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2014/05/31

前回の不発読書の“とほほ”感を取り戻すために椎名誠さんの本を取り出した

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表題のとおりの理由により『突撃三角ベース団/椎名誠著(文春文庫)』を読んでみました。

この本での椎名さんは、縦横無尽だ。
羅臼に出かけて流氷が接岸している海を見、トド肉を焼き、バーボンを飲む。
吹き付ける風がテントをたたき音を立てるがそれが寝袋の中でしあわせを感じさせてくれ・・強烈睡魔の入り口が見えてくる。

自家製筏(いかだ)で川を下ったり、電車の中の若者のイヤフォン・かしゃかしゃ音に怒り、埼玉の田舎で車運転中道に迷い、途方に暮れ通りかかった兄ちゃんに聞いても、兄ちゃんに同乗している彼女らしき女性と二人でまったく説明が出来ずにイライラしていると、後の車のオヤジから強烈クラクションを鳴らされたり(^^;)、沖縄の座間味から無人島に送り込んでもらう話、などなどいろいろもろもろ・・いつもどおりの椎名節が次々と点火・爆発し、読者はこの上もなく楽しい時間を共有できるわけです。

何よりも椎名さんのエッセイに登場するもので一番多いのは、間違いなく『生ビール』です。

田舎に行って、生ビールの看板・幟が出ている店を夕刻に必死に探して入ってみたらその注ぎ方が“なっていない”と嘆き、逆に美味い生ビールに出会ったときの至福感の描写に、こちら読者はふるえるような感覚が湧き起こるのです(*^^*)
ビールを飲ませたら、ビールを飲んでいるところを書かせたら、たぶん日本一のいい男が椎名さんではないかと、あらためて思いました。

日本全国、世界の異境、あらゆるところに出かける椎名さんのバイタリティと、チャレンジングで愉快な旅にはビールが付き物です。
いつものことながら、読んでいるこちらtが気持ちよく、さわやかに、そしてちょっとした満足感まで得られるのが学生時代から読んできた椎名さんの真骨頂です。

今回も堪能しました。
まだ、ブックオフで買った椎名さんの本があるので、また機会をみてご紹介したいと思います。


【Now Playing】 もっと気軽に盆栽を / 盆栽家・山田香織 ( NHK-AMラジオ )

2014/05/30

「考えない人」・・読み始めてすぐに降参

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『考えない人/宮沢章夫著(新潮文庫)』を読み始めたのですが、一見面白そうなタイトルと紹介文につられて手にしたこの本・・久しぶりに途中で投げ出しました。

取り上げているそれぞれのエピソードはとても面白そうなのに、読んでみるとタイトルどおり、何も考えていない話の展開。
普段のこの著者のエッセイなどがどういうものか知らないのですが、例えば「こんな夢を昨晩見てさ」と人からまったく意味のない夢の話をされて、どうだまったく何の脈絡も無くて面白いだろう」と言われたときの感想・・。

そんな感じです。
次は大丈夫だろうと、読み進めていったのですが、どれもこれも私の感覚にはその面白さは擦りもしませんでした。
残念。


【Now Playing】 I'm Down / The Beatles ( Rock )

2014/05/29

「日曜日の女たち」という小説を読んだ

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『日曜日の女たち/真野朋子著(幻冬舎文庫)』を、これまたブックオフで86円也で手に入れ、読みました。

月一回開催される「日曜倶楽部」という会は、38歳から26歳までの女性五人の飲んで食べての“おしゃべり会”ですが、全員が不倫中の独身という・・読む前から面白そう(不謹慎ですが)でしょう?!・・面白いですd(^_^o)

皆が皆、訳ありの恋愛(不倫)中。
日曜倶楽部での五人の会話が、不倫の始まりから現在、そして今後の見通しなどを“突っ込み”などが入りながら読者の前に繰り広げられます。

五人が五人とも異なるタイプの不倫をしていて、さらにメンバーの叔母さんのエピソードも紹介されるのですが、そこにも30年以上に渡る「不倫の集大成」みたいな大河物語もあります…(^_^;)

各々境遇は違うのですが、それぞれの女性達がどんな気持ちで男と付き合っているのか、相手の家庭のことをどう考えているか、そして肝心な相手の男がどうしてこの関係を続けているのか、・・まで、まるで著者が体験でもしているかのようにそれぞれの女性について事細かに書かれています。

これは男にとっても非常に興味深い…σ(^_^;)別に不倫しようってわけじゃないですよ・・ものでした。

相手の奥さんが乗り込んで来る話もあるし、離婚に向かいそうだったのに、相手の奥さんが大病に掛かり、よりが戻ってしまう話もあるし、自分が離婚したあと同級生で既婚の元カレに相談していたらその彼と不倫関係になってしまう話など、盛りだくさん?( ̄O ̄;)な内容にどんどん引き込まれました。

けっこう“軽い”小説だと思って読んだのですが、意外と“深い”のでした。

それに、実際に不倫しているときの二人の会い方、出かけるときの段取りなどは“臨場感満点”でした。

どんどん読めてしまうので、軽い気持ちでいたのですが、女性を中心とした様々な人生模様がしっかりと書かれていました。
で、とりあえず不倫はやめておこうと思いましたd(^_^o)


【Now Playing】 Oh! Carol / Neil Sedaka ( Pops )

2014/05/28

懐かしく山口瞳さんの「礼儀作法入門」、ページを捲ってみた

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『礼儀作法入門/山口瞳著(新潮文庫)』を読みました。
昭和50年に刊行されたものの文庫化ですが、ご本人が平成7年に亡くなられていて、読んでみると時代を感じさせる内容も多々ありましたが、楽しめました。

「祝儀袋の渡し方」なんてところを読んでみると、けっこう山口さん、祝儀袋の収集が趣味になっているくらいに“あちこち”でご祝儀というか、チップを払っている様子がわかります。

例えば、工場見学で帰りに駅まで送ってくれたバスの運転手さんに百円(今の百円ではない)を渡したら、あとで「あの人は社長です」と言われた話などもありました。

旅館での仲居さんや風呂焚き、下足番、板前、酒場のボーイ、バーテンダー、からタクシーの運転手、芸者まで・・祝儀袋をいくら集めても使ってしまうのがよくわかります。

酒の注ぎ方から、飲み方(盃と右手指の位置と角度)、箸の置き方、ギャンブルへの関わり方(これが礼儀作法に入るのか・・当時は入ったのかもしれない)、スーツのあつらえ方、当時山口さんが気に掛けていたことが次から次へとランダムに書かれていました。

