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2014/05/12

世間の出来事を午後の喫茶店で想う本

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『喫茶店の片隅で/諸井薫著(中公文庫)』をこれまたブックオフにて86円で手に入れ、読んでみました。
著者は昭和5年(1930)生まれで長年に渡り出版社勤務、著書も「男の止まり木」「父の居場所」「男の背中」などがあるとのことですが、実は私、初めてこの著者の本を読みました。

この本の設定は、友人との共同経営で小さな会社をやっているせいで、我が儘が利き、午後三時になると会社を抜け出して小一時間ほど姿を昏らます。
そして喫茶店で諸々の世間事情を見渡し、自らの立場でもの申す、そんな形で穏やかに書き綴られていました。

昭和ひとケタの方が経験した1990年代に次から次へと起こる世の中の出来事はけっこうそれまでの常識や考え方が通じなくなってしまうほど変化があったのだということが分かります。

林真理子さんが流行作家になり、その後婚約するに至るときの世間の騒ぎよう。
嫌煙権もそろそろ常識化してきた頃の話。
香港の中国返還を前にしての騒動。
湾岸戦争時の報道に対する驚き。
ソ連で起きたクーデター。
夫婦別姓への盛り上がり。

あまりムキになることもなく、世間の騒ぎを淡々と静かに書き、自らの考えも書かれていますが、私にはこの著者は父の世代にあたり、あの頃世の中の考え方というものはこうだったのだろうな・・と、あらためてしみじみと感ずるところがありました。

こうして、その時の世の空気を感じさせてくれるこの本は、歴史的にも当時の考え方がこういうものだったのだと資料的な価値も感じました。
そして、文章の組み立ても、今の人達の奇をてらった書き方でなく、落ち着いた書きっぷりで、こうしてブログを書いている私にも参考になるものでした。


【Now Playing】 You Must Believe In Spring / Alan Pasqua ( Jazz )

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