室井滋のオシゴト探検を読んだ
『室井滋のオシゴト探検 玄人(くろうと)ですもの/室井滋(中央公論新社)』を読みました。
この本は、女優の室井滋さんが様々な道のプロ・・玄人に出会い、その世界と個々の達人とも言える「玄人」さんから貴重なお話や、経験を聞いていくというものでした。
列車デザインのマエストロや、最近テレビでもお見かけする天才書家・金澤翔子さん、落語家立川志の輔さん、どんな金庫の鍵も開けてしまう鍵師、麻薬Gメン、トイレの建築家、ヴァイオリンの目利き、「顔」学者、太陽観測の鬼、地図マニア、銭湯絵師・・まだまだたくさんの人と出会い、お話を聞いているのが本書です。
達人というか、その道の“ほんまもん”のプロというのは、やはり常人には行き着くことのできない境地に達しているのだと感じました。
子供の頃から段ボールに穴を開けてプラネタリウムを作っていた少年が、やがて日本でも最高のプラネタリウムを作り上げてしまい、通常のプラネタリウムが投影するのは1万個の星ですが、この本に登場する大平貴之さんは2,200万個の星を投影するメガスターというプラネタリウムを作り上げてしまいます。
そしてそれが仕事となってしまう・・好きこそものの上手なれ・・の頂点のような方でした。
とにかくこの本に登場する人達は、皆、上記のような人ばかり。
私も何かそれくらい夢中になれるものがあったならば、自分で言うのもなんですが、“オタク”的に掘り下げる性格ゆえに少しは“もの”にできたのかも、(^_^;)なんて思ったりもしました。
聞き手となっている室井さんのそれぞれの“玄人”さんに対する接し方、その時々の感想も面白く、楽しく読むことができました。
【Now Playing】 I'm Only Sleeping / The Beatles ( Rock )
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