ちょっと驚いたのは、深夜に会社の上司、部下などを家に連れて来た時の女房の心得的なもの・・として、「残り物を工夫した簡単なツマミをつくのは酒飲みの女房に不可欠の才能である」と書かれていますが、今ではそんな亭主は玄関から入れてもらえない(^^;)のではないでしょうか。

食事中のタバコなどについてもずいぶんと自分に都合のよい作法なども書かれていて、時代を感じさせます。

でも、当時の山口さんの男としての存在の仕方は大変興味深く、ランダムに書かれてはいるものの、中身はとても濃くて面白い本でした。
昭和の頑固者の時代を疑似体験するような感覚を味わえました。


【Now Playing】 Honey Don't / The Beatles ( Rock )

2014/05/27

書かないようにしようと思ったが・・

A〇B4〇が大掛かりにやっている握〇会というものに対する、大人としての私(非常に珍しい、自分が大人として書くのは…σ(^_^;))の意見は以前にも何度かこのブログに書きましたが、“阿漕な商法”・・これに尽きると思う。
長男が高校生のときに、「友人が何枚も同じCDを買って〇KBの娘らと握手する権利を何回分も持っていると言っている」という話を聞きました。
これは、その昔、私の親が子供の頃に紅梅キャラメルがやっていた商法みたいだと、瞬間に思ったのです。
もう、キャラメル(CD)を食べることが目的ではなく、人気野球選手のサイン入りブロマイド(握手券)を手に入れることが目的となっている。
「歌」や「ショー」を売り物にしているのに、儲け方はそれが中心ではなくなっている。
本道から外れているじゃありませんか。

「総〇挙」というのも、投票する権利を得るために、やはり関連商品を同じものなどをドシドシ買わねばならないのでしょう。
それを黙って見ている大人が情けない。
さらに「ジャ〇ケン」しているところを見せるだけで一儲けしようとしているのを見て、子供だけじゃない、・・いい大人がそれを夢中になって応援したりしている。
還暦を迎えるようなタレントなどが解説者としてテレビに映っているのを見て、これ以上醜悪なものを近年見たことがないと思いました。

特に〇手会は、ものすごい人数と長時間を掛けて行っているらしく、これはいくらなんでも、彼女達にはものすごいストレスではないかと、ずっと思っていましたが、以前のこと、朝出勤すると「昨日のジャ〇ケン大会見たかい」などと“いいオッサン”に言われて死にたくなりました。

そして起こるべくして事件が起きました。
そんなにたくさんの人間を呼び込めば変なヤツが混じっているに決まっているじゃありませんか。
どうしても身近なアイドルを強調したいなら、せいぜい本屋さんでよくやっている著者サイン会程度の人数に絞って、よくボディチェックをしてから行うがいいんじゃないかと思いました。

以前このブログでも、まるで『角兵衛獅子』みたいだと書きました。
うしろで、“阿漕”な大人が「濡れ手に粟」の金儲けをして、娘達は必死に「これが自分達にとってやらねばならない試練だ」というかの如く懸命にやっているのでしょう。
さらに「恋愛禁止」だと、表向きはうまいこと「そんなこと言っていません」と包み隠して言っていますが、結局は恋愛すると何かしらその子の人生を大きく左右するようなことを言いつけ、従わせます。
人間だから恋もすれば、恋愛もする!それを禁止するなど大人としてひどいものだと感じることができないのか、とも、いつも思っていました。

一度、先生と呼ばれている人が一日にあのものすごい数の人達と握手会をしてみたらどうでしょう。それもひとり一人にあたたかいコメントや仕草付きでです。それを一ヶ月くらいやってみて、これからどうするか考えた方がいいと思いました。

ひどいのは、彼女達を“角兵衛獅子”が如くにあやつり、一儲けをしている大人達だと思います。そしてファンに散財させても気の毒とも何とも感じない、人達だと思います。

余談ですが、彼女達の新曲が朝ラジオから流れていましたが、このリンクを張った数十年前の曲の世界を表現したいようです。
古い人間には、ちょっとアレンジが“あざとい”かもしれないと感じました。
この曲を知らない人には新鮮かもしれませんが。

2014/05/26

100周年本の目立つヤツ

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『タカラヅカ100年100問100答/中本千晶著(東京堂出版)』が、やはり気になっていたので読んでみました(^_^)

中本さんは数々の“ヅカ”本を書かれていますが、今回は100周年を迎えた宝塚歌劇をかなり数値的に分析していたのが目立ちました。

宝塚の魅力についてのアンケートでは、だいたい想像通りの回答でした。
1位は「夢」、2位は「男役」、3位は「キラキラ」・・。その下のランキングもほぼ想定通りでした。
つまり、私も“いっぱし”の宝塚ファンになれたのかな?と感じました(^^;)

あとは、初めて宝塚を観ようという人への基本的な知識も書かれていましたが、初心者が「えっ!」とか、「ギョッ」とするようなことが書かれていても良かったかも、・・とも思いましたが、“変”な本になってしまうといけないので、良識的な範囲の記述で結局良かったのかもしれませんd(^_^o)

トップスターになれる「確立」だとか、音楽学校での成績がスターへの道に影響するのか、とか、トップスターの在任期間なども細かく掲載されていました。

また、宝塚に“つきもの”の組替えのデータや、“日本もの”が得意と言われる雪組が実際に“日本もの”の演目が多かったのか、などもデータ的に調べられていました。

今現在の私のような“ある程度”宝塚歌劇のことが分かってきて、歌劇団員個人や、演目ごとのエピソードなどに興味が湧いているような状態の者にとっては、もっとディープに情緒的に“じっくり”と書かれているような部分が多いと興味深かったのですが、・・読者としてのターゲットはどの辺に絞っていたのだろう、と思いました。

“コテコテ”のファンには、データ的なものは、あまり興味を持ってもらえそうもなさそうだし、初心者には、意味不明な部分が何箇所か出てくる内容かもしれません。
でも、私には女性から見た視点が欠けていますので、これは中級宝塚ファンにとってはかなりの良書なのかもしれません。

