あの「佐藤優」さんの本、気になって読んでみた
『外務省に告ぐ/佐藤優著(新潮文庫)』を読みました。
外務省国際情報局にいた著者は、2002年に背任と偽計業務妨害容疑で逮捕、2005年執行猶予付き有罪判決を受けています。
出所後の著者の活動については、かなり目立っていますので、ご存知の方も多いでしょう。
作家としての活動(かなりの多産型)や、コメンテーターなどをしていますが、私が朝のラジオで良く聞く著者のコメントは外交の相手方の考え、そして日本の対応の裏に何があるのか、など、ものすごく明晰な分析力を感じます。
本屋さんに行ってもこの人の著作はとても多いですね。驚きです。
特に専門と言ってもよいロシアとの外交の裏側というか、裏話はまさに自らが直接経験してきたことなので、ものすごい臨場感をもって書かれていました。
もう、怒濤のように著者の持つ情報が流れてくるような印象でした。
また、外務省内の特権を濫用した蓄財の天才達の話、田中元外相が言っていた「伏魔殿」という表現がピッタリだと著者も認める外務省内の驚くべき事実、・・特にセクハラとパワハラについては、読んでいるとそんな生やさしいものではなくて、“犯罪”に相当するような内容が書かれていました。
たぶん全部本当のことなんだろうと思いました。読んでいてわかります。
とにかく読んでいて「え~っ、そんなことがあの時にあったの!」という裏話的なことがぎゅう詰めで、460頁のこの本、ずんずん読み進むことができました。
政治に無関心の私も、つい手に取って読んでしまった佐藤氏の本、まだまだ他にもたくさん出版されています。また本屋さんで見かけると読むことになってしまうかも。
【Now Playing】 エキサイト・ベースボール・ジョッキー / 中畑清他 ( TBSラジオ )
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