このアルバムが本来は発表されるはずだった・・をプロデュースした人でした。
あの未発表アルバムは、けっこう原音そのものみたいな感じでした(そもそも元々のアルバムコンセプトがそうだったのだ)ので、それを思うとしみじみとしてしまいました。
※その一部は「アンソロジー」で聞くこともできます。

⑩I Can Bet
こちらもジャイルズ、プロデュース。
ウイングス初期のバンドで大学などを回り、ゲリラライブをやっていた頃のようなバンド感満載の曲です。タンバリンが入るとなぜかライブっぽさが増しますよねぇ(^-^)
途中のドカンとブレイクっぽくなるところもカッコイイし、リフもベリーグッド!d(^_^o)ウイングスみたい(*´∀`*)

⑪Looking At Her
これもジャイルズ。
このサウンド世界は新しくもクラシカルで、さすがジャイルズという気がしました。どこかで聞いたようなメロディも感じましたが、懐かしい部分と先鋭的な部分がミックスされて今のポール、まだまだ頑張って新しいものを模索している・・と感じました。

⑫Road
ポール・エプワースのプロデュース。
この曲も新しいポールの試みを感じさせてくれます。
静かに探るような曲の序盤からパッと開けるような展開が見事です。
そしてまた深く潜行して行くようなところがまた憎い(^_^)
不安感を煽るようなエンディングもまた良しです。

⑬Turned Out
ここからはボーナストラックです。通常盤には入っていない曲です。
そしてイーサンのプロデュース。
シャープでスライドの掛かったギターが印象的な力強く軽快な曲です。
それこそこのスライドがジョージ・ハリスンだったら最高だな(゚ー゚*)、などと思ったりもしました。この曲、気に入りました。カッコイイぞ(^-^)

⑭Get Me Out Of Her
ジャイルズ、プロデュースです。
これはわざと古くさく作った曲。ボーカルの音声も古く聞こえるようにされています。古いブルース曲を懐かしい楽器で、リズムも昔っぽく、スタジオを感じさせないゆったりとした感じで作られています。録音後ちょっと録ってみたリラックス曲みたいな感じに見せてあります。

⑮Struggle
ポール・エプワース、プロデュース。
これは日本盤のみのボーナストラック。
こちらはスタジオに“オタク”的に“こもって”作ったかのようなプライベートな印象の曲です。

⑯Scared
これはシークレットトラックで、プロデュースはジャイルズです。
ポールのピアノ曲らしい、語りかけるような印象です。
弾いているポールの様子が見えるようです。
この曲でアルバムは静かなエンディングを迎えます。

というわけで、日本公演がますます楽しみになってまいりました(゚ー゚*)。oO


【Now Playing】 Scared / Paul McCartney ( Rock )

2013/11/03

GEORGES ROUAULT ジョルジュ・ルオー展・千葉市美術館[2013.10.1~11.17]のご紹介

20131102_georges_rouault01


どこでご紹介しようかと思っていましたが、昨日、仕事のあとに寄ってみましたのでこのブログで鑑賞後の感想を書いてみようかと思います。

ジョルジュ・ルオー(1871~1958)はフランスの画家で、本国以外では日本で比較的受け入れられてきた方のようです。
キリストの受難や聖書の場面を作品の画材の材質,素材の材質にこだわって描き上げていた方とお聞きして、なるほど実際の作品を見ると、思わず近くに寄って作品の表面を観察してしまうくらいそれぞれの作品の質感が独特で異なっているのでした。

印刷されたチラシなどを見ていると、割と平面的な印象が残り、“のっぺり”とした絵に見えてしまうのですが、実物はその作品表面の質感が絵の濃淡と共に訴えかけてきて、意外な感じでした。
しかも、かなり内面的に深いものがあるように感じました。

それは、今回ルオーの版画も展示されているのですが、強く訴えかけてくるのはむしろこのモノクロの版画の方でした。
版画のタッチがまた質感にこだわるルオーの意図をよく伝えて、私が一番心うたれたのは版画による作品の方でした。

ルオーの人物の描き方は静かに強く訴えてくる感じ。
無言の威圧感というか、人がそれぞれ抱えている苦悩を静かにかみ殺している様子が伝わってくるのです。

そして、掲載した写真に今回買い求めた絵はがきも写っておりますが、それを見ていると、神の下、人々が生きている時間が静かではあるが重く、様々な想いをのせてジリジリと過ぎ去っていく感じがして、胸に迫るものがありました。

ポスター、チラシなどではあまり感じなかったのですが、実際に行ってみると力作ぞろいの今回のルオー展、ちょっと視点を変えて鑑賞すると何かが見えてくるような気がします。


【Now Playing】 きらクラ! / ふかわりょう、遠藤真理 ( NHK-FM )

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