せび次回の宝塚本では、「むら」と呼ばれる本場宝塚でのファンの過ごし方だとか・・ちょっと面白そうでしょ(^-^)、・・衣装部さんの仕事の進め方、「歌劇」や「グラフ」の編集者の苦労話、音声さんや、照明さんの話、などなど(^_^)ディープに突っ込んでいただけると、うれしいです!d(^_^o)

データ的な部分は何度か読み返すと、初見で気付かなかった何かが見えてくるかもしれませんので、私の身近に常に置いておきたいと思います。
・・結局、楽しくあっという間に読んでしまいましたとさ・・(^-^)


【Now Playing】 Time's Up / Mighty Mighty ( Jazz )

2014/05/25

「夫婦の情景・曽野綾子」を読んだ

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『夫婦の情景/曽野綾子著(新潮文庫)』を読みました。
これもいつも通りブックオフで86円購入d(^_^o)

これは昭和54年刊行の本を昭和58年に文庫化、その後平成9年時点で四十二刷を重ねていますので、かなり発行部数の多い本だと思います。

タイトル通り「夫婦の情景」が31遍の短編によって描かれているのですが、それぞれが全く異なる夫婦であり、環境も経済的な状況も、境遇も様々なパターンの夫婦が登場します。

時代的には戦後を引きずったようなシチュエーションも有りましたが、でも、読んでいくうちに、その夫婦の境遇がきちんと伝わってきました。
時代が変われども、人と人の関係、夫と妻の関係、夫婦同士の関係の根底にあるものは変わらないのだな、とあらためて思いました。

特に夫が頑なで、それについて行く妻の“苦労”などは読むだに辛そうだなと思ったり、もう“諦めて”いる妻もいたり、そんな中、密かに心の中だけで夫の友人に心を寄せている妻がいたり・・と、いつの時代にもあるようなスリリングな展開の話もありました。

貞淑であらゆることに“きちっ”としている妻が亡くなると、まったく逆のルーズで礼儀もわきまえぬ若い女性と結婚してしまう夫が出てきたり、船乗りの夫が暴力的で、たまたま久しぶりに帰って来たときに、妻の妊娠を知り、自分の子かと、疑うどうしようもない夫も出てきます。

夫を亡くし、下宿していた十以上若い男性と結婚するが、結婚したときから「あなたを見捨てることはしないが、女をつくることは仕方ないだろう」と言う夫と、それをあえて認める妻・・。

夫婦にとって、何が幸せなのか、誰にもわからない。
傍目には幸せそうに見えても、裕福そうに見えても、立派そうに見えても夫婦崩壊の危機が間近に潜んでいる、そんなことが31遍の短編のあちこちに見え隠れしています。

善意や、やる気などというものが夫婦の絆に良い影響を与えるのかと言えば、そうでもなく、“諦め”が却って夫婦を結びつけたりする。
結婚って何だろうと考えれば考えるほどわからない深みにはまります。

この本に登場する女性も男性も、結婚に踏み切るときの様子が、「こんなもんでいいか」…(^_^;)という妥協というか、そんな感じが多いのも、現実により近い書き方をしているのではないかと思いました。
そんな、みんな「大恋愛」で結婚しているわけではないですからね・・。

とにかく、読めども読めども、ギクシャクした夫婦の営みが哀しくも味わいのある本でした。
結婚して十数年経ったくらいの男女共におすすめしたい本です。
あんまり真剣に読むとちょっと危険な香りもしますので、加減しながら読んでくださいな。


【Now Playing】 Things We Said Today / The Beatles ( Rock )

2014/05/24

偶然読んだ「夏の庭」

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『夏の庭 The Friends /湯本香樹実著(新潮文庫)』を、とある日、入るつもりも無かった本屋に引き込まれるように入って、ぐいぐいと本棚に誰かに背中を押されるように向かわされた先にこの本がありました。

何年に一度か、ですが、「読んでくれ」と本に呼ばれるときがあります。
今回がそうでした。
この200頁ばかりの薄い文庫本ですが、一直線にこの本に呼ばれ、結局購入して読みました。

これは著者の処女作で、国内児童文学界で高評価を受け、国外でも数多くの賞を受けたもののようです。
私、存知上げませんでした。

内容としては、小学生三人の悪友みたいな仲の良いグループが「人の死」に興味を持ち、通学途中にある、お爺さんの独り暮らしの家(ごみやその他がそのままでひどい状態になっている)を三人で観察し、死んだときにいち早く見つけて、人が死んだらどうなるのか見届けようとする、というのが序盤のストーリーでした。

でも、お爺さんに関心を持つ内に、お爺さんも尾行されたり庭に入られたり、家を覗かれたりしていることに気付き、やがて三人の子供達とお爺さんの交流が始まります。

ゴミを片付け、家を補修し、庭にコスモスの種を撒くなど、当初の目論見と全く異なる事態になり、子供達とお爺さんの付き合いは心温まるものになります。
そうする内に、やがて、本当にお爺ちゃんとの別れが・・・。
というストーリーですが、今までに私が読んだことのない展開と、作者の素直で爽やかな筆致に心の中が静かに澄んだような感覚になりました。

人の死と向き合う。そんなことも今の世の中、身近ではなくなりました。
子供にとってもですが、私たち大人も病院で亡くなるということが圧倒的多数となり、死そのものに直接触れ、実感することが少なくなっているように思います。

昨年秋に父を亡くし、ついこのあいだの日曜日に母をまた亡くしました。
父が亡くなったあと、急激に体調をくずした母は次々と悪いところが出て来て入院し、最後は容態が急変し、帰らぬ人となりました。

父が亡くなったときにも、いろいろと人の死について、親の死について考えましたが、母が亡くなり、またひとつ考えることもありました。
そして、偶然、妻が私たち夫婦が死ぬときのことを考えて、葬儀の形態や、宗教的行事をどう行うか、などについて書かれた本を二週間ほど前に買って見せてくれていました。

自分達がいよいよそんなことも考える歳に入ってきたのです。
もう一度、人の死について、自分の死について、夫婦の死について、家族の死について心を落ち着けて考えてみようと思っています。


【Now Playing】 Hey Jude / The Beatles ( Rock )

2014/05/20

母が亡くなりました

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18日の日曜日に母が亡くなりました。
昨年9月に父が亡くなり、母はその後急激なくらいに体調を崩し、入退院を繰り返したあと、昨年末から入院し、とうとう家に帰ってくることなく病院で亡くなりました。父の死後「先に逝っちゃった」とぼうっとすることが多くなっていました。

