映画「RAILWAYS」2を借りてきて見た
地方鉄道を舞台とした映画で、第一弾は中井貴一さんが主演だったとのことですが、私、それを見ておりませんで、この富山地方鉄道の運転士として42年の勤務を終え、退職を迎える主人公・三浦友和さんと、奥さんの余貴美子さんの夫婦のドラマとなっていた方を借りてきました。
夫を演じる三浦さんは、かつての父親・夫像を絵に描いたような頑固で独善的、自分の考えていることが一番正しいと思っているような人物像でした。
一方、妻を演じる余貴美子さんは、結婚を機に辞めていた看護師としての再就職を願っていて、その話を持ち出すと夫の三浦さんは怒り狂うのでした。
そして、余さんは家出。
映し出される富山地方電鉄の電車は、懐かしさや、かつての鉄道少年が憧れるようなたたずまいをしていて、うしろに山々を抱き優雅に走る様はとても美しいものでした。
それに、三浦さんの同僚や新人として研修を三浦さんから受けていた職員の方々も皆、魅力ある人ばかり。さらに余さんのお友達を演じた清水ミチコさん他皆さんも田舎らしいいい人ばかりでした。
主役夫婦の間には、既に嫁いでいる娘(小池栄子さん)がいるのですが、両親が喧嘩して別居を始めると板挟みになり、間に入った娘としての演技はなかなかうまいものでした。
在宅の末期がん患者を受け持って必死に働く余さんの患者がある日無理をして孫の皮膚病に良い薬草を採りに無断で出かけてしまい、帰りの電車(三浦さん運転)内で倒れる・・そして、落雷で電車が止まってしまう・・・。
という劇的な状況で駆けつけた余さんと三浦さんが衝撃的に再会し、奥さんのひたむきな仕事への情熱・態度に打たれ・・・その後の二人は・・・。
というお話で、ストーリーを言ってしまうとネタばれなのでこの辺にしておきます(^_^)
映画を見ていて、これはこのドラマの特殊なケースではない、と思いました。
私にだって、すぐ近い将来あり得る展開です。
よくよくそんな状況を描いておかないと、この主人公の三浦友和さんみたいには振る舞えないと思います。・・三浦さんもかなりうろたえていたけれど・・。
美しい富山の景色と懐かしいような雰囲気の電車が走る光景が物語りをより感動的にしてくれていた映画でした。
吉行和子さん、仁科亜希子さん、立川志の輔さん、米倉斉加年さん、西村雅彦さんなど、脇を固めている役者も抑えめのいい演技をしていました。
ちょっと寂しい気持ちを味わったけど、いい映画でした。
【Now Playing】 That Magic Touch / Angel ( Rock )
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