新井満の自由訳
前回に続いて、中学時代の先生からいただいた詩集の二冊目のご紹介。
『青春とは(Youth)/原作詩:サムエル・ウルマン、自由訳:新井満(講談社)』です。
原作者サムエル・ウルマンは欧州大陸から新大陸に渡ってきた移民の子で、当時の社会的弱者を救済する運動に生涯を捧げた“利他の人”であったとのこと。
教育活動や宗教活動の両面で市民から尊敬を集めた人格者だったようです。
「青春(Youth)」には、オリジナルと改変に改変を重ね磨かれ、戦後、マッカーサーも連合国軍総司令部(現第一生命ビル)で日々愛誦したと言われるものが有り、そちらの方が一般には知られているとのことです。
ご紹介するこの本は、オリジナル版を自由訳という形で編纂されたものです。
新井満さんは、あの「千の風になって」の翻訳もされているのはご存知かと思います。
この本は、写真集ともなっていて写真を見ながら読んでいると、心洗われるようです。青空や夕焼けがきれいな写真ばかりです。
この詩集で一番うったえかけているのは、「真の青春とは、若い肉体のなかにあるのではなくて、若き精神のなかにこそあるのだ」というものです。
歳を重ねただけで人は老いるものではなく、夢を失ったときにはじめて老いるのだ・・と。
この詩集を送ってくださった先生は、教職を退職されてその後大病から手術を経ていますが、きっとまだ精神は若者のようなのだと思います。
自ら言い聞かせる意味もあるのかと思いますが、私にも読んでもらいたいと思っていただけたことはとても幸せです。
もうひとつ、若い夢ある気持ちをもって何かやれることがあるのかもしれないと思いました。
いつも先生には教えていただくことが多々あるのです。
12月には、先生の夢が形となって今年も展覧会を開催するつもりである旨の手紙も併せていただきました。
それを楽しみに、そして私もそれを拝見してまたエネルギーを得たいと思ったのでした。
【Now Playing】宮治淳一のNo Music,No Friday / 与良正男 ( TBSラジオ )
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