葬儀に参列くださった方達のお話を聞いていると、母は若くして本家に嫁ぎ、周りの家の主婦の方々からも「〇〇ちゃん」と呼ばれ可愛がられていた様子がよくわかりました。
町内の方々の女性の出席者や、親戚からの出席者も女性が多く、若くして嫁いできてからも色々面倒を見ていただいた様子がよくわかりました。

また、末っ子であったことも手伝ったのか、同級生達からも慕われ、可愛がられていたようでした。
同級生の方達も何人もお見えでした。
同窓会はいつも母が音頭を取って“まめ”に開いていました。
私もよくその手伝いをしました。

また、母の小学校時代の先生(93歳の今でも素敵な女性のまま)の家にも片付けをしに行ったり、先生と楽しいお茶のひとときを過ごすことも度々あったようです。
その先生を呼んでの同窓生の集まりもよく開いていました。
会が終わると、皆で我が家に来てまたお茶を飲んだりもしていました。

その先生が告別式に杖を突きながら参列してくださり、短冊に句をしたためてご持参いただき、最後、棺の蓋を閉める前に一番年長の孫が先生を横に母のために書いた句を詠み、その意味も孫が先生からお聞きして解説しました。
母は80歳、先生は93歳、先生からの句を詠み、棺にその句の短冊を置いたときには、あちこちからすすり泣きの声が聞こえ、私も「良かった」と思いました。
式を仕切っていた葬儀社の人もこのハプニングに心動かされていたようです。

担任の先生が好きで、自分が歳を取ってもずっとお付き合いするのは、母ゆずりかもしれません。私も中学時代の担任の先生とは今でも心通うお付き合いをしています。

晩年をケガや病で苦しんだ母でしたが、納棺式で身近な者達で体を拭いてあげたり、あの世への旅立ちの用意をしてあげたりしたことも、今まで経験できなかったことで、いいことだなと思いました。

また、町内会の組の皆さんへの「告げ」も、組長さんにお願いするのが通常ですが、私が叔父と一時間半をかけて足で回り、その都度母と親しくしていただいた方に直接亡くなったことについて話すことができ、お話も聞くことができて良かったと思います。おかげで日に焼けました。

晩年には母とはいろいろなことがあって悩み苦しんだ時期が私にもありましたが、今はもう忘れてしまおうと思っています。

ブログに書くべきか迷いましたが、いつも心を込めて様々なことを書いているこのブログ、これでいいと思ったので書き綴ってみました。

じっと我慢して母の面倒をみてきた兄にも感謝します。


【Now Playing】 愛はきらめきの中に / 村治佳織 ( Guitar )

2014/05/17

コメディ『第二章 -CHAPTER TWO by Neil Simon-』の舞台を見た

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宝塚歌劇・専科東京特別公演の「第二章 -CHAPTER TWO by Neil Simon-」を日本青年館で見ました。

舞台に上がるのは、主演の専科・轟悠(とどろき・ゆう)さん、星組・娘役トップスター夢咲ねね(ゆめさき・ねね)さん、そして轟さんの弟役として、やはり専科から英真なおき(えま・なおき)さん、もうひとり夢咲さんの友達の女優役の星組・早乙女わかば(さおとめ・わかば)さん(※早乙女さんはこの後月組への組替えが決定しています)の“四人だけ”です。
しかも、歌も無い「ストレートプレイ」です。それぞれの芝居の力量がはっきりわかってしまうガチンコの舞台となっていました。

轟さんは、12年連れ添った妻に先立たれ、涙にくれる日々を過ごす40代前半の作家という設定。
英真さんは、その轟さんの弟役で、舞台記者を仕事にしています。轟さんに次々と見合いの相手を紹介し、お節介だといやがられます。
そして、舞台女優と火遊び中・・・。

夢咲さんは、やはり女優で6年間のスポーツ選手との結婚生活にピリオドを打ち、「あの6年間を返せ」とばかり、自らの人生を悔やんでいる最中。
そして、その夢咲さんの女優友達を演じるのが宝塚きっての美人、早乙女さん。
早乙女さんは、英真さんとの危険な火遊び中ですが、そんな仲なので、英真さんと組んで轟さんと夢咲さんを“くっつけ”ようと策を練ります。

私が「こりゃいい」と思ったのは、間違い電話で轟さんが夢咲さんのところに電話を掛けてしまい、決して見合いがしたくて掛けたわけではないと言い分けをしてからあっという間に何度も電話を掛け直し、結局“テスト”だと言って8分後に会う約束をしてしまい、会った瞬間に恋に落ちる見事な舞台展開でした。
舞台ならではの面白さがすごい勢いで繰り広げられ、ここは見どころだなあと思いました。

轟さんは、もう宝塚の男役というよりも、「轟悠」というひとつの役者としての世界にいる方だと思いました。硬軟・緩急取り混ぜた舞台さばきは、ただただ見ているこちらをストーリーに引き込んでくれます。

相手役夢咲さんも、ちょっと我が儘で、でも知的な男性に惹かれる、美しいバツイチ女優を彼女らしく、可愛く、でも大人の魅力もあり、憎めない、実は真面目な女性をうまく演じていました。

英真さんは、自由だけど、奥さんとはその自由なゆえのトラブルを抱えつつ、女優と火遊びをし、さらに兄の轟さんを思いやる、これまた魅力的な男性像を巧みに描き出していました。人間味あるこの役、英真さんにぴったりとはまりました。

早乙女さんは、その美貌を十分に生かした女優役で、自分の女性としての短い“華のある”期間を精一杯生きようとして・・英真さんとの浮気に走る(^^;)、身勝手だけど憎めない役をうまく演じていました。

前半は、上記の人達が生き生きとそれぞれの持ち味と生き方をしている描写が楽しく、後半は実際に二組のカップルが人生の中で不器用な恋愛をして、悩み、求めているものの本質はいったい何なのか、人生の深みに突き当たる、中身の深いところまで入っていきました。

感想というか、私の気持ちとしては、四人のタカラジェンヌに「ブラボー!」です。
とても楽しめるストレートプレイでした。

おまけのショーでは、夢咲さんの超キュートな衣装での「 Cuty Bomb 」が炸裂し、男性ファンは客席のあちこちで“爆死”したことでしょう(^^;)

そして轟さんの貫禄ある歌とダンスで見事に締まりました。
満足度100%のお芝居でした*・'(*゚▽゚*)'・*:.。.


