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2014/11/25

ミュージカルとショー、「 PUCK / CRYSTAL TAKARAZUKA 」見て来ました【1/2】

20141123_puck01


宝塚歌劇団・月組東京公演『ミュージカル「PUCK」/ショー・ファンタジー「CRYSTAL TAKARAZUKA」』を既に観劇しておりましたので、そのご報告を二回に分けてお伝えしようと思います。

まずはミュージカルの「PUCK」から。

「PUCK」は、1992年に同じ月組が涼風真世(すずかぜ・まよ)さんのトップスター時代に公演して以来の再演だそうです。
当時も評判を呼んでいたようですが、私は見ていなかったので、初めてこの演目を観劇しました。

シェイクスピアの「真夏の夜の夢」をモチーフにした作品とのことでしたが、妖精パック「役:龍真咲(りゅう・まさき)」が不思議な力を使って人間の世界に入り込み、その愚かさや人びとの面白おかしい部分を感じて“いたずら”する、・・みたいな部分はある程度似ているものの、ストーリー自体は宝塚独特のオリジナル、という印象でした。

主演の龍真咲さんは、宝塚に入る前からこの演目が好きで、CDで、このミュージカルの挿入歌を覚え、歌っていたとのこと。
ということもあって、主役の妖精パックをすっかり“自分のもの”にして、自由自在!に演じていました。
肩の力も抜けてとても自然な感じ。好きなだけあって、龍さんの代表作にもなるのではないかと思いました。
途中から罰として“人間化”し、人びとの間で働き、人間の機微について知りつつある、そんな様子もたいへんうまく演じていました。
声の調子も違和感なく、妖精っぽい・・というか、成りきっていましたねd(^_^o)
素晴らしい出来でした。


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相手娘役・ハーミアを演じた愛希れいか(まなき・れいか)さんは、幼い頃からお年頃までの様子を無理なく演じて、そしてパックとのやり取りも歯車が噛み合っているように実にしっくりときていました。

月組二番手コンビ、凪七瑠海(なぎな・るうみ)さんと、美弥るりか(みや・るりか)さんは、相変わらずの完全平等的な配役で、ハーミアを狙って互いに牽制し合う、という役どころ。
どちらも強烈なキャラクターでもなく、舞台上の出番は多いものの演技力などを存分に発揮できるようなストーリー展開にもならず、個性を発揮するのには苦労したと思います。
美弥さんは、権力にものを言わせてハーミアを騙して結婚にまで持ち込もうとするところが見せ場だと思いますが、今ひとつ台本的にも強く書かれていないと思われますが、“不発”。
凪七さんは、自己中なハーミアの従姉妹ヘレン:沙央くらま(さお・くらま)との意外な展開を見せるラスト近くの場面が見せ場でしたが、それも観客をぐっと引きつけるまでには及びませんでした。

珠城りょう(たまき・りょう)さんは、ちょっとお調子者だが、真っ直ぐな性格が素敵な青年を愉快に、ワイルドに演じて観客を沸かせ、舞台上の動きや発声、表情、滑舌、役の解釈、なども良く、いい場面ももらって大活躍していました。

ハーミアの従姉妹・ヘレンを演じた本当は男役の沙央くらまさん。
沙央さんの実力をもってすれば、当然の良い出来だと思いましたが、もっと他に役はなかったのかな、とも思いました。
しかも月組に来たのかと思ったら、この公演後は専科に異動が決定していて、沙央さん、便利に使われているような気がして、ちょっとお気の毒・・。

オベロン:星条海斗(せいじょう・かいと)さんとタイテーニア:瞳花ゆりの(とうか・ゆりの)さんは、もちろん堂々の演技を見せてくれて、舞台を引き締めてくれました。頼りになります、このお二人!

全体にこの演目は、シェイクスピアのストーリーから離れて、主役龍さんのパックが妖精から人としての心を持ち始める、その過程に重きが置かれていて、ちょっとしんみりするようなシーンも有り、やはり宝塚独自の完全主役中心なものでした。それはそれで、龍さんの実力が発揮されたとは思いますが、組としては、他の役どころがあまり強かったり、重かったりするわけではなく、その点がちょっと物足りなく感じました。

もっと妖精が人間の“面白くてやがて哀しい”ような様子を掴んで魔法のような力を使ってそれを浮き立たせたり、様々な役どころの人達の人生に調味料を振りかけるような部分があったりすると、シェイクスピアっぽくてさらに良かったのではないかと感じました。
でも、今回は再演ということで、脚本をいじるわけではないのですから、“無い物ねだり”ですね(^_^;)

次回はショーの「 CRYSTAL TAKARAZUKA 」についてご報告いたします。
よろしかったら、またご覧ください(*^_^*)


【Now Playing】 荻上チキ・Session-22 / 南部広美他 ( TBSラジオ )

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