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2014/02/10

「思い出コロッケ」・・タイトルと帯に惹かれて読みました

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『思い出コロッケ/諸田玲子著(新潮文庫)』を読みました。
タイトルもなんだかほっこりして良さそうだし、帯の文句「向田邦子に捧ぐ 愛と笑いが食卓を包んでいたあの頃-。昭和の残り香漂う作品集」に惹かれました。

書かれている時代は、だいたい昭和の50年代くらいです。
七編の短編から成っているのですが、それぞれのタイトルがコロッケや、黒豆、ミートボール、シチューなど、食べ物の名前になっているのです。
不思議と食べ物のタイトルって郷愁を誘うもので、舞台となっている昭和終盤の香りをより引き立たせています。

夫が帰ってこなくなり、夫の愛人のアパートまで出かけて不在だったので帰りに肉屋でコロッケを買おうとすると、その愛人が夫と食べるコロッケを買っているところに出くわし、気づかれぬまま自分は食べたくもないのに見栄をはってメンチをたくさん買ってしまう話。

離れを貸していた姉弟と思っていた二人が、政治的な組織に追われて一夜にして“もぬけのから”になっていた話。弟の方にちょっと気を惹かれていた主人公が書き置きを見ると、逃げた二人が実は夫婦だったという話。

家族皆でドタバタ・ハワイ旅行に行き、ドリフの珍道中的な展開の中、ある一日だけ、具合が悪いと嘘をついて一人で出かけたときに目くるめくゴージャスな男性と知り合い、夢のようなひとときを過ごす話。

ジョン・レノンが撃たれた日の“ジョンかぶれ”のミュージシャンを目指す男との堕落した生活をする女性の話などもありました。

どれも、昭和のちょっと味気ない、しみったれた人生の話でしたが、でもそれが昭和という時代の光を受けて鈍く輝いているようなお話ばかりでした。

最近、こういう人生の一時代を振り返るような、胸に甘酸っぱいような気持ちの拡がる話が自分にとって違和感のない読み物となっています。
歳のせいでしょうね。


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