【Now Playing】 I'll Follow The Sun / The Beatles ( Rock )

「人間は笑う葦(あし)である」を読んだ

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『人間は笑う葦である/土屋賢二著(文春文庫)』を読みました。
またまたブックオフで86円!d(^_^o)

この人のエッセイは何度か読みましたが、最初の頃は笑って読んでいました。
日本人的な笑いよりも、よくある海外のちょっと“ひねった”皮肉の効いた笑いが楽しいのです。

今回読んだこの本は、文庫化が2001年とありますので、実際に書かれたのは15年以上前のことだと思います。
あらためてユーモアエッセイとして楽しもうとしたのですが、どうも笑いのパターンがいったん“ひっくり返して”可笑しいところがあるのですが、その先でもう一回“ひねった”形になっていて、そこまで“捻くり返し”て行くと、逆に「苦い」感じが残ってしまい、「後味」が悪いのです。

どこを読んでもそんな感じで、痛快に笑い飛ばす・・というふうにはならなかった、というのが正直な感想です。
わかりやすくいうと、「結局人は愛すべき存在である」というわけでなく、「人は煮ても焼いても食えない存在だ」ということになり・・いやな感じが残ってしまった。・・そんな印象でした。

特に身近な人達に対しての書きっぷりが、そんな印象が強く、書かれた人は笑って許してくれるのか・・許してくれるなら、人間が出来ているのか、それともそれを越えた仲良しなのか、一傍観者としての読み手の私は戸惑ってしまったのでした。

・・そんな感想です(^_^)。
さあ次の本に取り掛かるか。


【Now Playing】 永六輔その新世界 / 木村万里他 ( TBSラジオ )

2014/05/16

原田知世さんのNHK-TV「SONGS」出演について

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先日、NHKの「SONGS」というテレビ番組に原田知世さんが出演し、故郷の長崎に行って、懐かしい場所などを訪ね歩いたあとに、かつてデビュー直後に初めてのコンサートで歌を歌った長崎の会場に行き、観客のいない会場であの頃の歌を歌うシーンがありました。
「時をかける少女」でした。

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そして、スタジオで少数のミュージシャンをバックにして「ダンデライオン」などを当時とは異なる静かな、彼女独特の世界観で歌っているシーンもありました。

彼女が、あのデビュー当時にこういう歌手になっていることを想像した人はほとんどいなかったでしょう。
番組中にご本人もおっしゃっていましたが、「40代を楽しんでいる」とにこやかに語っていたのが印象に残りました。

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10代の頃のヒット曲を、40代半ばにして歌い、新たな世界観が見えてくる歌手なんて他にいるでしょうか。
私も想像できませんでした。

最近「noon moon」というアルバムも出されているようで、まだラジオで二曲ほどしか聞いていないのですが、なかなか良かったのです。
ぜひアルバム全体を聞いてみたいと思っています。


【Now Playing】関西発・ラジオ深夜便「誰もが触って楽しめる博物館」 / 文化人類学者 広瀬浩二郎 ( NHK-AM )

2014/05/14

離婚・再婚に関するルポ・ドキュメンタリーを読んだ

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『離婚した勇気、再婚する情熱/石坂晴海著(新風舎文庫)』を読みました。これももちろんブックオフで86円d(^_^o)

この文庫自体は2006年に発行されたものです。著者の石坂さんは、『×一(バツイチ)の女たち』という作品がテレビドラマ化されて話題になった方とのこと。

そして、この本は著者がインタビューして書いたルポ・ドキュメンタリーとなっていて、要するにほぼ真実の事例がいくつも示されています。
とにかく出てくるケースが全て異なっていて、私が考えていた「離婚」「再婚」というものは、“上っ面”だけのものだったな・・と、反省しました。

「セックスレス」、「DV」、「復縁」・・もあった、「執着」、「逃避」など、それぞれのケースが抱えるテーマも異なり、人・夫婦の人生というものは、百組あれば百通りの波瀾万丈の物語であるのだな、とあらためて厳しく感じたのでした。

特に男の私が考える結婚というものと、この本に登場する女性達の結婚というものはかなりかけ離れたものだと感じました。
そもそも何が夫婦の幸せか、ということだけでも“十人十色”でした。

特に結婚についての「打算」が目立ち、さらに自己の欲するままに知り合った男と関係を持ったり、「結婚と恋愛は別物」という考え方も目立ちました。

再婚するときにも、この本のタイトルにある「情熱」よりもまた別のものが再婚への方向性を生み出しているケースも多々ありました。
とにかく、「離婚」となると“シュン”とする男が多い中、女性は離婚後もアグレッシブで、再婚するもしないも自らの信ずるところに向かって真っ直ぐに歩んでいる光景がこれも多かったように感じました。

作者は、離婚した女性に次から次へとインタビューしながら、自らの考え方やその時々の感想も書いていますが、女性同士でも理解仕切れない部分があることがうかがえました。

で、この本は、女性の離婚・再婚のルポでありながら、登場する元夫や、恋人、再婚相手の様子も書かれていて、ひとつの「人生ルポ」になっていました。
過去を振り返る部分が多いので、いかにも時代を感じさせるような部分もありましたが、読み応えのある本でした。
別に私が離婚しようとしているわけではありませんが…σ(^_^;)、人生の参考書にもなり得ると感じました。


【Now Playing】 ハナ・レイ・ベイの風 / 神山純一 ( Piano Instrumental )

2014/05/12

世間の出来事を午後の喫茶店で想う本

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『喫茶店の片隅で/諸井薫著(中公文庫)』をこれまたブックオフにて86円で手に入れ、読んでみました。
著者は昭和5年(1930)生まれで長年に渡り出版社勤務、著書も「男の止まり木」「父の居場所」「男の背中」などがあるとのことですが、実は私、初めてこの著者の本を読みました。

この本の設定は、友人との共同経営で小さな会社をやっているせいで、我が儘が利き、午後三時になると会社を抜け出して小一時間ほど姿を昏らます。
そして喫茶店で諸々の世間事情を見渡し、自らの立場でもの申す、そんな形で穏やかに書き綴られていました。

昭和ひとケタの方が経験した1990年代に次から次へと起こる世の中の出来事はけっこうそれまでの常識や考え方が通じなくなってしまうほど変化があったのだということが分かります。

