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2014/06/11

「蔵書の苦しみ」を読んだ

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『蔵書の苦しみ/岡崎武志著(光文社文庫)』を読みました。例によってブックオフ価格86円。

タイトルにあるように、読書が好きな故、古本屋回りが好きな故、また著述を仕事にしているために資料として必要な故、手元に置いておきたいが故の“溜まりすぎる”本をいったいどうしてくれよう、という「悩み&ある意味楽しみ」を書き綴った本です。

著者のケースももちろん書かれているのですが、著者の周囲にいる強者達の蔵書への考え方や対応策なども書かれていて、だいたいこの本で“苦しみ”を訴えているのは、蔵書2万冊以上の方です。
・・だから、私達素人がちょっと持て余している、というような生易しい状況ではないのです。

ほとんどの場合、書斎の中に人が歩く道一本が何とかあり、本棚だけでなく、床に積み上げた蔵書がさらに、廊下に出て、寝室や様々な部屋を侵食し始め、蔵書用に家を借りるか、家ごと引っ越すか、というような事態に陥るのが“蔵書の苦しみ”を訴える方々の一般的な様子です(^^;)

火事や災害で蔵書を丸ごと失い、むしろ諦めがついたというケースもありましたし、思い切って数万冊を古書店を呼んで処分したり、著者などは「一人古本市」と称して安く値を付け、期日を設けて売ってしまうというような例を紹介していました。


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そして、この本全体には、やはり処分するときの残念・無念な心模様や、処分後の閑散とした書斎に落ち着かなくなってしまう気持ちについてもリアルに描かれていて、私もかつてスチール製の本棚4~5本分の本を処分したときのことを思い起こして、あの寂しさを思い出しました (・_・;

中には新築して三階吹き抜けの部屋の床から天井まで四方を本棚にして全ての蔵書に囲まれて暮らしている夢のようなことをしている人も紹介されていましたが、たしか私もこの人の書斎?・・図書館(^^;)を写真で見たことがあります。まことに羨ましい限りですが、家族からの反響もさぞかし凄かったとお察しします。

とにかく本好きで、古本屋に行くと十冊以上は買って帰ってくるような人、そしてコレクター的な領域まで達している人には共感を持ちながら最後まで楽しめる本でした。

私もまたそろそろ処分を迫られるような状況で、f(^^;どうしようかと悩み、迷っているところなのです。


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