「ベニシアさんの四季の庭」
職場近くの「千葉劇場」の入り口にチラシが貼られていて気になった『ベニシアさんの四季の庭』を見に行ってみました。
この映画は上映館が限られていて、千葉では二館(浦安のもう一館は終了している)のみの上映らしいのであわてて見ることにしたのです。
京都大原の古民家に暮らすイギリス人女性ベニシアさん。
英国貴族の家系に生まれるも華やかなその世界に心満たされることがなかったようです。映画の中でも生まれ育った故郷に帰るシーンがあるのですが、写真のとおりベニシアさんのイギリスのお家は・・宮殿 (^_^;)です・・、王様が泊まる部屋までありました。
ベニシアさんは、19歳で世界を放浪する旅に出ます。そして運命に導かれるようにたどり着いたのが、日本の京都でした。
そんなベニシアさんの暮らしを追った、NHK放送番組「猫のしっぽカエルの手 京都大原ベニシアの手づくり暮らし」をきっかけとして、現在の夫、子ども、前夫との間の子ども達、孫も含めたかなり辛いこともあったことを紹介しつつ自然の中で庭づくりをしながら暮らすベニシアさんの姿をとらえた映画でした。
振り返る過去のお話は辛いことも多々あるのですが、四季の移り変わりとともに変化を見せるベニシアさんの庭の光景に目を奪われます。
そして、花が終わりそうになった薔薇の花びらで作る塩漬けのポプリや、近所のおばあさんから教わった紫蘇ジュースづくり、柿渋を外のベンチに塗ったりするところなどの、日常の何でもない生活の姿にとても惹かれました。
二度目の結婚で、この人は私にピッタリ、と思って京都での生活が幸せの絶頂にあると思ったのに、夫が他の女性に心奪われ家を出てしまう話をしているときには、「人は誰もつらいことに何度も遭遇するのだ」とあらためて思いました。
思いましたが、この映画を見て私も“淡々と生きていこう”と思いました。
いい映画でした。
変にストーリー性を持たせたりせずに、衝撃的なシーンなどもなく、平穏な心と平穏な生活、豊かな自然とその恵みなどが静かに描かれていてよかった。
大げさかもしれませんが、今後の私の生き方の参考になったような気がしました。
【Now Playing】 マテル・テネブラルム / キース・エマーソン ( Rock )
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