林真理子さんが流行作家になり、その後婚約するに至るときの世間の騒ぎよう。
嫌煙権もそろそろ常識化してきた頃の話。
香港の中国返還を前にしての騒動。
湾岸戦争時の報道に対する驚き。
ソ連で起きたクーデター。
夫婦別姓への盛り上がり。

あまりムキになることもなく、世間の騒ぎを淡々と静かに書き、自らの考えも書かれていますが、私にはこの著者は父の世代にあたり、あの頃世の中の考え方というものはこうだったのだろうな・・と、あらためてしみじみと感ずるところがありました。

こうして、その時の世の空気を感じさせてくれるこの本は、歴史的にも当時の考え方がこういうものだったのだと資料的な価値も感じました。
そして、文章の組み立ても、今の人達の奇をてらった書き方でなく、落ち着いた書きっぷりで、こうしてブログを書いている私にも参考になるものでした。


【Now Playing】 You Must Believe In Spring / Alan Pasqua ( Jazz )

2014/05/11

「シーサイドモーテル」を借りてきて見た

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どんな映画かも知らずにこのあいだご紹介した「RAILWAY」と共に借りてきたDVD『シーサイドモーテル』を見ました。
元々は漫画の『MOTEL』という作品を原作としたものらしく、 2010年の映画で、守屋健太郎監督となっていました。

シーサイドモーテルという名なのに、山奥の海などまったく見えない場所に建ち、寂れた感じのモーテルが舞台となっていました。

四つの部屋で一晩に起こるエピソード、事件を劇的に見せてくれるのですが、インチキ化粧品のセールスマン・生田斗真と部屋を間違って現われたコールガール・麻生久美子の騙し合いの疑似恋愛、ギャンブルで組の金を使い込み追われている山田孝之と遂にしけ込んだモーテルを突き止めた玉山鉄二、その他古田新太演じるスーパーの社長は、妻がその店員と不倫していることも知らずにいて、でも自分もコールガールを呼んでみたりする、・・キャバクラ嬢に入れあげて結局ひどい目に遭う池田鉄洋なども登場。

でも、どの登場人物も変な人、悪い人、ろくでもない人、知り合いにもなりたくない人ばかりで、見ているうちに暗い気分になってしまいました。


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特に追い詰めたギャンブラーを「ペペ」という謎の男・温水洋一さんが拷問するシーンは見るに堪えないものでした。

結局、何の明るい話題も何もなく、事故が起きたり、死者が出たり、殺人シーンがとてもイヤなものであったり、寂れたモーテルの室内などがよりいっそう悲惨な気分を増して、なんとも後味の悪い映画でした。
感情移入するような登場人物はひとりもいなかった。

唯一の救いは、麻生久美子のコールガール、キャンディの演技でしょうか。
この人のシーンだけは映画らしい演技を映画として見ることができたような気がします。
あとは、わざわざ映画にするようなこともないエピソードばかり・・・と、私は感じた。

暴力的なシーンなどを体質的に受け入れられなくなってきた最近の私には辛い映画でした。

暴力とか、裏切りとか、人の命なんてなんとも思わないとか、刹那主義的な人にはカッコイイと感じるのかもしれないのですが、私には「毒」みたいな映画でした。


【Now Playing】 Kika / Duckstep Trio ( Jazz )

2014/05/10

ゆったりと読んだ椎名誠さんの本

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『カープ島サカナ大作戦/椎名誠著(文春文庫)』をブックオフにて86円で購入。
15年前の本ですが、楽しみながら読むには持って来いの椎名さんのあっちに行ったりこっちに来たりの旅と周囲のいろいろな人達との交流が書かれています。

この時代の椎名さんは、奥さんがチベットに4千キロの馬の旅に出かけていたり、子供さんはアメリカが生活の根拠地となっていて、家に帰っても“自宅単身赴任”状態で、独身生活みたいな様相です。
たまに子供さんがアメリカからやって来てもわずか一日会って、まるですれ違いみたいな感じです。

このとき椎名さんは50代半ば、そんな時期にほぼひとりの生活をするってどういうんだろう?と思いますが、この本みたいになれたらちょっと幸せかもしれません。

相変わらず日本のホテル・旅館への苦情みたいなお話もありますが、それがまたいつも面白い。

また、この時期、椎名さんは映画を作り、賞も貰っていて、その上映のため全国を巡っていたりします。そこで出会う人や美味しい食べ物の話もあり、そして椎名さんが大好きなビールを“うぐうぐ”と飲むさまは読んでいるだけでこちらも幸せ気分になります(^-^)

椎名さんの生き方は豪快で、若い頃のケンカの話も出て来ますが、この頃でもまだ血気盛んな印象さえ感じます。
小さなプロレス団体の話も愉快だし、奄美大島などへのいつもの旅もほんとうに楽しそう、そこで食べた魚の話なども、これもいつもながら美味しそうでお腹をぐうぐう鳴らしながら読みました。

さらに椎名さんは、北海道にも一軒遊びや仕事をするために行く家を持っていて、それもまたうらやましい限りです。地元の魚屋さんとも仲良くなって、新鮮な魚を買ってきて、その別荘で独りビールと共に食する様がまたうらやましいのです。

ときどき、ちょっと気持ちの悪い「虫」の話なども毎回盛り込まれますが、それがまた椎名さんの独特の語り口で、背中がぞぞぞぞぉ~っとしてゆるい展開の中でアクセントとなっております(^^;)

楽しく読みました、椎名さんのいつもの本。
さて次は、・・まだまだ86円で購入したものが何冊かありますので、読んだらまたご紹介しますねd(^_^o)


【Now Playing】 Anytime At All / The Beatles ( Rock )

2014/05/08

酒井順子さんの「箸の上げ下ろし」を読んだ

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『箸の上げ下ろし/酒井順子著(新潮文庫)』を読みました。
女性にファンの多い著者の酒井さん、「煩悩カフェ」、「負け犬の遠吠え」などの著書多数です。ブックオフにて86円にて購入(^-^)

今回の本は、とにかく“食べる”ことについて人の心の中でどういう“うごめき”のようなものがあるかが書かれています。
著者の食べ物に対する独特な感覚を共感を持って読むことができました。

