「ごっくん青空ビール雲」を読んだ
『ごっくん青空ビール雲/椎名誠著(文春文庫)』を読みました。
タイトルがいいっ!そして腰巻きの“そこにBEERがあるからだ。のんで倒れて白い雲”が気にいった。
珍しくブックオフでなく、千葉銀座通りの中島書店で気にいって新刊を買った。
中島社長お元気ですか?!(^-^)
椎名さんも昭和19年生まれですから、気づけばそんなお歳なのです、ですが“椎名節”は健在。
洋菓子のことを「スイーツ」だなんていうヤツには「なんとかせねば」と思わず立ち上がってしまったけど、別になんにもできないのだった・・(^^;)
「コンテンツ」だとか「アクセス」なんて言葉を平気で使うヤツにも以前にもまして毒づくのですが、私の感じた印象は、実は椎名さん、ずいぶんとおだやかになったな・・というものでした。
今までどおりの“激怒模様”に見えますが、「まあ、せいぜいそうしとくがいいさ」という雰囲気を行間から感じたのです。
逆に、この本の椎名さん、今まで以上にとても素敵な人に映りました。
どのエピソードも“くだらない”ようで、とても面白いのですが、以前は怒りが文章の展開を通り越して逆上気味であったのに、今回の新刊では“余裕”さえ感じる様子が顕著でした。
世間の「どうにもこうにもゆるせん、かんね」という部分には鋭くジャブを入れたかと思うと、女性の話題などではボクサーの“ウイービング”よろしくヒラリヒラリと話題を乗りこなし、見事なアウトボクシング的展開も見せてくれます。
久しぶりに“ビール雲”と共にスカッとした椎名さんの新刊でした。
【Now Playing】 All Of The Monkey's Ain't In The Zoo / Tommy Collins ( Country & Western )
« 『風と共に去りぬ』朝夏・スカーレット版も見た | トップページ | カメラが壊れて »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 古本の頁を繰っていて見つけるもの(2022.01.23)
- 中学生時代から今に至るまで、「レコード盤を貸してくれ」「CDを貸してくれ」「本を貸してくれ」と言われる話。(2021.12.21)
- 「日本人も知らなかったニッポン/桐谷エリザベス」を読みました。(2021.10.03)
- 「小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム -名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏-」を読みました。(2021.09.28)
- 坪内祐三の「最後の人声天語」を読んだ。(2021.09.25)
「お酒」カテゴリの記事
- 「居酒屋へ行こう。/太田和彦」を読みました。(2023.10.21)
- 伊集院静さんの「大人の男の遊び方」を読みました。(2023.08.14)
- 「予約一名、角野卓造でございます。【京都編】」を読みました。(2023.07.11)
- 「飲むぞ今夜も、旅の空/太田和彦」を読みました。(2023.02.18)
- 「私の酒 -『酒』と作家たちⅡ-/浦西和彦・編」を読みました。(2022.11.20)
コメント