若い女子たちに流行っている「カフェ」やそこで供される「カフェめし」などには著者の酒井さんは、いまいち懐疑的・・、酒井さんの友人が「なんでカフェめしなどが受けるのか、あんな子供騙しの料理のどこがいいのか」という言葉を紹介していますが、自らお洒落なカフェよりも隣の定食屋さんに入ってしまうのも事実だ、と共感しています。
私もちょっと共感しました。
「腹一杯になんないよねぇd(^_^o)」

京都で友達の家に行き、「母がお茶をご馳走したいと言っている」、と友から言われてご馳走になったら、茶室に連れて行かれ、緊張しまくってお茶を飲んだ話も面白かった(#^.^#)

旅先で朝食バイキングを見ると血がたぎる話、野球場で観戦中に非日常的な雰囲気に我を忘れ、ダラダラと食べ続ける話も面白かった。それは観劇するときの劇場でもやはり一緒で、ついつい食べ過ぎてしまう話もありました。

タイトルにある箸の上げ下ろしについても、日本人には身についているが、外国の人がいかに器用に箸を操っても、でも何か違和感のある所作に見えてしまう話などもありました。

年末に親戚の家で餅つきがあり、その“つきたて”の美味しさの話などは、私も共感しました。
今となってはこれを経験できるって、何かのイベントだけかもしれません。

大人になって里芋が食べられるようになった話なども、大いに共感しました。

そんな小さなエピソードを酒井さんらしい楽しい筆致で書かれているこの本、ちょっとした合間にパラパラとめくって、読んで、楽しい時間を過ごせました。


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 版画家・山本容子他 ( NHK-AM )

2014/05/07

あの「佐藤優」さんの本、気になって読んでみた

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『外務省に告ぐ/佐藤優著(新潮文庫)』を読みました。
外務省国際情報局にいた著者は、2002年に背任と偽計業務妨害容疑で逮捕、2005年執行猶予付き有罪判決を受けています。

出所後の著者の活動については、かなり目立っていますので、ご存知の方も多いでしょう。
作家としての活動(かなりの多産型)や、コメンテーターなどをしていますが、私が朝のラジオで良く聞く著者のコメントは外交の相手方の考え、そして日本の対応の裏に何があるのか、など、ものすごく明晰な分析力を感じます。

本屋さんに行ってもこの人の著作はとても多いですね。驚きです。

特に専門と言ってもよいロシアとの外交の裏側というか、裏話はまさに自らが直接経験してきたことなので、ものすごい臨場感をもって書かれていました。
もう、怒濤のように著者の持つ情報が流れてくるような印象でした。

また、外務省内の特権を濫用した蓄財の天才達の話、田中元外相が言っていた「伏魔殿」という表現がピッタリだと著者も認める外務省内の驚くべき事実、・・特にセクハラとパワハラについては、読んでいるとそんな生やさしいものではなくて、“犯罪”に相当するような内容が書かれていました。
たぶん全部本当のことなんだろうと思いました。読んでいてわかります。

とにかく読んでいて「え~っ、そんなことがあの時にあったの!」という裏話的なことがぎゅう詰めで、460頁のこの本、ずんずん読み進むことができました。

政治に無関心の私も、つい手に取って読んでしまった佐藤氏の本、まだまだ他にもたくさん出版されています。また本屋さんで見かけると読むことになってしまうかも。


【Now Playing】 エキサイト・ベースボール・ジョッキー / 中畑清他 ( TBSラジオ )

2014/05/06

映画「RAILWAYS」2を借りてきて見た

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地方鉄道を舞台とした映画で、第一弾は中井貴一さんが主演だったとのことですが、私、それを見ておりませんで、この富山地方鉄道の運転士として42年の勤務を終え、退職を迎える主人公・三浦友和さんと、奥さんの余貴美子さんの夫婦のドラマとなっていた方を借りてきました。

夫を演じる三浦さんは、かつての父親・夫像を絵に描いたような頑固で独善的、自分の考えていることが一番正しいと思っているような人物像でした。

一方、妻を演じる余貴美子さんは、結婚を機に辞めていた看護師としての再就職を願っていて、その話を持ち出すと夫の三浦さんは怒り狂うのでした。
そして、余さんは家出。

映し出される富山地方電鉄の電車は、懐かしさや、かつての鉄道少年が憧れるようなたたずまいをしていて、うしろに山々を抱き優雅に走る様はとても美しいものでした。
それに、三浦さんの同僚や新人として研修を三浦さんから受けていた職員の方々も皆、魅力ある人ばかり。さらに余さんのお友達を演じた清水ミチコさん他皆さんも田舎らしいいい人ばかりでした。

主役夫婦の間には、既に嫁いでいる娘(小池栄子さん)がいるのですが、両親が喧嘩して別居を始めると板挟みになり、間に入った娘としての演技はなかなかうまいものでした。


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在宅の末期がん患者を受け持って必死に働く余さんの患者がある日無理をして孫の皮膚病に良い薬草を採りに無断で出かけてしまい、帰りの電車(三浦さん運転)内で倒れる・・そして、落雷で電車が止まってしまう・・・。
という劇的な状況で駆けつけた余さんと三浦さんが衝撃的に再会し、奥さんのひたむきな仕事への情熱・態度に打たれ・・・その後の二人は・・・。

というお話で、ストーリーを言ってしまうとネタばれなのでこの辺にしておきます(^_^)

映画を見ていて、これはこのドラマの特殊なケースではない、と思いました。
私にだって、すぐ近い将来あり得る展開です。
よくよくそんな状況を描いておかないと、この主人公の三浦友和さんみたいには振る舞えないと思います。・・三浦さんもかなりうろたえていたけれど・・。

美しい富山の景色と懐かしいような雰囲気の電車が走る光景が物語りをより感動的にしてくれていた映画でした。

吉行和子さん、仁科亜希子さん、立川志の輔さん、米倉斉加年さん、西村雅彦さんなど、脇を固めている役者も抑えめのいい演技をしていました。

ちょっと寂しい気持ちを味わったけど、いい映画でした。


【Now Playing】 That Magic Touch / Angel ( Rock )

2014/05/05

『宝塚夜話・第十七夜 < 宝塚トップ伝説~熱狂の100年~ > 5月4日(日)午後9時~NHK・TV放送を見て』

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表題の放送を見てみました。宝塚ファンとしては気になりますからね(^-^)

感想としては、NHKらしく変に強調したような部分も無く、きっちりと事実を編集して、良心的に作られていたと思いました。

“コテコテ”の宝塚ファンには物足りなかったと思いますし、自分のごひいきのトップスターについての時間が短いんじゃないのか、などと色々なご指摘はあるかと思いますが、人気ナンバーワンの柚希礼音(ゆずき・れおん)さんを中心に、間もなく東京宝塚劇場の公演で宝塚を卒業する蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さんもうまく入れ込んで作られていました。
あの時間内ではこれが目一杯の正解なような気がします。

宝塚歌劇をまだ劇場で観たことの無い方にはどう映ったのか・・、私も近年どっぷりと浸かっている状態なので、そういう方が見たら、というのが想像できなくなってしまいました。
ひょっとしたら“特殊”な世界で、敷居が高いな、行くのやめとこ・・というような感じ方をされた方もいらっしゃるかもしれません。
・・でも、そんなことはないですよ(*^^*)ほんとうに気楽に見に行って、楽しめる楽園です。
どうか、臆せず劇場に足をお運びください。期待を裏切ることはないでしょうd(^_^o)

きょうインターネットラジオのインタビューを受けたのですが、歌劇団は外国人客や、男性のお客さんをもっと動員したいと考えているらしく、私は「今までどおりの宝塚でよいのではないか」というお話をしました。

今の“人には「宝塚ファンです」と女性にしても、特に男性の場合は公言し難い状況”の方が変なギラギラした“ガハハ系オヤジ”が寄りつかなくてよいのではないかという思いからです。

もっと言うと(このブログでは何度も言っているけど・・)、『愛』と『正義』と『真実』の無い男は劇場に来なくもよい、というのが(^_^)私の意見でございます。
それと、外国人客を増やしたいということであれば、日本語の台詞を同時にイヤフォンで聞いてもらうか、舞台上に訳を流すようなシステムを導入しないと難しいと思います。・・でも、観光名物みたいになってしまうのは、真っ平ごめんです。

五組それぞれのトップスターが充実している現在の宝塚歌劇はまさに“見頃”です。周囲の隠れ宝塚ファンに相談すると、あなたにベストな宝塚大劇場・東京宝塚劇場デビューに尽力してくれることでしょう。
「宝塚見てみたいな」と独り言を職場などでつぶやいてみてください。気が付くと隠れ宝塚ファンがニコニコとあなたの背後から「見てみますか?」と声を掛けてくれます…σ(^_^;)


【Now Playing】 Eleanor Rigby / The Beatles ( Rock )

2014/05/04

ウディ・アレン監督の40作目「人生万歳」を借りてきて見た

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この作品は、2009年のアメリカ映画です。「ロマンチック・コメディ」というジャンルになるのかもしれませんが、ちょっと知的に“ひねくれた”感じの作品で、私も若い頃に見たらとっても面白いと思ったのかもしれませんが、“ひねた”世代となってしまった今、見てみると映画館でお金を払ってまでこのちょっとひねった角度で人生や社会を斜め見するような映画は、面白いけれど、ある意味「御免」だ・・という印象で見ました。

ニューヨークで暮らす偏屈な物理学者(その偏屈具合といったら、超弩級)と彼の元に居ついてしまった田舎からニューヨークに出てきてしまったちょっとおバカな(それがまた可愛い)娘が繰り広げる恋愛?騒動です。

コメディアンのラリー・デヴィッドが主人公ボリスを演じ、エヴァン・レイチェル・ウッドがその主人公の老人とやがて結婚してしまうメロディ・セレスティンを演じます。

主人公、ボリス(ラリー・デヴィッド)は、ノーベル賞候補になりながら、今はその面影も無い、落ちぶれてしまった物理学者です。
そして毒舌かつ、皮肉屋。そして理屈っぽい。

田舎から家出して来たメロディ(エヴァン・レイチェルウッド)にほどこしをかけたことで、それが同居に発展。さらに驚くべきことに、二十歳そこそこの美人で可愛いそのメロディから結婚を迫られ、バイアグラを使ってまでの結婚に至ります。

さらにメロディの後を追ってきた両親も母親は男性二人と同時に同じ住まいで公認三角関係の愛欲の日々を送るようになってしまったり、さらに追いかけて来た父親は、自分の隠れていた本能[ゲイ]に目覚めるという混沌とした事態に・・・。


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とにかく、想像を絶するハチャメチャな人生模様の展開に呆気にとられるばかりの映画でした。面白いけど、見ている自分にとっては何ら得るところのない(^^;)知的娯楽作品とでもいうのでしょうか、良く出来た映画でした。

でも、今の私にはちょっとこれで“ご馳走さま”というものでした。
最近、そんなに余裕ある気持ちで映画が見られないんですよね。
次回は、もう少しほんわかした映画を見たいと思います。


【Now Playing】 オトナのJAZZ TIME / 島崎保彦・阿里耶 ( ラジオ日本 )

2014/05/03

「散歩が仕事」という本

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『散歩が仕事/早川良一郎著(文春文庫)』という本が、本屋の平台前の棚に表紙を見せアピールしていました。
思わず手に取ってぱらぱらとめくってみましたが、これがちらっと見ただけでも文章が“やわらかく”てすんなりと入ってくると即座に感じて購入することにしました。・・これを立ち読みだけで見過ごしてしまうのがもったいなくなったのです。

著者「早川良一郎」氏は、1919(大正8)年生まれ。1979年に定年退職しています。
1974年に初めての著作「けむりのゆくえ」で第22回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞しています。

1991年没。

そんな人の本で、書かれているエピソードも時代を感じさせるものがいくつもありましたが、今まで経験したことのない文体はそよ風のようにやわらかく読者をふわっとなでて行くような印象でした。
かといって、内容が女性的だっていうわけではないんですよ。

戦時中の話もありますが、苦労話も決して暗く辛いものにはせず、著者独特の“語り口”で「おもしろい」話にしてしまうのです。

それに奥さんとのやり取りも、ちょっと噛み合っていないくらいの、“ちぐはぐ”で愉快な感じが絶妙。

昔の銀座の様子や、愛するパイプの話、乗っていた自動車の話など尽きることなく面白い話題が続きます。

私も参考にしたいと思いつつ読んだのですが、どうしてもその“極意”がつかめないのです。まさに不思議な心地よい文体。

もうちょっと齢を経てから徐々にこのやわらかい文体に近づきたいと思ったのでした。


【Now Playing】 タモリの我らラジオ世代 / ニッポン放送 ( 録音 )

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